旧軽井沢公民館で毎年夏の8月1日から31日までの期間、「軽井沢夏の蚤の市」が開催されている。今年も例年通りの開催で、届いた案内ハガキによると39年目になるという。
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「軽井沢夏の蚤の市」の案内ハガキ
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「軽井沢夏の蚤の市」の会場案内地図
私も軽井沢に住むようになってからは掘り出し物を求めて、毎年出かけていて、大きな買い物ではないが、何かしら買ってきている。
ただ、移住して3年後には、自身でアンティークガラスショップを開いたので、それからは別な意味で興味をもって覗きに行っているが、ガラス工芸品の出品はそれほど多くなく、こちらはまだ買ったことがない。
今年は、後述する特別な意味もあって、開催前から現地に足を運び、準備状況などを見てきた。
この蚤の市は会期も1か月と長く、出店業者は、地元関連の業者の方はともかく、この間ずっと泊りがけで参加することになる。会場へは商品の他、展示用のショウケース、棚、椅子、テーブルなどの備品の搬入も必要となることから量が多く、準備にも時間がかかる。オープン3日前の7月29日の朝方に見に行った時には、会場となる公民館の一番奥の大広間の準備はほぼ終了していて、入り口近くの個室を利用する出店者の準備が進められていた。
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「軽井沢夏の蚤の市」の会場、旧軽井沢公民館全景(2021.7.29 撮影)
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旧軽井沢公民館玄関(2021.7.29 撮影)
主催者が公開しているホームページを見ると、次のように書かれていて、遠くは福岡県からの店を含めて今年は9店舗が出店する。
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「2021年の夏の軽井沢蚤の市は、予定通り開催致します。
コロナウィルス感染拡大防止のため、マスクの着用と、消毒液を入口に設置しますので、手指の消毒、来場者名簿へのご記入をお願い致します。・・・
8月1日から31日まで、AM10からPM5まで、会期中無休です。・・・
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楽しいもの/珍しいものなど、ご来場いただくお客様に楽しんでいただけるよう、東奔西走、頑張って品物を集めています。ご期待ください。
2021年 出店予定店舗 (店舗名・所在地・主な取扱アイテム)
◎人形・骨董 たけひ 東京都新宿区 古人形、骨董全般
◎骨董 さくらい 神奈川県藤沢市 和洋骨董アンティーク
◎時代門 東京都葛飾区 浮世絵、仏像、万年筆、県内からの産出し品
◎NEOアンティークス 岐阜県恵那市 和骨董、昭和アンティーク等
◎夢うさぎ 福岡県北九州市 和裂、古布リメイク
◉古美術 善 神奈川県平塚市 陶磁器、茶道具ほか(月末20日頃から)
◎アンティーク キャトレ 千葉県木更津市 西洋ジュエリー
◉有限会社 つるばみ 京都府京都市 黒柿孔雀杢織帯など(10日頃から)
◉シカゴレジメンタルス 東京都台東区 銃砲、刀剣、武具 (初旬)
(◎期間中出店/◉短期出店)
『毎年夏のシーズンに、避暑地軽井沢の「旧軽井沢公民館」で、開催されている骨董蚤の市。2021年夏の開催で47回目の開催です。軽井沢に来たら寄ってください。駐車場もあります(有料/無料)。空気のおいしい避暑地で、日がな一日、ゆるりとお過ごしください。室内蚤の市ですから雨の心配もありません。旧軽井沢銀座通りからスグ。有名な軽井沢会テニスコートのそばです。和洋骨董・アンティーク、何でもあります。時々の品物の入荷もありますので、お見逃しなく無く。』」
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ここには今年が47回目の開催と書かれていて、案内ハガキの39年目とはだいぶ差があるが、単なる計算違いなのか、年に複数回の開催があって、回数が異なっているのか今のところ不明である。
会場となっている旧軽井沢公民館の建物は、元の軽井沢病院のものである。戦前の建物との情報もあるが、戦後1954年に軽井沢町国保軽井沢病院として利用が始まり、その後何度かの増築を行い現在の姿になった。そして、1974年に中軽井沢地区に軽井沢病院が新築され、病院機能は移転した。
旧軽井沢公民館は、この軽井沢病院の建物を活用して、1975年に開館した。現在、建物は少なくとも築約70年以上であり、老朽化が進んできている。軽井沢町のほとんどの公民館は災害時の避難場所としても指定されているのであるが、旧軽井沢区のこの公民館は水害および浅間山噴火時の一次避難場所に指定されているものの、耐震強度の関係から震災時の避難場所にはなっていない。
こうしたこともあり、数年前から旧軽井沢地区の住民の間で要望が出ており、現区長の決断もあって新公民館建設運動が進められてきた結果、町議会での承認の後、今年4月30日には建築工事の入札結果が公表されるなど、新公民館の建設に向けて本格的に動き出した。
新公民館の設計図はすでに出来上がっていて、地域住民に公開されているが、これによると建物の床面積はおよそ340平方メートルと、現在の公民館に比べてかなり狭くなっている。これは、現在の公民館が、元々病院として建てられ、必要に応じて増築されてきた経緯もあり、公民館の機能を考えると必要以上に広い建物であったということになる。
一方、この広い場所を活用して行われてきた「蚤の市」にとっては、新公民館はかなり狭く、従来通りの規模での開催はできなくなる。
さらに、新公民館の耐震強度が改善されることになり、今後は災害時の指定非難所として水害・地震・浅間山噴火のすべてに対応していくことになるので、夏季1か月の間の蚤の市への貸し出しは困難になるという。
こうしたことから、今回が47年目だとすると、現在の公民館の使用開始とともにはじまり今日まで続いてきたことになる夏の蚤の市開催は、早ければ今年が最後になるかもしれず、状況次第では、現・旧軽井沢公民館が取り壊される予定の、来年2022年の開催をもって終了となる可能性が高く、出店業者の方々はもとより、利用者からも終了を惜しむ声が聞かれる。
すでに始まっている今年の「軽井沢夏の蚤の市」だが、開催日前後の様子は以下のようであった。
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玄関から大広間に続く廊下にも所狭しと商品が並ぶ(2021.7.30 撮影)
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大広間にもたくさんの商品が並べられた(2021.7.31 撮影)
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案内看板も設置された(2021.7.31 撮影)
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道路からの入り口には幟旗が建てられた(2021.8.1 撮影)
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公民館の入り口もにぎやかになった(2021.8.1 撮影)
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