ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

赤沢ダム

2022-12-14 22:38:15 | 秋田県
2022年10月25日 赤沢ダム
 
赤沢ダムは秋田県雄勝郡羽後町飯沢の雄物川水系赤沢川右支流(河川名不明)にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には羽後町土地改良区の事業で1935年(昭和10年)に竣工と記されており、前身となる西馬音内耕地整理組合の事業で建設されたと推察されます。
1961年(昭和36年)に当ダムの西方約1.8キロ地点に松倉ダムが完成し、羽後町中心部を形成する西馬音内地区は県内有数の稲作地帯となります。
ダムの管理は土地改良区の合併で誕生した湯沢雄勝土地改良区が行い松倉ダムと併せて西馬音内地区約550ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。

羽後町飯沢の赤沢集落からダートの林道を約600メートル南下すると赤沢ダムに到着します。
先ずはダム下に下りてみます。
夏場に草が刈られたアース堤体は堤高19.3メートルで犬走を挟んだ二段構成
ダム下に底樋門があります。


底樋管をズームアップ。


天端に戻ります
轍がありますが対岸で行き止まり。
貯水池側には真新しい柵が設置されています。


上流面はコンクリートで護岸、右岸に横越流式洪水吐があります。


左岸の斜樋。


天端から斜樋機械室を望みます。


ダム下を見下ろすと
底樋管からの水路と洪水吐導流部が合流します。


貯水池は総貯水容量33万8000立米。
松倉ダムの完成で併せて90万立米弱の貯水容量で約550ヘクタールの農地を潤します。


右岸の横越流式洪水吐。




釣りのことは詳しくないのですが、釣吉三平という漫画に登場する『赤沢堤』が当ダムであると勘違いし釣り禁止にもかかわらず竿を垂れる無法者が多いとのこと。
貯水池側の柵の設置もそういう背景があるようです。

0340 赤沢ダム(1918)
ため池コード
秋田県雄勝郡羽後町飯沢
雄物川水系赤沢川右支流
19.3メートル
72.7メートル
338千㎥/338千㎥
湯沢雄勝土地改良区
1935年


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