トイチニッキ

旧ドイツニッキ
ドイツ駐在の日々から日本での小さな日々まで

仔豚と私の3日間

2016-07-19 22:14:05 | おしょくじ

まず言っておこう。
ここに載せる写真は若干閲覧注意だ。
「魚の目が怖くて丸ごとなんて食べるの無理」
とかいう人は見ない方がいいぞ。



さあ、始めるよ。



年に数度集まる家族飲みで
「今度は泊まりでキャンプでもして飲みたいよね」
という話になった。

みんな「いいね~」と盛り上がり
「キャンプファイヤーしたい!」
「ギター弾いてみんなで歌いたい!」
「スイカ割りしたい!!」
など夢と希望がどんどん膨らみ
michが
「豚の丸焼きしたい!!」と言い出した。

豚の丸焼きって一体どうやるんだ?
そもそも丸ごと豚は手に入るのか??

各々スマホで調べだし
ネットで買えること
そして焼いている人が結構いることがわかった。

なんだかおもしろそう。
酒の勢いとみんなのノリで
その場でポチっと豚を購入。
そして丸焼きができそうなキャンプ場もすぐに予約。
素晴らしい、私達の行動力よ。


子豚はこちらより購入。
冷凍便で来て解凍に数日かかるということなので
友人宅の冷蔵庫で寝かせることになった。

「豚、届きました!」
と送られてきた写真。



なかなかのなまなましさである。


キャンプ前日に塩を塗り込んだ時に
送られてきた写真。



リビングに横たわる子豚。
シュールな写真だ。




そして当日、待望のご対面!



抱きかかえられた姿は
まるで産まれたてのようで
「まぁあ、可愛いこと」と歓声があがる。



スペインからやってきた子豚ちゃん。
穏やかな顔で眠ってらっしゃる。
これからみんなで美味しく食べてあげますからね。


うぉぉ、黒い瞳。



これを焼くための装置を設営する男性陣。
一人が設計、資材調達をし
現地で四人で組み立てていく。
お昼時、周りがバーベキューを食べている中で
大工仕事をする男たち。



丸焼きマシンの完成。
なんか意外にちゃんとしてる。

これに子豚をくくりつけてあとは焼くのみ。
4時間くらいはかかるらしい。
炭はもちろん備長炭。


やはり子豚一頭は目を惹くようで
周囲の人が寄ってきたり
お酒をもらったり。
こういうのも楽しいよね。



少しずつ焼き色がついてきた。
ハンドルを回して豚の向きを変える。

ちょっと、なんかいい感じじゃないの?

子供の頃、屋外調理にことごとく失敗してきたnaheは
日が暮れても豚がなかなか焼けず
「あそこまだ豚焼いてるよ」と周囲に笑われながら
ひもじい思いをしている自分達を想像していた。
失敗の時の保険料理として素麺も持って行ったのだ。


ところがほんとにいい感じ。
背中から脂が垂れてきて美味しい匂いを醸し出す。

待ちきれずに背中の皮を味見。


パリパリジューシー!!
美味しいぞ、これ。


しっかり焼き色もついてきて
くくってた木の棒もしなってきたので
火からおろす。



どんどん目が開いてきちゃったのね~。

ザクザク切って
ワシワシ食べる。
美味い美味い!

頭と手足が残ったあたりで
雨が降ってきたので撤収。

残った肉で翌朝豚汁を作ろうという予定だったのだが
思ったより豚が小さく
食べやすい部位は
みんなで食べちゃったので

豚足がそのまま入ってるような
ワイルドな豚汁となった。
その分出汁が効いていて二日酔いの身体に染みるわ。


残るは晒し首のみ。
魚の目玉の周りが大好物のmichが
豚の目玉も食べたいというので
我が家でひきとることに。

冷蔵庫をあけるとそこに子豚。



写真の為にラップを外してみた丑三つ時。
恐い恐いっ
目開いちゃってるもの。


さて、これをどのようにして食べよう?
ネットで調べてみたものの結局よくわからず。
とにかく煮ればよかろうと
泡盛と砂糖醤油でラフテーっぽくしてみる。

圧力鍋で数十分。



気持ちよさそうに入浴してたわ。
瞼も閉じてるもの。


完成!



キャンプメンバーの1家族もやってきて一緒に食す。
この時点でもう頭の皮は剥けちゃっているのだが、
他もトロトロになっているので
あっという間に骨だけとなる。


その頭蓋骨を割ると



はーい、脳みそ。
白子のようだとネットにあったが
レバーパテに近い食感。




もうここまでくれば豚の面影はなく
恐竜の化石を発掘した気分。

とにかく肉も耳も鼻もトロトロして美味しかった。
余すところなく完食。
やっぱり煮てよかった。
豚汁を作った時も事前にちょっと圧かけておけばよかったな。



こうして子豚は無事に成仏し
私の脂肪となった。
ありがとう!いい体験をさせてもらったよ。
そしてさようなら、子豚ちゃん。






城攻め ~フランス ロワール地方編 6 ~

2016-07-06 00:06:07 | おでかけ:おしろ

 

次の城は

Château de Saumur


駐車場からこの眺め。



なかなか期待のもてる城だぞ。
空が美しすぎる。

近づく。


しかし、これ以上はお金を払わないと近づけない。

でもお金は払いたくない。


柵の隙間から撮ってみたり。

券買所兼土産物屋みたいな所があって
そこでチケットを買えばこの柵の内側に入れる。
なのにチケットも買わず
いけしゃあしゃあと内側へでるドアを開けて
外へ出て写真を撮るM

えー?そんな図々しいこと許されるの?
でも係員の人は何も言わないし
naheも便乗して外へ出てみた。


11世紀に築城。
要塞から兵器庫、その後監獄としても使われたようだ。

もうこれ以上は攻めることも無理そう。
車に戻ろうか。

ここでトイレに行きたいと騒ぐM。
併設するレストランがあるみたいだよというと
一目散に目指して入って
一目散にトイレに向かう。
かなり切羽つまってたな・・・。

当然、店員のおばちゃんに
「レストランを利用しないなら入らないで!」と叱られる。
むっとしてたMだが、そりゃそうだろうさ。

仕方ないのでここでお昼。
しかし「コース料理を頼まないなら窓際の席からどいて」と
なかなかの殿様商売な店だった。

唯一の収穫は


店の出口から、別角度からの写真が撮れたことか。