日々・・ぼちぼちと整理・・片付ける日々。
タンスのあちこちから、思いがけないと言うか、今まで見過ごして来たものもある。
色あせた詩集や、イラスト入りの日々の献立を書いたノート、好きな歌詞を書きとめたノートや。
懐かしくて手を止め想い出に浸る、浸りながら時を過ごすこと多々。
一枚のテーブル掛けが出て来た。
夫は神戸の社長さまの家に住み込みだったけれど、結婚する二年前一人住まいになった。
二階建ての会社の文化住宅(結婚後住むことになる)大阪に。
テーブルもない殺風景な部屋だった。
九月、二十二歳を迎える夫の誕生日小さなテーブルをプレゼントしよう、
そうしてそれに真っ白なテーブル掛けを敷いて、ケーキを買ってお祝いしようと考えた。
お医者さまの家に住み込みでいた私は、部屋へ帰る夜中からこっそり白い布を縫って絵を書いた。
好きな葉っぱの絵を書いた。
出来上がったテーブル掛けしっかり抱いて、京都から大阪へ。
夫の家近くの荒物やさんで買ったコバルト色の小さなテーブル。
白いお皿を二枚とナイフとフォークを買った。 まるで新婚さんみたいに。
二人で祝った二十二のバースデー。 あの時のことは今でもはっきり覚えている。
捨てきれないでいる、あの時のテーブルもお皿もそしてナイフもフォークも。
このテーブル掛けも使うことはないけれど、一度位デビューさせてやろうかなと。
二十二歳の懐かしくて大切な思い出だから。
新しい月、めくるカレンダーの色あいが変る、大好きな秋色に。
ぼつぼつ身辺整理しなきゃ・・。
やりたいことはいっぱいある。 しかし家にいてすることには限度もあるし
単に趣味で過ごすことで私は満足出来ない性分である。
そう思う日がきっとくる、おそらく近いうちにきっと。
この年齢で働ける所なんて見つかるものではないけれど。
それに今の自分に果たして何が出来るであろうか・・。
しかしまだ力はあるつもり、それは体力と言う意味でなく気・・。
ひっこんでいてはもったいない。
短いけれど、一ヶ月充電するつもりでやりたいことでじっくり過ごそう。
仕事がみつかればラッキー。
大嫌いな暑い夏はやがて終るから、大好きな秋の季節の内にはやりたいね、もういっちょ、何か!