
「夕方には帰るね」。
休日、子ども達が自転車で出かけていく。
どうも”ひみつ基地”を作っているらしい。
つるが絡み合っていて、ターザンやベッドがあって、
どこからか拾ってきた畳もあって、
時々、川で小魚やエビを捕ったりして、
昨日はふかふかの茅を運び込んで…。
「すっごくあったかいんだよ」と。
色んな楽しい様子は教えてくれるが、
どこにあるか分からない”ひみつ基地”。
放課後や休日ごとにいそいそと出かけていく。
「今、なにがほしい?」
ある紛争地帯に生きる子どもに聞いたところ、
「子ども時代を返してほしい」と答えた子どもがいたという。
胸に突き刺さる言葉。
青々と広がり、攻撃されることを恐れずに見上げることができる空。
自由に駆けまわれる大地。
子どもが子どもらしく生きることが当たり前でない世界の現実。
今、野山を自由に飛びまわっているこの子ども達が、
いつかその平和な空を広げる力となってくれたら…と願わずにいられません。
母ちゃん
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