気の向くままに2

その日の気分で、思いついたことを書いていきます。

第三の男

2005-09-09 21:53:51 | yaplogから

高校時代に良く映画を見に行った
我が街の名画座『読売ホール』については以前(7月5日)に書きましたが、
大学生の時、東京でよく行った名画座が池袋にあったなーと思いながら、
どうしても館名が思い出せないでいました。
今日は私が「映画って凄い!」って心底思った映画『第三の男』について書こうと思って、
確認のためにいろいろなHPを歩いていて、
思いがけずその館名を見つけました。
『池袋 文芸座』。そう、そう、文芸座でしたよ。

『第三の男』は何と一緒に見たのだったか、
それは思い出せないのですが、
ともかく目的はそっちの方でした。
でも、全く予備知識無く偶然見た『第三の男』は
唸るしかないほどの強烈な印象を与えてくれました。
まさに映画の中の映画だと思ったのです。
モノクロ映画だからこそ、
鮮明に描き出せた光と影の描写は圧倒的でした。

第三の男、帽子を斜めにかぶった「オーソン・ウェルズ」が、
街の小路から顔を出した瞬間、
通り過ぎた車のライトが当たり、
スーッとその顔が闇に浮かび上がるシーンには、ぞくぞくしました。
謎を追っていた彼の友人も彼の顔を見て驚いたと思いますが、
映画の進行に合わせて、
彼と同じように謎を追い、
見ていた私もそのニヤリと笑う顔に息が止まりました。
このシーンひとつでこの映画は私の一番になったんです。

映画のラストで、
ウェルズの恋人が、トレンチコートのベルトをキュッと締めて、
毅然として立ち去るシーンに、
「大人の女」の格好良さを感じました。
たぶん映画館を出る時、
私は彼女になったつもりで、
背筋を伸ばして歩いたはずです。
ちょうど東映のやくざ映画を見た観客が健さんになって、
肩を怒らせたように…。

チターが奏でる主題歌も大好きです。

Amazon.co.jp: DVD: 第三の男
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000244RNA/250-4944409-5914631

下のHPでは主題歌が聞けます。(チターじゃないけど)
http://homepage2.nifty.com/e-tedukuri/THE%20THIRD%20MAN.htm