ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

野間川ダム

2017-05-11 17:04:38 | 広島県
2017年5月5日 野間川ダム 
 
野間川ダムは尾道市御調町との境界間際の三原市久井町の芦田川水系野間川にある広島県営の多目的重力式コンクリートダムです。
御調川左支流の野間川は総延長5.3キロの小河川ですが、豪雨のたびに流域に洪水被害が発生する一方、瀬戸内海気候に伴う少雨により灌漑用水不足による干ばつも多発していました。
他方三原市久井町は上水道の大半を地下水に依存し安定した水源の確保が課題となっていました。
これらの諸課題に対処するため広島県は野間川総合開発を策定、野間川源流部に2012年に建設されたのが野間川ダムです。
野間川ダムは野間川の洪水調節および、安定した河川流量の維持と既得灌漑用水への補給、三原市久井地区への上水道用水の供給を目的としています。
ダム湖である栗湖の総貯水容量は56万立米でいわゆる生活貯水池です。
 
野間川ダムは県道375号線沿いにあるのでアプローチは簡単ですが、この県道は尾道側は隘路が続くため御調ダムから北上する場合は注意が必要です。
まずは下流から
クレストには自由越流式洪水吐が2門、オリフィスから放流しています。
 
この地域は栗が名産ということでダム湖は『栗(マロン)湖』となかなかしゃれた名称です。
 
左岸から下流面。
 
天端は歩行者のみ通行可能。
 
左岸側が少し屈曲しています。
 
減勢工
減勢工の部分だけ波返しのついた導流壁があります
右手は利水放流設備。
 
真上から。
 
右岸から。
 
ダム湖上流から。
 
追記
野間川ダムには19万4000立米の洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに5000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
3213 野間川ダム(0970)
広島県三原市久井町吉田
芦田川水系野間川
FNW
 
31.5メートル
112.6メートル
広島県
2012年
◎治水協定が締結されたダム


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