ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

臼中ダム

2016-09-27 13:41:23 | 富山県
2016年9月18日 臼中ダム

臼中ダムは富山県南砺市の小矢部川水系打尾川にある富山県営の多目的ロックフィルダムで、打尾川の洪水調節と南砺地域への灌漑用水の供給を目的に1993年(平成5年)に竣工しました。
上記の目的のほか河川維持放流を利用して臼中発電所で最大740キロワットの発電を行っています。

南砺市南部を東西に横断する南砺スーパー農道を走ると臼中ダムへの標識が現れます。
これに従って県道を南に走ると臼中ダムの右岸ダムサイトに到着します。
堤体上流面。

洪水吐導流部。

真ん中に島がある独特の洪水吐。
左右の越流面の高さが異なっています。

島には日時計のモニュメントがあります。

天端と堤体下流面。

ダム湖。
ずいぶん水位が低くなっています。

左岸の取水設備兼インクライン。

堤体直下
青い屋根は臼中発電所です。

左岸から。

0869 臼中ダム(0567)
富山県南砺市臼中東島413
小矢部川水系打尾川
FA
68.9メートル
238メートル
富山県
1993年

庄川合口ダム(舟戸ダム)

2016-09-27 13:15:57 | 富山県
2016年9月18日 庄川合口ダム(舟戸ダム)
 
庄川合口ダムは富山県砺波市の庄川本流にある多目的重力式コンクリートダムです。
加賀藩領となった江戸時代以降砺波平野の新田開発が一気に進み庄川各所に灌漑用水の取水口ができましたが、庄川の河道が一定しないうえ洪水のたびに取水堰が流され安定した灌漑用水の確保が大きな課題となっていました。
昭和に入り上流に発電用の小牧ダム建設が決まるとこれまでばらばらになっていた用水の統合(合口)は避けて通れない課題となりました。難航していた慣行水利権の調整がようやくまとまり富山県の事業として1935年(昭和10年)に着工、1939年(昭和14年)に竣工したのが庄川合口ダムです。
庄川合口ダムは庄川沿岸用水土地改良区連合への灌漑用水の供給のほか、上水道の供給、関西電力中の発電所で最大6700キロワット、関西電力雄神発電所で最大1万4000キロワットの発電を行っています。
また2011年(平成23年)に土地改良区連合が管理する小水力発電の庄川合口発電所が完成し最大570キロワットの発電がもおこなわれています。
ダムの管理は受益者である庄川沿岸用水土地改良区連合と電気事業者である関西電力が共同管理を行っています。
 
庄川合口ダムは北陸有数の穀倉地帯である砺波平野の農業を支えた実績と歴史的な建造物としての価値を認められ『庄川合口堰堤』として2004年(平成16年)にダムとしては初めて登録有形文化財に指定されました。
 
北陸道砺波高岡スマートICから県道40号~17号を南下すると庄川温泉郷手前で赤いゲートの庄川合口ダムが見えてきます。
ずらっと並ぶ赤いラジアルゲートが鮮やかです。
 
左岸の魚道とともに。
 
 
左岸取水ゲート。
 
沈砂池。
 
天端は立ち入り可能。
 
左岸の取水口。
6つの灌漑用水の取水口です。
 
河川維持用として1門だけ放流されています。
 
右岸取水口
和田川共同用水として4つの灌漑用水及び上水道の取水口になっています。
 
ダム湖
湖畔は庄川水記念公園として整備されています。
 
上流から。
 
0821 庄川合口ダム(舟戸ダム)(0566)
富山県砺波市庄川町金屋
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
庄川水系庄川
AWP
18.5メートル
103.3メートル
㎥/㎥
庄川沿岸用水土地改良区連合・関西電力
1939年
◎治水協定が締結されたダム

八尾ダム

2016-09-26 00:19:14 | 富山県
2016年9月17日 八尾ダム
 
八尾(やつお)ダムは富山県富山市八尾町の神通川水系室牧川にある富山県企業局が運営する発電用重力式コンクリートダムです。
富山県では戦前から各主要河川で電力開発が進められてきましたが、神通川水系井田川左支流の室牧川では戦後富山県が電力開発を進め、1961年(昭和36年)の室牧ダムに続いて1963年(昭和38年)に竣工したのが八尾ダムです。
八尾ダムで取水された水は約2500メートルの導水路を経て下流の八尾発電所に送られ最大7600キロワットの発電を行うほか、室牧発電所の逆調整池の機能も持っています。

八尾市街から県道230号を南下し、柚木バス停で左岸の細い道に入ると左手に八尾ダムが見えてきます。
 
右岸に取水口があります。

対岸の県道からダムへ下りる管理道路は入り口でゲートアウト。
下流からも見えるスポットがありましたが激しい雨のため断念。
この場所からの撮影のみとなりました。
本来なら上流の室牧ダムとセットで回るのが常道ですが、土砂降りの雨となり別々の日の訪問となりました。

0849 八尾ダム(0565)
富山県富山市八尾町柚木
神通川水系井田川
21メートル
82メートル
富山県
1963年

新猪谷ダム

2016-09-26 00:13:18 | 岐阜県
2016年9月17日 新猪谷ダム
 
新猪谷ダムは左岸が岐阜県飛騨市神岡町西茂住、右岸が同町東茂住の一級河川神通川水系高原川にある北陸電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
神通川上流の高原川では神岡鉱山を所有する三井鉱山と5大電力の一つ大同電力の合弁による神岡水力により大正時代から電力開発が進められました。
これらの発電設備は日本発送電の接収ののち1951年(昭和26年)の電気事業再編成により北陸電力が事業を継承します。
高度成長による電力需要増大に対処するため、同社は新規電源開発や既設発電施設の再開発に邁進し1963年(昭和38年)に竣工したのが新猪谷ダムです。
当地には神岡水力が1929年(昭和4年)に建設された猪谷発電所(最大出力2万2900キロワット)がありましたが、新猪谷ダムに合わせて新たに新猪谷発電所(最大出力3万5400キロワット)が稼働し発電能力はを2.5倍に増強されました。

富山から国道41号を南下し国道360号を分け岐阜県に入ると右手に新猪谷ダムが見えてきます。
管理事務所脇に駐車スペースがあるのでここに車を止めて見学をします。
3門のラジアルゲート
北陸電力ですがブラックゲートです。

豪雪地帯ですがゲートビアは被覆されていません。


天端のゲートは開いており、たぶん地元の住民の生活道路として開放されているようです。
ただ立入禁止の表記があったので中に入るのは自重します。

ダム湖。
ダム湖右岸に国道41号のスノーシェルターが続きます。

左岸から。

下流からも遠望できました。

ちょうどこのタイミングで雨が降ってきたので、ちょっと煙ったような写真になりました。

(追記)
新猪谷ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

1101 新猪谷ダム(0564)
左岸 岐阜県飛騨市神岡町西茂住
右岸        同町東茂住
神通川水系高原川
56メートル
164メートル
1608千㎥/1203千㎥
北陸電力(株)
1963年
◎治水協定が締結されたダム

熊野川ダム(再)

2016-09-26 00:02:40 | 富山県
2016年9月17日 熊野川ダム(再)
 
熊野川ダムは富山市の神通川右支流の熊野川にある富山県営の多目的重力式コンクリートダムです。
常願寺川と神通川の間を縫って富山市街南部を貫流して神通川に合流する熊野川は古くから灌漑用の水源として利用される一方で、たびたび流域に洪水被害をもたらしてきました。
これに対処するために富山県は建設省(現国交省)の補助を受け多目的ダム建設に着手、1984年(昭和59年)に熊野川の洪水調節のほか、既得取水権への補給と河川流量の維持、上水道用水の供給、北陸電力子会社の日本海発電(株)熊野川発電所(最大出力7000キロワット)の発電を目的として熊野川ダムが竣工しました。
しかし、その後の利水需要の低迷を受け上水道用水容量は一度も使われることなく推移、これに対処するために常用洪水吐の位置を下げ上水道用水容量を多尿量に転用する再開発が2017年(平成29年)に竣工しました。
これによりダムの有効貯水容量は7600万立米から6600万立米に減じ、目的は洪水調節、不特定利水、発電以変更されました。
 
熊野川に沿って県道184号線を南下すると熊野川ダムが見えてきます。
常用洪水吐の越流高を2.9メートル下げる再開発が行われたため、オリフィスゲートの周りだけコンクリートが白くなっています。
 
 
 
上流面
堤体中央に発電所への取水設備、右岸にインクラインがあります。
こちらもオリフィス周りだけ、コンクリートが白くなっています。
 
左岸から俯瞰
手前は管理事務所、対岸にプラント跡が見えます。
 
減勢工。
 
ダム右岸には砂防堰堤がつくられ山留が行われています。
 
ダム湖
上流の山は北アルプス立山連峰へ続きます。
 
右岸から俯瞰。
 
◎追記
熊野川ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0865 熊野川ダム(元)
左岸 富山県富山市手出
右岸     同市赤倉
神通川水系熊野川
FNWP
89メートル
220メートル
9100千㎥/7600千㎥
富山県土木部
1984年
-------------
3699 熊野川ダム(再)(0563)
左岸 富山県富山市手出
右岸     同市赤倉
神通川水系熊野川
FNP
89メートル
220メートル
9100千㎥/6600千㎥
富山県土木部
2017年再開発竣工
◎治水協定が締結されたダム

角川ダム

2016-09-25 23:55:41 | 富山県
2016年9月17日 角川ダム
 
角川ダムは富山県魚津市の角川にある富山県土木部が管理する治水目的のロックフィルダムです。
魚津市中央部を南北に貫流する角川は大雨のたびに流域にたびたび洪水被害をもたらしてきました。
とくに1969年(昭和44年)8月の豪雨により富山県各地では壊滅的な洪水被害が発生、これを受け建設省は黒部川に宇奈月ダムの建設を決定しますが、角川においても富山県がダムによる洪水調節を計画、1978年(昭和53年)に竣工したのが角川ダムです。
角川ダムは角川の洪水調節及び既得取水権の補給と河川流量の維持を目的としています。
 
魚津市中心部から県道67号を南下すると角川ダムに到着します。
丸い石を積み上げたロックフィルダムです。
 
残念ながら堤体は立ち入り禁止。
 
上流面も丸い石が積まれています。
 
左岸の洪水吐。
 
洪水吐をズームアップ
常用洪水吐から越流しているようです。
 
 
右岸の管理事務所。
 
下流からもアプローチしますが直前で立ち入り禁止。
取水設備からの導水路吐口を辛うじて確認できました。
 
0862 角川ダム(0562)
富山県魚津市鹿熊
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
角川水系角川
FN
58.5メートル
180メートル
千㎥/千㎥
富山県土木部
1978年

宇奈月ダム

2016-09-25 23:47:37 | 富山県
2016年9月17日 宇奈月ダム
 
豊富な水量と急流が続く黒部川は戦前から電源開発が進められ、戦後は日本の土木建築の一大巨頭となる黒部ダムの建設でそのピークを迎えます。一方、治水については電源開発に比べて立ち遅れたままで豪雨のたびに流域に大きな洪水被害をもたらしてきました。
1969年(昭和44年)8月の豪雨により黒部川流域では壊滅的な被害が発生、これを受けて建設省北陸地方建設局は『黒部川水系工事実施基本計画』を改定しダムによる洪水調節を計画、2000年(平成12年)に宇奈月温泉直上の黒部川本流に竣工したのが宇奈月ダムです。
宇奈月ダムは黒部川の洪水調節、富山県東部地区への上水道の供給を目的とするほか関西電力宇奈月発電所で最大2万キロワットの発電を、宇奈月ダムを逆調整池として関西電力新柳河原発電所で最大4万1200キロワットの発電を行っています。
 
上流の浸食が進む黒部川では堆砂が大きな問題で、上流にある関西電力出し平ダムと連携して排砂を行うため、宇奈月ダム左岸には排砂専用のゲートが2門設置されています。
 
北陸道黒部インターから県道黒部宇奈月線で宇奈月温泉へ向かい、温泉手前で宇奈月ダムの標識に従い左に道を進むと宇奈月ダム右岸の駐車場に到着します。
まずは天端を歩いてみます。
 
ダムの下流
右手は関西電力宇奈月発電所、すぐ下流に宇奈月温泉街が続きます。
 
 
ダム湖(うなづき湖)
ダム湖に架かる想影橋。
 
橋の袂にはインクライン。
 
右岸下流から。
 
ダム直下への遊歩道は蜂の巣があるため通行止め、下流からはこれが限界。
 
右岸上流から
複雑なゲート群に加えて山留めも特徴的。
 
左岸側の2門が排砂ゲート。
 
うなづき湖畔にある関西電力新柳河原発電所。
西洋風城郭をモチーフにしたデザイン。
 
恰もライン川沿いのロマン風城郭の様です。
ちょうど黒部峡谷鉄道のトロッコ電車が通過しています。
 
追記
宇奈月ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0873 宇奈月ダム(0561)
富山県黒部市宇奈月町内山
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
黒部川水系黒部川
FWP
97メートル
190メートル
㎥/㎥
国交省北陸地方整備局
2000年
◎治水協定が締結されたダム

布施川ダム

2016-09-25 23:42:43 | 富山県
2016年9月17日 布施川ダム
 
布施川ダムは富山県黒部市の片貝川水系布施川にある富山県営の多目的ロックフィルダムです。
黒部市と魚津市の境界を流れる布施川は大雨のたびに流域に洪水被害をもたらす暴れ川で、当初富山県は河川改修事業で対応しました。
しかし1969年(昭和44年)の洪水によりダムによる洪水調節に計画が変更され、22年の歳月をかけて1992年(平成4年)に布施川ダムが完成しました。
布施川の洪水調節、安定した河川流量の保持のほか冬期の道路消雪の水源を目的としています。
 
黒部市内の国道8号田家交差点から県道125号を東進、池尻集落を抜けると布施川ダム左岸の管理事務所前に到着します。
左岸下流から。
 
左岸に洪水吐があります。
 
堤体直下は公園でアジサイが植栽されています。
ただダム堤体は立ち入りできないため上から眺めるのみ。
 
ここから先は立ち入り禁止。
 
洪水吐は常用・非常用一体型。
 
 
 
布施川には漁業権があるため、常に一定量の放流が行われています。
 
上流面。
 
ダム湖。
 
このダムも全国で見れば珍しい消雪を目的としているダムの一つです。 
 
0876 布施川ダム(0560)
富山県黒部市福平
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
片貝川水系布施川
FNS
58.5メートル
219メートル
千㎥/千㎥
富山県土木部
1992年

大谷ダム

2016-09-25 23:00:44 | 富山県
2016年9月17日 大谷ダム
 
大谷ダムは富山県黒部市の黒瀬川水系大谷川にある富山県営の多目的アースダムで、大谷川の洪水調節、河川流量の確保のほか冬期の道路消雪の水源として1998年(平成10年)に竣工した生活貯水池です。
建設時の排出土を堤体下流部に埋め立てたため下流部のすそ野が非常に広くなっているのが特徴です。
 
新川スーパー農道から宮野運動公園の南側を抜け、大谷川沿いに東進すると大谷ダムに到着します。
右岸上流から。
 
天端は車両進入禁止。
 
ダム湖
生活貯水池ということで溜池程度の広さです。
 
上流面はロックフィル
右岸に管理事務所があります。
 
左岸の洪水吐。
 
洪水吐導流部
堤体下流面が埋め立てにより裾野が広くなっており、洪水吐導流部も長くなっています。
 
堤体下流面
排出土で埋め立て公園になっています。
 
ラジコンサーキットまであります。
 
下流から
洪水吐がなければダムとは気付かないかも?
 
3010 大谷ダム(0559)
富山県黒部市栗寺
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
黒瀬川水系大谷川
FNS
29.5メートル
168メートル
千㎥/千㎥
富山県土木部
1998年

舟川ダム

2016-09-25 22:53:58 | 富山県
2016年9月17日 舟川ダム
 
舟川ダムは富山県下新川郡入善町の小川水系舟川源流部にある富山県営の重力式コンクリートダムで、貯水容量が100万立米未満の生活貯水池と呼ばれるダムです。
舟川の洪水調節、安定した流量の確保と既得用水の補給に加えて入善町の冬期道路消雪を目的として2012年に竣工しました。
 
ダムへは黒部明日温泉が目印となり、明日温泉から舟川に沿って町道を東に向かうとダムが見えてきます。
 
洪水吐はクレストが自由越流式、オリフィスが自由調節式のゲートレス。
オリフィスから放流されています。
 
竣工記念碑。
 
ダム湖(舟川湖)
生活貯水池ということで溜池程度の小さなダム湖です。
 
減勢工。
 
下流面。
 
上流面。
対岸に管理事務所があります。
 
左岸から。
 
非常用、常用洪水吐ともにゲートレス。
右手は取水設備。
 
ダムの目的に『消雪(S)』がある珍しいダムです。
 
3204 舟川ダム(0558)
富山県上新川郡入善町舟見
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
小川水系舟川
FNS
49.8メートル
160.5メートル
千㎥/千㎥
富山県土木部
2012年

朝日小川ダム

2016-09-25 22:35:13 | 富山県
2016年9月17日 朝日小川ダム
 
朝日小川ダムは富山県下新川郡朝日町の小川水系小川にある富山県営の多目的重力式コンクリートダムです。
定倉山に源を発し朝日町を南北に貫流する小川は古くから氾濫を繰り返してきた暴れ川でした。
富山県は朝日小川総合開発事業を策定し1990年(平成2年)に竣工したのが朝日小川ダムで、小川の洪水調節、既得用水への補給を目的とするほか北陸電力朝日小川第二発電所で最大1万4200キロワットの発電を行っています。
またダムの上流、越道峠を越えた黒部川水系黒薙川に北陸電力が北又ダムを建設し、ここで取水した水を朝日小川湖に導水して朝日小川第1発電所で最大4万2800キロワットの発電も行っています。
 
北陸道朝日インターから県道45号を南下すると朝日小川ダムに到着します。
ダム下流のハーブ園から。
 
県道45号のスノーシェルターにダムへの入口があります。
 
ダムサイトには富山県営ダムの配置を示すポールのモニュメントが並んでいます。
 
 
上流面
洪水吐はゲートレス、右手は朝日小川第2発電所への取水設備。
 
インクライン。
 
下流面
河川維持用の放流が行われています。
 
天端。
 
ダム湖(あさひ小川湖)
ダム湖上流に小川温泉があり、さらに北又ダムは北アルプス朝日岳の登山口となります。
 
減勢工。
 
発電所への取水設備。
 
 
ダムの上流小川温泉からさらに北に北又ダムがありますが、徒歩もしくはタクシーでのアプローチとなるため今回はスルーとしました。
機会があれば登山装備で再訪したいと思います。
 
0878 朝日小川ダム(0557)
左岸 富山県上新川郡朝日町山崎
右岸         同町蛙谷
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
小川水系小川
FNP
84メートル
260メートル
富山県土木部
1990年

七ヶ宿ダム

2016-09-12 16:45:15 | 宮城県
2016年9月5日 七ヶ宿ダム
 
阿武隈川水系は中流部の福島県中通地域と下流部の宮城県白石市・角田市でたびたび洪水被害を引き起こし、抜本的な洪水対策を求める声が高まりました。
一方東北の中心都市として発展著しい仙台周辺では人口増や産業発展に伴う水需要の増加が続き、新たな水源を確保する必要性がでてきました。
そこで建設省は阿武隈川を1級河川に指定するとともに多目的ダムによる河川総合開発事業に乗り出し、1991年(平成3年)に阿武隈川の主要支流である白石川に竣工したのが七ヶ宿ダムです。
七ヶ宿ダムは大滝根川の三春ダム、摺上川の摺上川ダムと連携して阿武隈川水系の洪水調節を行うほか、慣行水利権分の用水補給と安定した河川流量の維持、仙台平野への農業用水補給、宮城県内7市10町への上水道の供給を目的としています。
また利水放流を利用した七ヶ宿ダム管理用発電所で最大3700キロワットの小水力発電を行っています。
 
白石市街から国道113号を西進し東材木岩トンネルを抜けると左に七ヶ宿ダム管理事務所への道が分かれます。
国道に沿って公園が設置され巨大なクワガタのモニュメントが現れます。
 
洪水吐。
クレストはラジアルゲート3門、オリフィスの予備ゲートが2門。
無塗装のラジアルゲートがメカニカルな印象を際立たせます。
 
ラジアルゲート下流側は赤い塗装。
 
洪水吐導流部と減勢工
堤体直下には公園があり材木岩から遊歩道が伸びていますが、震災以降立入禁止。
 
天端は歩行者のみ立ち入り可能。
堤体は緩やかに湾曲しています。
 
左奥の取水塔は上水道、工業用水の取水設備
管理事務所に隣接して左は灌漑用取水設備、右はインクライン。
 
右岸の壁面に七ヶ宿ダムの銘。
 
ダム湖(七ヶ宿湖)
右手に南蔵王の不忘岳と屏風岳が見えます。
 
下流面。
 
上流面。
 
堤体直下には公園がありますが、材木岩からの遊歩道は震災以降通行止め。
ダムの見学会に参加すれば下流からもダムを見ることができるようです。
平日なら予約なしでダム内部見学ができるのでぜひ平日に再訪したいと思います。
 
追記
七ヶ宿ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0304 七ヶ宿ダム(0555)
宮城県刈田郡七ヶ宿町
阿武隈川水系白石川
FNAW
90メートル
565メートル
109000千㎥/99500千㎥
国交省東北地方整備局
1991年
◎治水協定が締結されたダム

嘉太神ダム

2016-09-12 13:26:15 | 宮城県
2016年9月10日 嘉太神ダム
 
嘉太神ダムは宮城県黒川郡大和町の鳴瀬川水系吉田川にある灌漑・防災目的のアースダムです。
ダム便覧によれば1937年(昭和12年)に大和町によって築造され、戦後の溜池改修事業で嘉太神ダムとなったようで、吉田川流域溜池大和町外2市4ヶ町村管理組合が管理を行っています。
 
嘉太神ダムへは4月に一度アプローチしましたがこのときはダムへの道が通行止めのため引き返してしまいました。
帰宅後ダムへは三つのルートがあり一番上流からのルートでダムに到達可能なことがわかり今回の再訪となりました。
大和町中心街から県道147号升沢吉岡線を西進、沢渡集落の先で左に分かれる道を二本やり過ごし、三本目の道を左折すると嘉太神ダムが見えてきます。
上流から遠望。
 
荒れ気味の道をさらに進むとダム左岸の洪水吐に飛び出します。
大きくカーブを描く洪水吐と堤体手前のダム湖の離れ小島が特徴です。
まだ夏の景色ですが、紅葉すると素晴らしい眺めになりそう。
 
広角レンズで。
 
どのアングルから撮っても絵になる洪水吐。
 
ダム湖の奥には泉ヶ岳から船形連峰が広がります。
 
 
堤体へは吊り橋が架かっています。
 
残念ながら立ち入り禁止。
 
下流面。
 
追記
嘉太神ダムには農地防災容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0288 嘉太神ダム (0554)
ため池コード
宮城県黒川郡大和町吉田
鳴瀬川水系吉田川
FA
27メートル
101メートル
854千㎥/719千㎥
吉田川流域溜池大和町外2市4ヶ町村組合
1937年
◎治水協定が締結されたダム

二ツ石ダム

2016-09-12 13:13:53 | 宮城県
2016年9月10日 二ツ石ダム
 
二ツ石ダムは宮城県加美郡加美町の鳴瀬川水系田川の支流二ツ石川にある農業用水供給を目的としたロックフィルダムです。
鳴瀬川や江合川下流域は大崎耕土と呼ばれる県内屈指の穀倉地帯ですが安定した灌漑用水源が乏しく、水路の堰上げによる反復利用や番水等により用水を確保していました。
そこで農水省の基幹かんがい排水事業により2009年(平成21年)に竣工したのが二ツ石ダムで、完成後は宮城県が管理を行っています。
 
二ツ石ダムへは4月に一度アプローチしましたがこのときはダムへの道が冬期通行止めのため到達することができませんでした。
加美町から県道262号最上小野田線を西進して、旭小学校で二ツ石ダムの標識に従って左折すると二ツ石ダムに到着します。
右岸展望台から、足元にロックフィルダムがジオラマのように広がります。
ダム湖は山美湖。
 
洪水吐をズームアップ。
 
竣工記念碑。
 
右岸の洪水吐、越流しています。
 
 
 
上流面。
 
左岸の取水設備。
 
管理事務所。
 
追記
二ツ石ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
3065 二ツ石ダム(0553)
宮城県加美郡加美町宮崎
鳴瀬川水系二ツ石川
70.5メートル
439メートル
10600千㎥/9700千㎥
宮城県土木部
2009年
◎治水協定が締結されたダム

岩堂沢ダム

2016-09-12 10:13:42 | 宮城県
2016年9月10日 岩堂沢ダム
 
岩堂沢ダムは宮城県大崎市の北上川水系江合川の右支流岩堂沢にある農業用水供給を目的とした重力式コンクリートダムです。
江合川下流域は大崎耕土と呼ばれる県内屈指の穀倉地帯ですが、灌漑用水の水源に乏しく安定した水源の確保が長年の課題となっていました。
そこで農水省の基幹かんがい排水事業により2009年(平成21年)に竣工したのが岩堂沢ダムで、完成後は宮城県が管理を行っています。
 
岩堂沢ダムへは4月に一度アプローチしましたがこのときはダムへの道が冬期通行止めのため到達することができませんでした。
古川インターから県道47号を西進、中山平温泉駅の先で岩堂沢ダムを示す標識に従って左折し、二ツ森トンネルを抜けるとダムサイトに到着します。
 
減勢工と利水放流設備。スノーシェルターのついた管理通路が特徴です。
 
下流面。
 
天端は立ち入り禁止。
 
竣工記念碑。
 
上流面。手前は取水設備。
よく見えませんがクレストは自由越流式のようです。
 
ダム湖(蛍泉湖)。
 
右岸のインクライン。
 
右岸上流から。
 
 
 
追記
岩堂沢ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2970 岩堂沢ダム(0551)
宮城県大崎市鳴子温泉
北上川水系岩堂沢
68メートル
200メートル
13480千㎥/13000千㎥
宮城県土木部
2009年
◎治水協定が締結されたダム