◉ 達磨草 (だるまそう)
源流のきらめきを抱く座禅草 ・・・・・ 福田甲子雄 [師の掌]
座禅草己がくらがり顧みる ・・・・・ 藤木俱子 [火を蔵す]
うしろより水のささやき座禅草 ・・・・・ 堤高嶺 [裸子]
山地の湧水の湿地帯などに自生します。
葉に先がけて、
紫褐色の仏焔苞(ぶつえんほう)を地表に現します。
花の形や静かな佇まいが、
座禅をする達磨大師や修行僧の姿のようと言われています。
面白い形に魅せられる人も多い花でが、
残念なことに悪臭を伴います。
[ サトイモ科ザゼンソウ属の多年草 ]
座禅草 ・・・みなみ
現在世失意淡然座禅草
水際や色艶のよき座禅草
座禅草に人の跼みて話すごと
熊川や蛇尾川(さびがわ)の伏流水が湧き出る湿地に、
およそ2万株の座禅草が自生しています。
流水の際の花は、色艶がよく、存在感がありました。
那須野ヶ原の田園に囲まれた私有地の、
ハンノキの多い落葉樹林の落ち葉の間に、
ぽつぽつと開花していました。
ゼンソウ (座禅草)
日本では、
北海道~本州にかけて、
湿原や湿地の半日陰に自生しますが、日向にも見られます。
草丈は、20~40cm。
根茎は太く、
葉は数本を根出し、長い柄を持ち、卵状心形で基部は心形、
花後に伸びて大型になります。
花期は、2~5月。
花は、葉に先立って開き、単生します。
卵形をした紫褐色の仏焔苞の中の、
楕円形の肉穂花序(にくすいかじょ)に多数の小花付けます。
花被片4枚、雄しべ4本、雌しべ1本。
先に雌しべが現れ、
後から雄しべが出て黄色い葯から花粉をこぼします。
両性花ですが、自家不和合性であり、
昆虫などによる媒介を必要とします。
熱を発生する植物で、強い臭気があります。
果実は、その年の夏に熟します。
まれに仏焔苞が緑色のものがあり
アオザゼンソウと呼ばれます。
ヒメザゼンソウは、葉とほぼ同じ長さの柄をもち、
6月末頃に、小形の花を1株に2~3花開きます。、
葉が出てから花が咲き、臭気は無く、
果実は翌年の春に熟します。
名は、花の形が座禅を組む修行僧の姿に似ていることから付いたそうです。
別名 : ダルマソウ (達磨草)
2011/02/25 撮影
2011/02/25 撮影…アオザゼンソウ