ぼんやり何を考えるともなく考えていたら、
子供の頃食べたお菓子のことをいろいろ思い出してしまいました。
あの頃食べたお菓子たちはまだあるのかしら?
私が一番食べたいのは明治のさいころキャラメル。
これは探せばありそうですが、近くのスーパーやコンビニでは最近見かけたことがありません。
小学生の頃私には「みきちゃん」と「つねこちゃん」という親友がいました。
学校から帰るとランドセルをそこらに置いて、
川の近くの材木置き場で毎日のように遊びました。
私の町は県下で2番目の木材の町で、
小さな町に7、8軒もの製材所があって、
当時は高度経済成長期とあって、どの製材所も景気が良く、
たくさんの木材が所狭しと積まれていました。
その木の上を平均台のように渡って歩いたり、寝転がったり、
些細な話題で盛り上がって笑いあったり、日が暮れるまで遊んだものです。
その時駄菓子屋で買っていって3人で食べたのがさいころキャラメルだったのです。
グリコの「一粒300メートル」キャラメルも付録が楽しみでしたが、
さいころキャラメルの魅力はあの大きさです。
口いっぱいになる大きな甘いキャラメルを3人で頬張って、
食べ終わった後は箱を転がして誰が一番大きい数字を出すか競争したものです。
「大人になっても私たち、絶対結婚しないって、約束しよう!」って言い出したのは誰だったでしょう。
指きりげんまんしたのに、約束を守ったのは私だけ。
つねこちゃんは高校を卒業してすぐ山形にお嫁に行き、
みきちゃんは大学を卒業して大企業の広報に抜擢されたのに、
あっさり1年で名古屋に嫁に行ってしまいました。
「嘘つきー!」
その後、安い外材が輸入されるようになり、合板が流行り、
我が町の製材所は次々につぶれてしまい、今は町もすっかり寂れてしまいました。