令和4年2月11日(金)
昨日の青梅は日がな大雪警報が出たが、
雨と霙と雪が交互に降り続くという一日。
積雪も殆どなく、朝を迎えることが
できた。
④の口語訳
しかるに、筑紫甲良山三井寺の僧正は、
しかるに、筑紫甲良山三井寺の僧正は、
賀茂の神官甲斐何某の令息で、
このたび上洛していらっしゃったのを、
ある人を介して額の揮毫をお願いした。
すると、たいそう気安く筆を執られ、
すると、たいそう気安く筆を執られ、
「幻住庵」の三字を送ってくださる。
それをすぐに草庵に掲げて記念とした。
いったい、今の私は、山住まいといい、
旅寝といい、しかるべき器物をそろえる
必要もない。
木曾の檜笠と越後名産の菅蓑だけを、
枕の上の柱にかけている。
昼はごく稀に訪れてくる人々に
昼はごく稀に訪れてくる人々に
心を動かし、
あるいは八幡宮の宮守の老人、
または里の男達が入ってきて、
猪が稲を食い荒らすだの、
兎が豆畑にやってくるのだの、
私の聞き慣れない農耕の話をしていくうちに、
日がもはや山の端にかかると、
初夜の座禅を組んで
静かに月の上るのを待っては、
月影でできた私の陰を連れにし、
燈火を掲げては、
影法師を相手に我と影とどちらが本物かと
心を凝らし思索にふける。