
1800年代後半のアーリーアメリカンのファッションによく登場するカメオのブローチは、
フリルやレースの付いたブラウスの襟元に必ずといっていいくらい付けられているアクセサリーですが、
「大草原の小さな家」や「赤毛のアン」(これはカナダ)、
「足長おじさん」「若草物語」などの映画やドラマを見る度にいいなーと思っていました。
ある時、デパートの中の宝石屋さんを覗いていて、
目に付いたのがこのシェルカメオのブローチ。
貝殻の乳白色とベージュの色の出方、
女性のふっくらとして優しげな表情、
肩に止まった羽ばたく小鳥、
ウエーブのかかった豊かな髪の曲線、
どうしても欲しくなってしまいました。
いくら衝動買いの得意な私でも、ここは冷静にならなくてはと思い、
仕事帰りに何度も通い、
それでもいつまで経っても欲しかったので、ついに買ってしまったのです。
イタリアの職人さんの作品で、
お店の人の話では右下にサインも彫ってあるということですが、
私には読み取れない小さな文字です。
ところが、タートルネックの襟元にブローチとして付けてみたら、
私の体格には少々小さくてバランスが悪いし、
鎖を付けてネックレスにすると貝殻の歪み(そこも魅力なんですが)と
ペンダントトップとしては重いというのが災いして、
気がつくと裏返ってしまっているのです。
私にはもう少し大きい方がよかったようです。
ついつい螺鈿の小物入れにしまいっぱなしになっているのが残念。