しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

ケハギ (毛萩 )

2021-10-15 |  9月 の花たち

                         2019/09/19 撮影

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[ マメ科ハギ属の落葉小低木 ]

本州東北地方~北陸地方にかけて、
日本海側の多雪地の日当たりのよい所に自生します。
樹高は、1~1.5m。
茎は角張り下部は木化しますが、地上部は一部を残して枯れます。
枝は多く分枝して、直立したり垂れたり色々です。
茎と枝には立毛のあるものや伏した毛しかないものまで、
種々変異があります。
葉は、柄を持ち、3出複葉です。
小葉は狭楕円形~やや円形に近いものまで色々変化し、長さ3.5~9㎝、
先は鋭形または鈍形、基部は鈍形、質は薄い膜状の草質、淡緑色です。
花期は、5~10月。
花は、葉腋からたくさんの長い花序を伸ばして
濃紅紫色(竜骨弁は紅紫色)の蝶形花を総状に付け、
のち莢(さや)を結びます。
花は早いものでは5月から咲き始めるので
「サミダレハギ」と言われることもあります。
ミヤギノハギ(宮城野萩)はケハギから園芸化されたものとも考えられています。
名は、立毛が多い個体であったことから付いたそうです。
別名 : サミダレハギ(五月雨萩)・ダルマハギ(達磨萩)

春に古い株から新芽が萌えだし、萩の若葉が出揃って、
夏には青々と葉が茂り、少しの花を見せて、
秋になると葉腋に紅紫色の可憐な花を沢山付けて枝垂れ、
風に揺れるようすは優美な佇まいがあります。
花の後に小さな実を結びます。


2021/09/19 撮影

 〃

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〃…おばあちゃん猫


2021/10/09 撮影
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コメント (4)
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尾花 ( おばな ) <季> 晩秋

2021-10-01 |  秋の草木 の 俳句

◉ 花芒 (はなすすき)・穂芒 (ほすすき)・芒の穂 (すすきのほ)・初尾花 (はつおばな)・尾花の波 (おばなのなみ)

落暉燃えて男ばかりや尾花照る ・・・・・ 渡辺水巴 [水巴句集]
機関車に助手穂芒を弄ぶ ・・・・・ 山口誓子 [激流]

花薄風のもつれは風が解く ・・・・・ 福田稜蓼汀 

尾花は芒の花穂のことを称する名前で、
それが獣の尾に似ていることが語源と言われています。

秋に入ると茎頂に穂が出て、それが解けて、
つやつやとした黄褐色または紫褐色を帯びた白い花穂を付けます。
だんだん枯れてゆくと白っぽくなり、
最後は真っ白な綿毛のようになって飛び散ります。
秋の七草の一つとして親しまれてきました。
十五夜の飾りには欠かせません。
尾花が秋風に吹かれて、輝いている佇まいは美しく風情があります。
*「季語」の扱いは、歳時記( 編者 )により異る場合があります。
 歳時記には、
 「芒」、「尾花」、「芒散る」を分けずに「芒/薄」として扱っているものもあります。
* 末黒の芒(初春)・青芒(三夏)・芒(三秋)・芒散る(晩秋)・枯尾花(三冬)

[ イネ科ススキ属の多年草 ]

雨音のけふ柔らかく花すすき ・・・・・ みなみ
鎌倉へゆく道みちの花芒 ・・・・・ みなみ

ススキ (薄/芒)
日本各地の日当たりの良い山野に自生します。
確りした地下茎を持ち、短く枝分かれして
地上に多数の茎を出します。
叢生(そうせい)する茎(偽茎)は大きな株を作ります。
草丈は、1~2m。
葉は線形、中央に太く硬い葉脈があり、
縁には硬く細かい鋸歯(きょし)があって
不用意に触れると手を切ることがあります。
花期は、7~10月。
茎頂に長さ20~30cmの大きな花穂(かすい)を付け、
中軸から10~20本の枝を出し、
長い柄と短い柄の小穂が対になって付き、
黄褐色を呈します。
小穂の長さは5~7㎜、基部に白い毛があり、
雄しべの葯(やく)は紅紫色です。
花後は白い毛が伸びて穂全体が白くなります。
観賞用の園芸品種もあります。
名は、すくすく立つ木(草)の意から
付いたと言う説もあります。

2010/11/20 撮影…ほうけた穂

2021/09/19 撮影

コメント (6)
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