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久しぶりに映画を見ました。
名張毒ぶどう酒事件の犯人とされた奥西勝さんの妹さんが主人公のドキュメンタリー映画「いもうとの時間」です。
この事件が起きた時、私は飛騨の山奥の山村の中学生でした。新聞(中日新聞)でこの事件を読んでいました。事件の動機は妻と愛人の三角関係の清算とありましたが、こんなことで多くの人を巻き込むことになる事件を起こすのは、中学生の私が考えてもおかしいと思いました。
そのことはずっと頭の片隅にあったようで、いつだったか忘れましたが「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」の上映を知り映画館に行きました。
仲代達也さんが奥西勝さん役を樹木希林さんが母親の役を演じられました。
忘れられないシーンは畑の中にぽっんとあるお墓に希林さんが抱き付いて泣くシーンと仲代さんがパンツ一つで拘置所の中で「死なない、死ぬものか」というようなことを言いながら一生懸命狭い空間の中で歩いているシーンです。
奥西さんは無罪を主張し再審請求を長くしておられたが2015年に亡くなられました。
再審請求は本人が亡くなれば、配偶者・直系の親族及び兄弟姉妹しかできないそうです。前の映画の時、奥西さんの息子さんは60歳で亡くなったとありました。どんな生涯を送られたのだろうかと胸が痛くなりました。
今、再審請求をしている今回の主人公の妹さんは94歳、請求ができる最後の人だそうで、「私が死ぬのを裁判官が待っている」と呟いていました。
10次の再審請求も棄却。
証拠もなく自白のみで死刑宣告。1審では無罪だったのがなぜと思います。
映画では再審を棄却した裁判官の顔写真が全員大きくクリーンに映し出されていました。弁護団・映画製作者の方たち支援者の方たちの無念さが伝わってきました。ナレーションは仲代達矢さんでした。
袴田さんが再審、無罪となったのと対照的ですが、一人でも冤罪を晴らすことができて本当に良かったと思います。
真犯人は必ずいるはずで、人としてどう思っているのか聞けるものなら聞いてみたいです。裁判官は何を見ているのでしょうか。
映画は東中野「ポレポレ東中野」で上映中です。
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