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音楽レビュー/感想 2024
これまでの「アルメニア」の人々や文化に思いを馳せて
数百年の時空を超えて音楽を通して先人達に触れて対話している感じや
歴史や文化を紐解いて古代のアルメニアを表現している感じがあって、
先人達への敬愛や感謝や追悼などの様々な「想い」に溢れている
知的で芸術的でダークで難解でスピリチュアルでディープな
エクスペリメンタル/ダークアンビエント/ポストインダストリアル/フォークトロニカ作品。
◆Lara Sarkissian - Remnants
フランシスコ出身のアルメニア系アメリカ人
「Lara Sarkissian」の作品なんですが、
ジャケットに描かれているのが
20世紀初頭のアルメニア人大虐殺以来
アゼルバイジャン軍が何千も消滅させて、
現在では僅かな数しか残っていない
9世紀頃からアルメニアとその周辺の地域においての
「死者を悼む石碑」であり「墓石」でもある
「ハチュカル」という事からも想像が付くように、
彼女の祖国「アルメニア」がテーマになっているのですが、
文化的で知的で芸術的でダークで難解でスピリチュアルで実に深い…
湿っぽくて切なくも気高くて美しくてエモいサックスと
メロディアスなベースの演奏の上に、
伝統的な民族楽器と電子音とノイズが重なりあっていく
1曲目の「Heaven, or Paradise; and Hell(※)」に、
(※タイトルは恐らくヨハネの黙示録をモチーフにしていて、
私達(主に虐殺されたアルメニア人)は死後にどこに行くのか、三つの違いは何なのか、
天国や楽園に行けたとしても殺された時点で地獄みたいなものではないのか等々、
いろんな意味が含まれていると思われます)
先住民の儀式的な雰囲気がある
ハードなビート音と民族打楽器の上で鳴らされる
牧歌的なようで呪術的な雰囲気もあるようなフルートが印象的な
2曲目の「Our Dead Can't Rest (Old Jugha Flute Dance)(※)」からも分かるように、
(※(祖国の状況を考えると)私達は死んでも(心が)安らぐ事は無い)
曲のタイトルからメッセージ性強くて重みがあるものが多く、
音楽からも静かながらも確かな怒りと重さを感じるように
社会的&政治的な側面が強くあるのですが、
今作で唯一のテクノ色が強めで
先人達の記憶の断片を繋ぎ合わせて時代を遡っている感がある、
アンビエントとシャングル(ドラムンベース)を合わせたような曲の
「Miracle」から雰囲気が変わっていき、
インダストリアル強めで「Monolake」辺りに通じる感じもある
「The Crane Has Lost Its Way Across the Heaven」、
タイトル通り歴史を紐解こうとし始める「Unraveling」挟んで、
「Zephyr」以降は更にアルメニア色が強くなりディープでスピリチュアルになるんだよね…
アルメニアの映像(映画やドキュメント等)から音楽や音声など
いろんな音をサンプリングして使われているようですし、
古代から使われていた民族楽器に文化に歴史的背景などなど
様々なアルメニア要素が入っているように、
これまでのアルメニアの歴史や文化を紐解いて
古代のアルメニアを表現している感じがありますし、
「What Solace Can I Give(私が出来る慰め(弔い)とは)」、
「... nothing matters more than touching you although i haven't touched you yet(あなたに(直接)触れることは出来ないけど、あなたに(間接的でも)触れる事以上に大切な事は無い)」というラスト二曲のタイトルからも分かるように、
アルメニアの人々や文化に思いを馳せて
数百年の時空を超えて音楽を通して先人達に触れて対話している感じがあって、
先人達への敬愛や感謝や追悼などの様々な「想い」にも溢れている。
作品の背景を知らなければ
実験的でダークで難解で理解に苦しむ作品なんでしょうが、
序盤はダークで悲しみや嘆きが強めなのに対して
後半は難解ながらもアンビエント色強めで鎮魂の雰囲気があるように
総合的に怒りよりも慈悲の気持ちの方が強いですし
アルバム構成も実に素晴らしいので、
作品の背景を知ると社会的で文化的で芸術的な要素と共に
様々な想いが込められている
スピリチュアルで深遠でエモい作品だというのが分かるように、
個人的にはもう少し評価されても良いと思うし
今の世界情勢だといろいろ考えさせられる部分もあるかと。
これまでの「アルメニア」の人々や文化に思いを馳せて
数百年の時空を超えて音楽を通して先人達に触れて対話している感じや
歴史や文化を紐解いて古代のアルメニアを表現している感じがあって、
先人達への敬愛や感謝や追悼などの様々な「想い」に溢れている
知的で芸術的でダークで難解でスピリチュアルでディープな
エクスペリメンタル/ダークアンビエント/ポストインダストリアル/フォークトロニカ作品。
◆Lara Sarkissian - Remnants
フランシスコ出身のアルメニア系アメリカ人
「Lara Sarkissian」の作品なんですが、
ジャケットに描かれているのが
20世紀初頭のアルメニア人大虐殺以来
アゼルバイジャン軍が何千も消滅させて、
現在では僅かな数しか残っていない
9世紀頃からアルメニアとその周辺の地域においての
「死者を悼む石碑」であり「墓石」でもある
「ハチュカル」という事からも想像が付くように、
彼女の祖国「アルメニア」がテーマになっているのですが、
文化的で知的で芸術的でダークで難解でスピリチュアルで実に深い…
湿っぽくて切なくも気高くて美しくてエモいサックスと
メロディアスなベースの演奏の上に、
伝統的な民族楽器と電子音とノイズが重なりあっていく
1曲目の「Heaven, or Paradise; and Hell(※)」に、
(※タイトルは恐らくヨハネの黙示録をモチーフにしていて、
私達(主に虐殺されたアルメニア人)は死後にどこに行くのか、三つの違いは何なのか、
天国や楽園に行けたとしても殺された時点で地獄みたいなものではないのか等々、
いろんな意味が含まれていると思われます)
先住民の儀式的な雰囲気がある
ハードなビート音と民族打楽器の上で鳴らされる
牧歌的なようで呪術的な雰囲気もあるようなフルートが印象的な
2曲目の「Our Dead Can't Rest (Old Jugha Flute Dance)(※)」からも分かるように、
(※(祖国の状況を考えると)私達は死んでも(心が)安らぐ事は無い)
曲のタイトルからメッセージ性強くて重みがあるものが多く、
音楽からも静かながらも確かな怒りと重さを感じるように
社会的&政治的な側面が強くあるのですが、
今作で唯一のテクノ色が強めで
先人達の記憶の断片を繋ぎ合わせて時代を遡っている感がある、
アンビエントとシャングル(ドラムンベース)を合わせたような曲の
「Miracle」から雰囲気が変わっていき、
インダストリアル強めで「Monolake」辺りに通じる感じもある
「The Crane Has Lost Its Way Across the Heaven」、
タイトル通り歴史を紐解こうとし始める「Unraveling」挟んで、
「Zephyr」以降は更にアルメニア色が強くなりディープでスピリチュアルになるんだよね…
アルメニアの映像(映画やドキュメント等)から音楽や音声など
いろんな音をサンプリングして使われているようですし、
古代から使われていた民族楽器に文化に歴史的背景などなど
様々なアルメニア要素が入っているように、
これまでのアルメニアの歴史や文化を紐解いて
古代のアルメニアを表現している感じがありますし、
「What Solace Can I Give(私が出来る慰め(弔い)とは)」、
「... nothing matters more than touching you although i haven't touched you yet(あなたに(直接)触れることは出来ないけど、あなたに(間接的でも)触れる事以上に大切な事は無い)」というラスト二曲のタイトルからも分かるように、
アルメニアの人々や文化に思いを馳せて
数百年の時空を超えて音楽を通して先人達に触れて対話している感じがあって、
先人達への敬愛や感謝や追悼などの様々な「想い」にも溢れている。
作品の背景を知らなければ
実験的でダークで難解で理解に苦しむ作品なんでしょうが、
序盤はダークで悲しみや嘆きが強めなのに対して
後半は難解ながらもアンビエント色強めで鎮魂の雰囲気があるように
総合的に怒りよりも慈悲の気持ちの方が強いですし
アルバム構成も実に素晴らしいので、
作品の背景を知ると社会的で文化的で芸術的な要素と共に
様々な想いが込められている
スピリチュアルで深遠でエモい作品だというのが分かるように、
個人的にはもう少し評価されても良いと思うし
今の世界情勢だといろいろ考えさせられる部分もあるかと。