~わさび農家の山しごと、山暮らし通信~

伊豆、下田のわさび農家です。
緑の山々と田畑の広がる、のどかな山里での暮らしを父ちゃんと母ちゃんが語ります。

昔のこども

2005年05月05日 19時18分09秒 | 田舎暮らし
今日はこどもの日。
自分が子供の頃、5月5日はすごく楽しみでした。
朝早く村の婦人会の人が子供のいる家をまわって
菓子の袋を配ります。
網袋の中にはキャラメル、チョコレート、ガムなどが
いっぱい詰めてありました。
普段からあまり気の利いたおやつなど食べない村の子供たち
その日はみんな菓子袋を手に提げて遊びます。

今この村の子供といえば うちの息子だけ。
自分が子供だった40年前はこんな小さな村だけど
子供がうじゃうじゃしてました。
朝から晩まで野山を駆け回る子供の声が村中に響いていました。

あの頃はみんな貧しくて、小遣いなんてろくにもらえません。
春になると山でフキを採って市場に出したり、夏になると
カブトムシを街の小鳥屋に売ったりして小遣い稼ぎをしました。
大人は生活することで精一杯。
だから子供はガキ大将を中心に小さな社会ができていました。
廃品回収だって、どんど焼きだってみんな子供だけでやります。
山火事が発生したら中学生くらいはナタを持って山に駆け上がりました。
大人と子供の役割がはっきりしてたような気がします。

豊かさや幸せをお金や物と言うものさしで計らないあの頃の方が
今よりずっといい時代だったような気がする。
                     父ちゃん



コメント (2)
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