◉ ほくり・ほくろ・はくり・えくり
春蘭の曾ての山の日を恋ひて ・・・・・ 高浜虚子 [六百五十句]
春蘭や雨をふくみてうすみどり ・・・・・ 杉田久女 [杉田久女句集]
春蘭のふかみどりなる雲の冷え ・・・・・ 飯田蛇笏
明るい疎林や人里近い山に自生し、
観賞用として古くから栽培され、多数の園芸品種があります。
庭園や鉢に植えられます。
線形の味わいのある葉を持ち、
茎頂に、紅紫色の斑点のある、
淡黄緑色の清らかな花を1つ付けます。
かすかな芳香を持ち、品格を感じさせる花です。
花を塩漬けにして、吸い物や蘭湯としていただきます。
中国春蘭は、シナシュンランとも呼ばれる別種で、
強い香りがします。
[ ラン科シュンラン属の常緑多年草 ]
気がつくと、いつの間にかしずかに
花を付けています。
シュンラン (春蘭)
日本では、北海道奥尻島~九州、
山地の明るい林床・林縁や丘陵に自生します。
草丈は、10~25cm。
太い根は、地下に浅く長く横に広がるものと
下に伸びるものがあります。
葉は根生し、堅く線形で、縁に細かい鋸歯があります。
花期は、3~4月。
花茎はやや肉質で太く、膜質の鱗片で包まれます。
花は通常茎頂に1個、横向きに付きます。
花径3~5cm、ガク片と側花弁はやや肉質で淡黄緑色~緑色、
唇弁は肉が厚く、白色で濃紅紫色の斑点があります。
古くから鑑賞用に栽培され、色々の園芸品種があります。
根を天日に干し乾燥させ、
粉末をひび・あかぎれなどに使用します。
4~5月の花茎と花を塩漬けにし、
お湯を注いで蘭茶にしたり清まし汁の具にしたり、
また天ぷらや刺身のつま、酢の物などに用います。
名は、春に咲く蘭の意味から付いたそうです。
別名 : ホクロ、ジジババ。
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春蘭も山では見なくなりました。
若い頃は、早春の山を歩くとたくさん見ましたが、今は見ることはありません。
珍しい花になってしまいました。
こんにちは。
自生地の春蘭、たくさんご覧になっていらっしゃるのですね。
今は見られないとは、残念なことですね。
心ない人たちが採取したからなのでしょうか‥‥。
園芸店で求めた春蘭を地植えにして、
美しい葉と清楚な花を楽しんでいます。
コメントありがとうございました。