『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[素晴らしい原子力発電(2 天秤/小松左京/被曝と被爆/ドイツの欺瞞)]

2011-11-16 23:23:36 | 保守の一考
☆・・・一部の人は、自分が100%正しい判断を下しているという、おこがましい考え方を捨て去るべきだ。

 世の中に、100%正しいことなんて存在しないし、そう吹聴しているヤツの多くが、八割がた間違っている。

 「全員」から好意を得ようと下心を押し隠して邁進する…、その帰結が、民主党政権である^^;

 何かの判断を下そうとする時、個人の経験則で答えを出すのも危険だ。

 世の中の「問題」とは、往々にして「例外」から生じるからだ。

 何か答えを求める時は、そこに、経済的損得感情ではない「天秤」を持つべきだ。

 なるべく多くの情報(構成因子)を集め、それを、最低でも二元論の秤に掛けて、冷徹な答えを出そう。

 100%の正しさなどは存在しなくて、人は大なり小なりの「悪」を内包しなくちゃならないのが、世の常、だ・・・。

   ◇

 なお、「放射能ヒステリー」という言葉を使い始めたのは、このブログが最初だと思っていますよ^^v

   ◇

 ≪本日の名言・2≫

 小松左京

 「数千万人の人々を不安にさせているが、二〇一一年七月現在、まだ一人も死に至らしめていない。この事実を冷静に見つめたい」

 《【産経抄】8月2日
 亡くなった小松左京さんは20代の中頃、経済雑誌の編集長を務めた経験がある。知人の紹介で入社したのは、昭和29年に大阪で創刊された『アトム』という雑誌だった。誌名は、東京で隆盛だった『ダイヤモンド』に対抗して「硬くて強そう」と選ばれた。
 ▼特に原子力を意識したわけではなかったものの、まもなく原子力三法が制定され、開発への機運が高まっていく。小松さんは原子力中心の誌面を作るために、原子力発電の将来性や放射能の危険性などについて、猛勉強したという。
 ▼その後の石油ショックなど、エネルギー事情の変化を踏まえて、30年後に行われたある座談会で述懐している。「あのとき原子力の研究に着手していなければ、いまのように電力の安定供給はできていないかもしれませんね」。
 ▼小松さんの遺稿は、今月刊行の『3・11の未来 日本・SF・創造力』(作品社)に寄せた文章だった。『日本沈没』で、日本民族の底力を描いた作者らしく、「まだ人間の知性と日本人の情念を信じたい」とある。
 ▼一方で、原発の事故をめぐっての憂慮は深かったようだ。収束の遅れに対するいら立ちの声が強まるなか、原発の将来や安全性をめぐる論議が、専門家の間でもまったくかみ合っていない。経済産業省原子力安全・保安院の「やらせ」問題などで、国の原子力政策への不信感は強まるばかりだ。
 ▼菅直人首相が、広島と長崎の原爆犠牲者追悼式典を「脱原発」をアピールする場として、政治利用する懸念もある。小松さんは、国民にこう訴えている。「数千万人の人々を不安にさせているが、二〇一一年七月現在、まだ一人も死に至らしめていない。この事実を冷静に見つめたい」》

 かえすがえすも信じられない事実だよね。

 これだけ、日本や世界を騒がせているのに、現在でさえ、ただの一人の被害者も出ていない。

 私などは、現在の、日本国土にある放射能で、どうすれば死ねるのかを知りたいと、いつも切に願っている^^;

 「人が一人も死んでないじゃん」と言うと、反原発の方は、「数年後に必ず影響がある」と嬉々として言う・・・。

 だが、正直、スリーマイルやチェルノブイリの「後遺症」と呼ばれるものの大多数が、事故との科学的なつながりが証明されていない。

 ・・・私が恐れているのは、最近の医療では、生まれる前にほとんど判明していて、悲しいかな堕胎されていた、(福島第一原発事故の影響とは関係ない)重い奇形障害児たちが、

 左翼の言説に利用されるためだけに産み落とされる可能性があるということ、だ。

 左翼と言うのは、平気でそういうことをやらかすのだ。

 自分たちの「正義」の規模が、何よりも優先されると信じ込んでいて、それに伴う欺瞞を欺瞞と認識できないのだ。

   ◇

放射線のひみつ
中川 恵一
朝日出版社


 「解題・放射線のひみつ(2・被爆と被曝)」

 「ひばく」と聞くと、原子爆弾による「被爆」を想像しますが、放射線によるものは「被曝」と言います。

 両方の言葉の「ばく」の漢字の偏を見てください。

 片や「火」偏で「焼かれる」と言ったニュアンスを想像できます。

 もう一方は「日」偏で、「浴びる」と言ったニュアンスか。

 「被爆」は、放射線を含んだ高温度の熱戦と強力な爆風による直接的な被害と、後遺障害として<原爆症>と呼ばれる放射線障害や白血病や癌などの病気を被曝者に起こします。

 「被曝」のほうは、「放射線にさらされる」と言うことです。

 読みは同じですが、意味は全然違います。

 私は、よく「被曝」とされるチェルノブイリの被害者は、「被爆」だと考えているのです。

 だって、チェルノブイリは、炉心が核暴走・大爆発を起こしている。

 原子核融合の爆発でこそないが、あまりにも規模が大きかった。

 対して、福島では爆発など起きてない。

 えっ? 水素爆発が起こったって?

 あんなものは、一種の水蒸気爆発に過ぎないよ。

 私が高校の時の化学の時間に、試験管で先生が実演してくれたものだった^^

 ・・・そもそも、人類は、古来から、放射線を「被曝」し続けています。

 放射線は、自然界に普通に存在しているものだからです(後述)。

 その歴史上の放射線量たるや、福島原発事故の記録と大差ない・・・。

 そんな中を、日本国民は無自覚にのんびりと暮らしていた。

 さて、「被曝」について、ちょっとは分かって頂けたでしょうか?

 「正しい知識を持てばリスクも減らせますし、予防もできる」と言うことです。

   ◇

 論評誌『撃論』の中川八洋論文についても、語っています(2)。

 今回は「ドイツの欺瞞」。

撃論 vol.3 (OAK MOOK 398)
クリエーター情報なし
オークラ出版


 ・・・原発は世界三十ヶ国(四三六基)が保有しているが、このうち「脱・原発」を決めた国家はわずか三ヶ国で、ドイツ・イタリア・スイスであり、「福島事故後」に原発発電ゼロを決定したのはイタリア。新規原発の建設の全面禁止を決定したのがドイツ。他の二十七ヶ国は、原発の稼動をやめる気配はない、とのこと。

 なぜ、二十七ヶ国はやめないのか、先ほど書いたが、あらゆる情報を「天秤」に掛けた帰結なのである。

 それは、例えば、東京電力と国会議員の癒着による利権などに代表されるような矮小な問題ではなく、

 もっと、人類の良心に準じた結論だと思う。

 現在、どうあっても、この最先端の、「リスクの少ない」エネルギーは必要なのである。

 有名なことだが、さて、脱原発後のドイツは、エネルギー確保をどうするのか?

 ・・・原発大国フランスから輸入するんですよね。

 あたかも世界に先駆けて脱原発を宣言し、クリーンなイメージを世界に発しつつ、他国からの原子力によるエネルギーの輸入・・・、卑劣な国である。

 元々の「脱原発」衝動を考えると、そんなことを真顔で出来る道理はない。

 放射能には国境はない。

 そもそもが、「放射能への恐怖」で「脱原発」を掲げたわけで、それさえも、彼らの脳裏にある事故の可能性においては、国内であっても、国外(隣国フランス)であっても全く変わらないのだが・・・。

 ドイツは、世界はおろか、ドイツ国民に対しても欺瞞を撒き散らしている。

 もっとも、ドイツの脱原発後の皮算用として、シーメンス社の商業活動方針に顕著な、代替エネルギーとしての風力発電を世界各国に売りつける軽薄さがあるのだろう。

 でも、前回も書きましたが、日本での風力発電の普及は、自然環境的に無理がありますよ・・・。

                                                     (2011/11/16)
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