ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

当麻ダム

2021-07-31 21:30:10 | 北海道
2021年7月17日 当麻ダム
 
当麻(とうま)ダムは北海道上川郡当麻町緑郷の石狩川水系当麻川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
北海道開発局農水部による国営当麻開墾建設事業の灌漑用水源として1959年(昭和34年)に竣工、2007年(平成19年)~2017年(平成29年)にかけて国営とうま総合農地防災事業による大規模な改修が行われました。
管理は当麻土地改良区が受託し、384.5ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。
 
ダム下流から
堤高21.3メートル、堤頂長218メートルと北海道らしい横長の堤体。
 
左岸の洪水吐導流部を遠望
ダム集水域の森林伐採等による流入量増大を受け、放流量増加のため洪水吐を中心に大規模な改修が行われました。
 
右岸から見た下流面
ダム下にはソーラーパネルが並びます。
 
天端は立ち入り禁止。
管理事務所の背後に大雪山が遠望できます。
 
総貯水容量は303万9000立米。
 
左岸からの下流面
犬走を挟んで2段構成。
 
余水吐導流部及び減勢工
右手は放流ゲートからの流路
 
2017年(平成29年)の改修で刷新されたY字型の越流式余水吐と管理事務所
改修により最大放流能力が毎秒141立米から同268立米へ増強されました増強されました。
残念ながらダム敷地へは立ち入ることができません。
 
アングルを変えて。
 
水利使用標識。

0057 当麻ダム(1664)
北海道上川郡当麻町緑郷
石狩川水系当麻川
21.3メートル
218メートル
3039千㎥/3039千㎥
当麻土地改良区
1959年

小沢ダム

2021-07-31 11:23:09 | 北海道
2021年7月17日 小沢ダム
 
小沢ダムは北海道上川郡当麻町開明の石狩川水系牛朱別川右支流小沢川にある農地防災目的のアースフィルダムです。
当麻町の水田地帯を貫流する牛朱別川は流下能力が低く融雪期や豪雨時には洪水が頻発し流域の農地に多大な被害をもたらしてきました。
そこで北海道は1973年(昭和48年)に農水省の補助を受けた防災ダム事業開明地区を採択し、牛朱別川及び右支流小沢川に2基の防災ダム建設を進めます。
まず支流小沢川に1994年(平成6年)に建設されたのが小沢ダムで、2002年(平成14年)に完成した大沢ダムとともに北海道上川総合振興局が管理し、牛朱別川流域約900ヘクタールの農地防災を担っています。
 
当麻町中心部から道道1134号線を東進すると小沢ダムに到着します。
堤高25.4メートル、堤頂長300メートルと北海道らしい横長のダムで、ダム下からダム全景をフレームに収めるのは至難の業です。
 
トンネルは常用洪水吐からの放流路
通常は流入量はそのままここから放流されます。
右手は横越流式洪水吐からの導流部。
 
洪水吐導流部と減勢工。
 
右岸ダムサイトから
ダム下は公園として整備されましたが、今は荒れてしまい立ち入り禁止。
 
非常用洪水吐となる横越流式洪水吐。
 
貯水池は総貯水容量74万立米。
ダムの目的は洪水調節(F)のみですが、堆砂容量18万3000立米分だけ貯留されています。
 
右岸にある常用洪水吐
平時は流入量はここから流下し写真2枚目のトンネルに向かいます。
 
天端は立ち入り禁止。
 
左岸から下流面
ロックフィルですが、北海道らしく凍上対策として芝が張られています。
 
上流面はコンクリートで護岸
貯水池に沿って管理道路が続きます。

0118 小沢ダム(1663)
北海道上川郡当麻町開明
石狩川水系小沢川
25.4メートル
300メートル
740千㎥/557千㎥
北海道上川総合振興局
1994年