撮れたて箕面ブログ

箕面市公式ブログ!北大阪から全国へ発信中!箕面広報室職員などが取材した市内の出来事、イベント情報などを紹介

阪大生のキャリア形成を全力サポート

2017年05月30日 | こんなことがありました!

 箕面市では、「大阪大学と箕面市との連携協力に関する協定」に基づき、阪大生のキャリア形成を全力でサポートしています。

 中でも、大学院高等司法研究科(法科大学院)及び法学研究科との連携は、文部科学省からも「大学と地域の連携モデル」として高く評価されているもので、その取り組み2例について紹介します。

 

1 国際シンポジウム「公的部門における法の担い手のあり方と行政法・行政法学」

大阪大学豊中キャンパス・シグマホールで国際シンポジウム「公的部門における法の担い手のあり方と行政法・行政法学」が開催され、倉田哲郎箕面市長がメインスピーカーの1人として第1セッション「公的部門における立法と法律専門家」に登壇しました。

  

 第1セッションでは、シュパイヤー行政大学院のヤン・ツィーコゥ教授(Prof. Jan Ziekow, German Research Institute for Public Administration, Germany)が「公的部門における法律専門家:官庁の立法過程における役割と影響~EU、特にドイツの経験~」について、またロンドン大学ガーヴィン・ドゥルーリー名誉教授(Prof. Gavin Drewry,Royal Holloway, University of London, UK)が「イギリスの中央政府における法律専門家―ジェネラリストの官僚文化の軸としての専門家」について、そして阪田雅裕元内閣法制局長官が「日本の法令の立法過程」について、それぞれ発表され、その後、倉田市長が「日本の地方公共団体における立法過程と法律専門家」というテーマで発表しました。

 

  倉田市長の発表内容は、全国初となる「箕面市災害時の特別宣言に関する条例」ほか2条例を例示し、リアルタイムに発生する現実の行政課題に対応するための制度の創設や手続の規定を紹介し、さらには、市の実務や職員の動きに密接したツールの一つとしての条例制定、そしてこれを駆使し、課題の解決をはかるという、政策法務を具現化するという箕面市のプロセスを国との比較も交えながら紹介するものでした。

  

そしてシンポジウムのテーマの1つである法の担い手について「既存のルールに基づいて仕事をしているにも関わらず、目の前の課題が解決できないのであれば、ルールを拡張することや、そもそも既存のルールが本当に正しいのかどうか、現実に即したものになっているのかなど、既存のルールを時には疑う視点も必要となる。

現実の課題に気づいたり、常識と照らし合わせて違和感を感じる能力がなければ、いくら法令を扱う知識ばかりが身についても意味はなく、ここに法学部やロースクール出身者の活躍に期待する部分があると感じている。

そして、それらの課題発見能力や常識感の醸成のようなものは、おそらく教育だけで養うことには限界があるので、例えば、大学と実務の世界と行き来しながら専門家を養っていくといったプロセスなども重要ではないか」と締めくくりました。

 

大阪大学大学院法学研究科長・法学部長の林智良教授は、ご自身のフェイスブックで

「国際シンポジウムのテーマは、中央・地方の公務員が、どのような知的素養(一般教養、法学各分野)を備えて、どのように行政への貢献をなすべきかという話と理解しました。

本研究科の招へい教授になっていただいている阪田雅裕先生(弁護士、元内閣法制局長官)と倉田哲郎先生(箕面市長)にもお越しいただき、実務経験に基づく貴重な観察と提言をいただきました。ドイツとイングランドからも著名な研究者をお招き致し、大きな視角から比較法的なお話をいただきました。

 すでに知っていることもありましたが、ヨーロッパでの経緯をあらためて整理し、最新の状況を取り入れてお話いただいたので大変すっきりしました。

地方自治体での積極的な条例制定と、問題への機動的な対策に意欲的な行政を展開されている倉田先生のお話には深く頷きました」と評されています。

 

2 大学院高等司法研究科・法学研究科講義「政策実践と法」

開講3年目を迎える「政策実践と法」ですが、今年度からは法学研究科との合併講義として「中央府省、地方公共団体における政策実践と法の運用に関して、理論と実務の両面から学び、個別政策に即して、基本的な法の運用や政策立案を行う」ことをねらいとして実施されており、受講者自身が実際に首長や行政官になったつもりで政策を立案し、政策案を法律や条例として形にするという能力を実践的に教育しようするものです。

講師陣は、倉田市長(高等司法研究科招へい教授)のほかに高等司法研究科副研究科長の野呂教授、高橋教授そして総務省から大阪大学に出向中の筬島教授で、研究者と実務者による理論と実例をもとにした条例制定のプロセスや運用を理解できる実践的な布陣となっています。

 

   

5月23日の講義で倉田市長は、「箕面市土砂等による盛土等の規制に関する条例」を例示して、立法と司法の狭間としての行政の存在意義、法律の建前と本音をクールに理解しながら法律が争われる場面までを想定した条文構成、詠み人知らずとなる条文(成立すれば起草者の意図ではなく文言だけが一人歩き)をどのように成文化するのか等について、事例演習も含め講義しました。

また5月30日の講義では、「箕面市カラスによる被害の防止及び生活環境を守る条例」の制定過程の追体験を通じて、現実に目の前で起こっている地域課題をどう解決していくのかを探りました。既存の枠組みの中でとことんやること、そしてその次の手段として社会の制度を変えたり制約するルールを設けること、そのルール制定に際して派生して発生する諸々の事象、マスコミ対策や検察をはじめとする関係当局との協議等々について広く展開していき、受講生からの質問も多岐にわたりました。

このほか、知的財産センター、高等司法研究科、法学研究科付属法政実務連携センター三者共催の行政研究会特別講義(公開・参加無料)も秋~冬学期に予定されていますのでご期待ください。

今後も、「大阪大学と箕面市との連携協力に関する協定」に基づき特徴のある取り組みを進めつつ、より一層の充実を図り、次世代を担う若者のキャリア形成の支援に努めます。

 

 

 <モミジーヌも阪大生の皆さんに混じって聴講してきたよ~


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民間企業派遣職員からのメッセージ

2017年05月30日 | 民間から学ぶ

箕面市では、顧客サービス意識や経営センスを市役所に導入することなどを目的に、民間企業への若手職員の派遣を実施しています。派遣先の民間企業で、派遣職員は何を学び、何を感じているのでしょうか。今回は、5月末までダイキン工業株式会社に派遣されている竹田さんからのメッセージをご紹介します。

 

撮れたて箕面ブログをご覧のみなさまこんにちは!
民間企業派遣研修として、ダイキン工業株式会社へ出向中の竹田と申します。
2016年6月よりダイキン工業株式会社の本社にある人事本部 人事・労政・労務グループでお世話になり、もうすぐ1年の研修期間終了を迎えるところです。


  
(本社前のビルの上に設置された空気の看板「大ぴちょんくん」。その日の大阪の空気情報を色や表情を変えながらわかりやすく発信してくれます。新御堂筋の道路やJR大阪駅からも見ることができます☆梅田に来た際には探してみてください!)


今回のブログではダイキン工業の派遣中に私が経験したことや感じたことを少しご紹介したいと思います。

 

◆自己紹介
私は箕面市役所入庁7年目の職員です。
ダイキン工業にお世話になるまでの5年間は、健康福祉部生活援護室で生活保護業務に携わり、ケースワーカーとして働いていました。(今も日々生活援護室で頑張っている後輩が「新人奮闘記!」で仕事について紹介してくれています。興味のあるかたは是非ご覧ください!)
とてもやりがいのある仕事でしたが、5年目を迎える頃には、次のステップアップのためにも別の仕事も経験してみたいと考えていたところでした。

その頃にちょうど民間企業への派遣研修について案内があり、まだ市役所の仕事も経験の少ない私が果たして民間企業で通用するのか・・・とても不安はありましたが、「市役所で働きながら民間企業の仕事を経験できるなんて一生ないこと!この機会を逃したくない!」という思いで派遣研修を受けることとなりました。

 

◆ダイキン工業でのお仕事
ダイキン工業の人事本部でお世話になるのは私が4代目です。
「今年も箕面から新しい人が来てくれた!」と本当にWelcomeムードで初日から迎えていただき、ダイキン社員みなさんの温かさですぐに緊張もほぐれていきました。

私のお仕事は、前任のみなさんと同じ「自己記録表」、「創立記念式典」、「新入社員導入教育研修」のお仕事をメインで経験させてもらいました。同じ業務といっても過去と全く同じものにしないことはダイキンでの鉄則・・・!毎年きっちり振り返りを行い、課題の改善、また新しい試みを実践していくことが求められます。
(過去のダイキン工業出向者のブログ→鷹野さんのブログ、村上さんのブログ

 

<社長表彰>
創立記念式典は、毎年ダイキン工業株式会社の創立記念日である2月11日前後に行われるイベントです。そのメインイベントである「社長表彰」の事務局として、表彰案件の選考から授賞式の準備、当日の運営まで関わらせていただきました。

社長表彰はダイキングループの業績貢献に卓越した功績をあげたり、差別性のある新商品の開発、独自性のある生産技術開発を成し遂げたチームや個人を社内で表彰するという制度です。審査会を開催し、様々な知識、経験を持った役員の方々が革新性や差別性について何度も議論を重ねます。今年は例年に比べ表彰案件の申請も多く、どの部門のみなさんも本当に日々会社の発展のため努力されていることがひしひしと伝わってきました。今回惜しくも受賞を逃してしまった案件も素晴らしいものばかり・・・。来年は是非リベンジしてほしいです!
また、この仕事では人事以外の様々な部門の方とも接することができ、ダイキン工業が今一番力を入れている事業や商品のこと、それぞれの課題点なども知ることができダイキンへの理解が深まりました。

(式典のリハーサル前の様子。表彰されるのは国内だけでなく、海外のグループ会社も対象です。今回は中国、フランス、インド、マレーシア、シンガポールの案件も受賞され、各々の国の方が表彰式に出席されました。)

 

(受賞者に渡すトロフィーです。)


<新入社員教育>
新入社員導入教育研修では、4月から5月中旬までの間、281名の新入社員を対象に、グローバルNo.1企業であるダイキンで働く上で必要なスキルを身につけることができる様々なプログラムを実施します。

(研修会場として利用したテクノロジーイノベーションセンターのエントランス。前任の吉永さんのブログでも紹介されていますが、2015年に誕生した新しい施設です。初めて入った時、この大空間に圧倒されました。こんな綺麗な施設で研修できる新入社員が羨ましいです!)


ダイキン工業では「1人1人の成長が会社の成長につながる」という理念のもと、人の育成には驚くほど力を入れています。10月頃から企画がスタートし、どのような研修にすれば今の新入社員に受け入れてもらえるか、学んだことを活かして職場で実践し、さらに成長できるかを何度も修正しながら考えました。今年はこれまでの課題であった受け身の研修から脱却すべく、新入社員が自ら主体的に行動できる「プロジェクトワーク」を初めて取り入れることにしました。新入社員にテーマを与え、この導入教育研修の中から自分たちで学びとり、発表につなげるというものです。限られた時間の中でうまくいくか不安もありましたが、さすがダイキンの新入社員!どのグループも想像以上の力を発揮し、きっちり形にしていました。わかりやすく堂々と発表する姿に「本当に新入社員なの?!」と驚くほどでした。

(中間発表の様子)

(グループワークの様子)


私自身、導入教育研修の実施を通して本当に様々なことを学びました。期間中はただ研修を実施するだけでなく、入社に伴う膨大な手続き書類の記入や確認作業も必要となり、大人数を対象としているだけに本当に大変でした。いかに効率よく作業をするかがカギとなるため、次にどんな工程があるのか常に先を考えて行動することが大事だとダイキン社員のみなさんの姿を見て感じました。

(最終日に撮った集合写真。後ろの書初めは入社式で新入社員が書いたものです。「新しい扉の先 次の自分 挑戦 恐れずの一歩 ほら ふみ出せ」ダイキンで挑戦し活躍してくれることを期待しています!)


その他にダイキンが大事にしているイベント等にも多数参加させてもらいました。本当にたくさんの経験を与えてくださるダイキン工業のみなさんに感謝です。

(ダイキンオーキッド:毎年沖縄県で開催されるダイキン工業が主催の女子プロゴルフ大会です。わたしは空港にて沖縄へ向かわれるVIPのかたのお見送りを担当しました。ダイキン流のおもてなしがたくさんつまった仕事です。今年は記念すべき第30回大会で、大変盛り上がりました!ANAのスタッフのみなさんにも全面協力いただき、一緒にVIP対応をするという、とっても貴重な経験でした☆)

 


 
(昨年10月に開催された「グローバルHR会議」に参加するため、ダイキンの研修施設「ダイキンアレス青谷」がある鳥取県へ3日間出張しました。この会議では世界の各拠点の人事部門の幹部が集まり、ダイキングループの人事方針の浸透や理解を深めたり、人事課題を話し合い人事強化を図るために開催しています。恥ずかしながら全く英語が話せない私ですが、「アレス、良いところだから行っておいで!」と出張の快諾をいただきました。海外のダイキンのみなさんとも関わることができ、とても楽しかったです!)

 

(自然に囲まれたとても心癒される最高の施設でした☆)

 

(永年勤続者表彰式典では、勤続満15年、25年、35年、40年、45年を迎えたかたの長年の功績を称えて表彰式と懇親会を行います。私も記念品と家族からのお手紙をお渡しするお手伝いをさせてもらいました。そこで偶然にも永年25年を迎えられ、過去に箕面市へ出向されていた沢田 久典さんに出会うことができました!)

 

◆ダイキン工業にきて感じること
この1年間本当に様々なことを経験させていただきました。その中でダイキン社員のみなさんの素早い実行力や自分の思いを伝える発言力、新しいことに気づく発想力に圧倒される毎日でした。
日々本当に忙しくされているみなさんですが、「この仕事にどんな意味があるのか。自分はどうしていきたいか」を常に考え本気で仕事と向き合い働かれている姿がとてもいきいきしていて輝いています。


今まで私も一生懸命仕事をしてきましたが、「果たして自分の仕事についてそこまで本気で考えて行動できていただろうか。」と改めて自分の働き方について振り返る良い機会になりました。箕面に帰ってまた新しい仕事と出会うことになりますが、どんな仕事でも自分にとって意味のあるものにしていきたいと思います。


この1年間、時間も手間もかかる中、いつも丁寧に温かくご指導いただき、たくさんの経験の機会を与えてくださったダイキン工業のみなさんには本当に感謝しています。
仕事を通してたくさんの人たちと出会うことができ、とても楽しく幸せな1年間でした。この出会いはこれからもずっと大切にしていきたいと思います。本当にありがとうございました。

(2016人事・健保大旅行で淡路島に行ってきました☆チーム対抗で料理対決、アクティビティ対決等企画盛りだくさんの1泊2日でした。私はダイキンブルーとして仲間とともに全力で楽しみました!ダイキンの忘れられない思い出の1つになりました☆)


<竹田さんありがとう!ダイキン工業で経験したことを箕面市役所で生かしてね!


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