ただいま収穫しているわさび田、とにかく山の奥まったところにあります。
林道の終点から1本のモノレールに乗り、
最後のさいご、どん詰まりのすごい斜度を登っていきます。
転げ落ちそうな斜面につくられたわさび田。
聞こえるのは沢を流れる水の音、
山の中に響く鹿のいななき、鳥の鳴き声、
空を行く飛行機の音、風が揺らす葉音のみ…。
携帯も繋がりません。
ふと自分が仙人になったかのような気持ちになります。
とある日、モノレールのブレーキが壊れ、登っていた急坂を
すごいスピードで滑り落ちたことがあります。
声も出ないほどに怖くて怖くて…。
大雨の後、沢の見廻りに行った際に転げ落ちてきた岩の下敷になって
亡くなった方がいると聞いたことがあります。
モノレールから川に転落した方もいると…。
ものの溢れた現代、どこでも携帯の繋がる便利な現代社会
とは違う世界、が広がっています。
何十年と山に登り、わさびを作り続けてきたじぃじやばぁば、父ちゃん。
そして山や海など厳しい環境下で命を懸けて食を生み出している人がいること、
忘れてはならない、と厳しい冷え込みのわさび田で一人思っています。
母ちゃん
まるとうわさびH.Pへ