此の春は何で年よる?
令和2年1月8日
此の春は何して?
今は、更級紀行の原稿
パート2の仕上げで日々
暮れていく。
上松宿まで辿るが、1月
いっぱいかかりそう。
そして、鹿島詣の見直し、
東京都区内の芭蕉句碑の
見直しで、本格的な春?
更級紀行の地埼玉、長野を
もう一度旅するか、島根、鳥取に
行くか、四国の巡礼か、未だに
迷っている。
魅了してくれるのは、どこ?
此の春は、何で年よるかな?
6基目の芭蕉句碑の句は、
「此秋は
何で年よる
雲に鳥」 。
元禄7年。
「此秋はいかなる事の心に
かなはざるにかあらん。
伊賀を出て後は、明暮に
なやみ申れしが…。」(笈日記)
とある如く死を前にして、
めっきりと老を感じた芭蕉。
どうして今年はこんなに
老のさびしさが しみじみと
身にしみるのか。
空を仰げば、雲の中に消えて
行く鳥が見える。
思えばあの鳥の如く漂泊の旅
を重ねて来た自分の一生であっ
たの意。
7基目の芭蕉句碑の句は、
「俤や
姨ひとり泣く
月の友」 。
元禄元年。
姨捨山の伝説を踏まえた句。
姥捨山に月を見ていると、
捨てられてひとりで泣いて
いる老婆の面影が浮かんで
くる。
その面影を今宵の友として
月を眺めようの意。
田毎の月見だ。
秋の月見に行ってみたい処
のひとつ。