明治から昭和期にかけて使用されていた生活道具を展示する「くらしのどうぐ展」が、令和2年12月18日(金曜日)から令和3年3月24日(水曜日)まで、箕面市立郷土資料館(箕面6-3-1)で開催されています。この企画展は平成8年に初めて開催され、今回で24回目となります。
(郷土資料館の入口)
今回の「くらしのどうぐ展」では、氷冷蔵庫、火鉢や羽子板など約70点の道具を「食」「くらし」「遊」といった使用する日常の場面ごとに分けて展示しています。
(氷を入れて使う冷蔵庫)
展示物を見ると、電気がない時代に、暮らしを便利にするための工夫がたくさん詰まった道具を、身近に感じることができます。
(すり鉢は今でも使ったりしますね。)
例えば、「冬のくらし」のコーナーに展示されている自在炬燵(じざいこたつ)は、木枠の中に炭を入れて暖を取る道具で、湯たんぽと同じように使用されていました。この自在炬燵は、就寝時に布団の中で蹴って転がしてしまっても、木枠の中の炭入れから炭が外に落ちないよう、炭入れ自体が360度回転する仕組みになっています。また、現在でも利用されているハクキンカイロや湯たんぽなども「冬のくらし」に展示されています。
(真ん中が自在炬燵。中の炭入れが回ります!)
(裁縫箱やくけ台など、服飾にまつわる道具。)
このほか「学ぶ」と「遊ぶ」のコーナーでは、昔使用されていた教科書、謄写版、プリントゴッコや羽子板など当時の勉強道具やおもちゃなどが展示されており、大人が見ると懐かしく、子どもが見ると今の道具との違いをより身近に感じることができます。
(教科書と謄写版。謄写版はガリ版とも言うそうです。)
(右奥の黒いものは、懐かしいプリントゴッコです。)
郷土資料館を訪れていた市内在住の男性は「昔を思い出させてくれる道具が数多く展示されているので、見ているととても懐かしい気持ちになりました。特に火のしやアイロンを見ると、かつて母親や妻がこれらを使って服をきれいにしてくれたことを思い出し、嬉しくなりました。」と話しました。
(一番右が火のし。中に炭火を入れてアイロンのように使用。)
(昔を懐かしむ来館者と学芸員)
同資料館学芸員の小川さんは「現代は、生活インフラや道具が進化していて便利な生活が送れますが、昔は知恵を使い、快適に生活できるように工夫していたことを感じていただけるよう意識して展示を行いました。また、昔の道具は便利で環境に優しく、今でも使用できるものがたくさんありますので、展示物を見て『これは今の道具より便利そう!』『繰り返し何度も使えて環境に優しい!』と日常に役立つヒントも見つけていただければ嬉しいです。」とコメントしました。
(SDGsにまつわる展示もあります!ぜひご覧ください!)
■企画展「くらしのどうぐ展」
【開催期間】
令和2年12月18日(金曜日)から令和3年3月24日(水曜日)まで
(休館日:毎週木曜日、12月29日から1月3日)
【開館時間】
午前10時から午後5時まで
【開催場所】
郷土資料館(箕面6-3-1、阪急箕面駅から東へ徒歩約2分)
電話:072-723-2235、ファクス:072-724-9694
【入 場 料】
無料
<見たことがない道具がたくさん!とってもおもしろかったよ!