しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

アサクラサンショウ ( 朝倉山椒 )

2016-04-30 |  4月 の花たち

                                 ↑ 2016/04/12 撮影

2016/04/09 撮影…花

2016/04/10 撮影

2016/06/01 撮影…青い実

 2016/10/07 撮影

[ ミカン科サンショウ属の落葉低木 ]

江戸時代から珍重され、
兵庫県養父市八鹿町朝倉地区が原産地です。
山椒の一変種で、棘のほとんどない栽培品種です。
樹高は、1~4m。
樹皮は灰褐色で、枝には刺がありません。
葉は、奇数羽状複葉です。
小葉は5〜9対、長卵形~長楕円形で、
縁に鈍い鋸歯があって、互生します。
花期は、4〜5月。
新枝の先に、葉腋から円錐花序を出し、
緑黄色の小花を多数付けます。
果実は分果で、約5㎜の球形、
9頃に赤褐色に熟し、裂開して黒く光沢のある種子を出します。
実は大きくも香りも高く、独特な辛味などに優れています。
辛味成分のサンショオールとサンショウアミドには、
大脳を刺激して内臓の働きを活発にする作用があります。
サンショオールには防腐剤や局所麻酔の作用があり、
毒性をも兼ね備えているので
多量に食べると中毒を起こす場合があります。
繁殖は接木か挿し木によって行い、
よく庭にも植えられています。
耐寒性には強く、水切れや過湿や環境の変化などには弱く、
アゲハ蝶の幼虫の食害があります。
収穫は、
若芽(木の芽)は3月中旬から、
青い実(青山椒)は6月~7月頃、
熟した実(果皮の粉末が粉山椒)は10月~11月頃です。

以前からある山椒は毎年花をよく付けるのですが、
実を付けません。
青い山椒の実を見たいと思い、朝倉山椒を植えてみました。
今年は、
青い実を見ることが出来ました。

 
2016/04/09 撮影

2016/04/10 撮影




2016/04/11 撮影


2016/04/12 撮影

2016/04/14 撮影

2016/04/16 撮影

2016/04/18 撮影

2016/04/19 撮影 

2016/04/21 撮影

2016/04/25 撮影

2019/04/27 撮影

2016/04/29 撮影

2016/04/30 撮影

2016/05/02 撮影



2016/05/20 撮影

2016/06/01 撮影

2016/07/28 撮影

2016/08/12 撮影


2016/08/29 撮影

 2016/10/06 撮影 〃

 2016/10/10 撮影 

 2016/10/14 撮影 

 

<  2015 年  >
枯れてしまったと思っていた木に、
よく見ると芽が付いていました。
2015/03/30 撮影…芽生え

2015/03/31 撮影

2015/04/02 撮影

2015/04/04 撮影

2015/04/09 撮影


2015/04/12 撮影
2015/04/16 撮影
2015/04/18 撮影
2015/04/25 撮影


<  2014 年  >
探していた朝倉山椒のポット苗が昨日届きました。
さっそく午前中に鉢に植え付けました。
ポットサイズや樹高・樹形などにもより多少異なることがありますが、
結実は通常植え付け後3年目以降になるそうです。
早く実を付けた姿を見て見たいものです
2014/11/07 撮影



・  
2014/11/06 撮影 




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オオバナノエンレイソウ ( 大花の延齢草 )

2016-04-29 |  4月 の花たち

                         ↑ 2016/04/10 撮影 

 2016/04/10 撮影 

[ シュロソウ科エンレイソウ属の多年草 ]
 旧分類ではユリ科でしたが、分類によっては シュロソウ科へと変更されています。

北海道~本州岩手県以北にかけて、
山野の湿地や林内のややあかるく少し湿った所に自生し、
しばしば群落をつくります。
草丈は、30~70cm。
太く短い根茎から、1本の高さ15~40cmの茎を地上に出して直立します。
茎は丸くなめらかで無毛です。
葉は柄を持たず、茎の先端に3枚輪生します。
長さ・幅とも10~18cmの菱状広卵形で3~5条の主脈と網状脈があります。
花期は、4~6月。
茎頂に花柄を1本出し、5~7㎝の花を1個付けます。
緑色で披針形の外花被片(花弁に見える萼片)長さ3㎝を3枚、
白色の内花被片は広卵形で長さ2.5~4.5㎝を3枚です。
雄しべは6個で葯は花糸より長く1~1.5㎝です。
雌しべは1個で花柱は短く3裂して外側に巻き、
円錐形の子房の先に濃紅紫色の斑紋が入るものもあります。
果実は、液果で球形です。
似ている白花のミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)に比べ
全体に大きく上向きに咲き、花弁はがくよりも大きくて長く丸みを帯びます。
名は、大きい花の延齢草の意味から付いたそうです。

白色の花弁の美しさが目立ちます。
清楚な優しい花です。


 2016/04/10 撮影
 〃

 2016/04/11 撮影

 2016/04/12 撮影

 2016/04/13 撮影

 2016/04/14 撮影

 2016/04/16 撮影

 2016/04/18 撮影

 2016/04/19 撮影

 2016/04/21 撮影

 2019/04/25 撮影

 2016/04/27 撮影

 2016/04/29 撮影

 2016/05/02 撮影

 2016/05/03 撮影


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ナルコユリ ( 鳴子百合 )

2016-04-20 |  5月 の花たち

                          ↑ 2016/04/16 撮影  

 〃

 2016/04/18 撮影

[ キジカクシ科アマドコロ属の多年草 ]
 旧分類ではユリ科でしたが、新分類によればキジカクシ科へと変更されています。

日本では、
北海道~九州にかけて
山野の疎林下に自生し、群生していることもあります。
草丈は、50~80cm。
根茎は肉質で太く、短い節になって横走ります。
茎はまるくて稜がなく、茎の上部は弓状に曲がり、2列になって互生します。
葉は、柄を持ち、披針形~挟披針形で長さ8~15㎝、幅1~2.5㎝、
裏面の脈上に粒状の突起があり、ざらつきます。
若葉は白いすじが入ることが多いです。
花期は、5~6月。
葉腋から花柄が垂れ下がり、
緑白色の筒状の花がふつう1~5個ずつ垂れ下がって付きます。
花は長さ2cmで、先端部は緑色が濃く、花の基部が短柄となります。
6個の花被片が先端部を残して筒状に合着し、先端のみ6裂します。
おしべは6本で花被の筒の中にあり、花糸は無毛です。
果実は液果で、径0.7~1㎝で黒紫色に熟します。
茎葉が枯れる10月ころに根を掘り、ひげ根を取り除き水洗いして、
天日で乾燥したものが、生薬の黄精(おうせい)で、
古くから民間薬として滋養強壮・リューマチ・痛風などに用いられてきました。
名は、姿や花の様子が鳥などを追い払う鳴子に似ていることと、
ユリの仲間なので付いたそうです。

白色に先が緑の花をいつの間にか付けます。
目立たない清楚な花ですが、
何本か群れて咲くと存在感が出ます。


 2016/04/02 撮影

 2016/04/10 撮影

 2016/04/12 撮影

 2016/04/16 撮影
 〃

 2016/04/18 撮影


<  2015 年  >
2015/04/24 撮影


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福寿草 ( ふくじゅそう ) <季> 新年

2016-04-04 |  新年の草木・その他 の 俳句

◉ 元日草 (がんじつそう)

小書院のこの夕ぐれや福寿草 ・・・・・ 太祇 
福寿草遺産といふは蔵書のみ ・・・・・ 高浜虚子 
日の障子太鼓の如し福寿草 ・・・・・ 松本たかし

陰暦の新春に花を開くので、福寿草・元日草などの名があります。
名が縁起の良いことと黄金色の花色から、
もっとも一般的な正月の花として古くから用いられました。
新暦に変わった現在でも正月用に促成栽培されています。
福寿草は日本固有種で、
北海道から四国にかけ山地のやや寒冷な湿った落葉樹林などに自生し、
早春、菊に似た光沢のある黄金色の花を開き、葉は人参に似ています。
江戸時代より、鑑賞用として多数の園芸品種が作られました。
基本の花色は黄色ですが、赤花や白色、緑色の花を咲かせる品種もあり、
また一重咲きの他に八重咲きや千重咲き・菊咲き・三段咲きなど
色々変化した花をつける品種もあります。

    [キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草 : 毒草]

はらからの一堂に座す福寿草 ・・・・・ みなみ

フクジュソウ (福寿草)
日本固有種。
北海道~四国にかけて、
山地(主に石灰岩地)のやや寒冷な湿った落葉樹林などに自生します。
草丈は、15~30cm。
根茎は短くやや肥厚し、多数のひげ根を出します。
茎は太く直立し緑色で無毛、
下部には数個の広い鞘があって茎を抱きます。
葉は、長い柄を持ち、3~4回羽状複葉、小裂片は卵形または長卵形で羽状に深裂し、
さらに先の尖った線状披針形の裂片に分かれ、葉裏は無毛で互生します。
葉柄のもとには裂けた小形の葉片が対生し、
茎の根本の葉は大形の鱗片状の鞘にかわっています。
花時は小さく、花後に伸びて茂ります。
花期は、2~3月。
新葉と共に茎頂に蕾を持ち、光沢のある黄色い花を1個付けます。
大きく育った株では分枝したそれぞれの茎頂に1個の花を付けます。
日が当たると上向きに平開し、
径3~4cm、花弁は多数で細い長楕円形、上部のふちには微歯があります。
雄しべは多数で黄色、雌しべも多数、子房は短小で緑色、有毛です。
花柱はやや長く、柱頭はわずかに広がっています。
ガク片は数個、花弁と等しいかあるいは短く、緑紫色を帯びています。
日の光を求めて上向きに開き、花の内側の温度を外気より高くして、
昆虫(ハエやアブなど)を誘って受粉します。
果実は、痩果で頭状にあつまり、ほぼ球形で細毛があります。                        
江戸時代以降、園芸品種が多数作られ、
現在でも正月の鉢植えに促成栽培されています。
全草にシマリン・シマロール・アドニトキシンなどの強心配糖体を含み有毒、
生薬のフクジュソウコン(福寿草根)として、
根茎を強心剤・利尿剤に用いますが劇薬で危険です。
名は、金色の花からおめでたいとされ福(幸福)と寿(長寿)、
新年を寿ぎ祝福する草花として元日に飾られるので付いたそうです。
別名 : ガンジツソウ(元日草)・ツイタチソウ(朔日草)
 


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