
夏に読んだ『重力ピエロ』が面白かったので、
同じ作者の『アヒルと鴨のコインロッカー』(伊坂幸太郎)を読んだ。
琴美と椎名と言う二人の登場人物によって、
2年前と現在が交互に語られると言う構成に、
いつこの二つの時間が重なるのだろうかとワクワクした。
特に琴美の河崎に対する辛辣な言葉や行動には
「なんだかんだ言っても、あんたまだ惚れてるんじゃない?」とつっこめて面白い。
ところが後半、特に最後のところがちょっとあっけない感じで終わってしまったように思う。
ミステリーとしては、謎解きの面白さに少々欠ける感じがして、
「楽しめた」と言うところまではいかないような…。