3連休も例によってあっという間に過ぎていきます。仕事をしている時の3日間は途方もなく長く感じるのですが、待ちに待っていた3連休などというのは、結局家に引きこもって本を読んだりゲームをしたりしているうちに、気がつけば明日からまた仕事なわけです。この3日で唯一やったことはグレアム・グリーンの「ヒューマン・ファクター」の再読が終わったことだけかもしれません。1度目よりはじっくり読んだつもりなのですが、小林信彦がこの小説のどこに弟子入りしたいと思ったのかは分からないままです。もちろん、スパイ小説としても面白いし、例えばジョン・ル・カレのような派手さはないけれど、重厚な小説だなぁとは思います。二重スパイとして生きることの難しさや悲しさも、直接的にではなく、読み終えた時にじんわり分かるような仕掛けにはなっております。
ただ、ワタクシのように平和ボケした国に生まれ育った世間知らずのお子ちゃまには、扱っているテーマが重すぎて今ひとつピンとこないのも事実です。この小説は1960~70年代に書かれているので、まだ南アフリカではアパルトヘイト政策が平然と行われていたわけですが、ネルソン・マンデラによって形式上はアパルトヘイト政策も無くなった現代に、その頃、その国で暮らしていた人々の気持ちが理解できるはずもなく。ヒューマン・ファクターというと人間を構成する要素とでもいえばいいのでしょうが、人間はそれぞれに複雑なファクターを持っているのだということだけは、何となくわかるような気もします。平和ボケで世間知らずのワタクシではありますが、それでも生きている以上は多面的な要素で構成されていることは間違いない。そういう意味でも、この本は、1年に1回ぐらいずつ読み返してみると面白いのかもしれないと思った次第です。
ただ、ワタクシのように平和ボケした国に生まれ育った世間知らずのお子ちゃまには、扱っているテーマが重すぎて今ひとつピンとこないのも事実です。この小説は1960~70年代に書かれているので、まだ南アフリカではアパルトヘイト政策が平然と行われていたわけですが、ネルソン・マンデラによって形式上はアパルトヘイト政策も無くなった現代に、その頃、その国で暮らしていた人々の気持ちが理解できるはずもなく。ヒューマン・ファクターというと人間を構成する要素とでもいえばいいのでしょうが、人間はそれぞれに複雑なファクターを持っているのだということだけは、何となくわかるような気もします。平和ボケで世間知らずのワタクシではありますが、それでも生きている以上は多面的な要素で構成されていることは間違いない。そういう意味でも、この本は、1年に1回ぐらいずつ読み返してみると面白いのかもしれないと思った次第です。