

きのうのタイ戦は、フルセットの末、やっとのことで3:2で勝利したが、まったくの予想外の展開であった。
オリンピック出場を決めたことによる安堵感からか気の緩みからか、今大会初めて、最初のセットから落とすというまさかの展開。しかもフルセットまで行くという予想外の苦戦。
タイの監督が、柳本監督の教え子ということもあってか、タイのチームは日本のバレーと同じようなパターンのバレーをする。
それに、タイチームは、去年と比べても格段の進歩を遂げていて、レシーブも、サーブも、アタックも素晴らしく、きのうはタイのペースで試合が運んだように思われ、将来、日本の強敵になる予感がする。

一方、全日本女子チームは、本来のバレーができていなかった。ここぞというときにも、エース・栗原選手のバックアタックも、ほとんど決まらない。これは、栗原選手のアタックに威力がなかったのか、あるいは、相手の守備が良かったのか、いずれにせよ、タイの好守に阻まれ、ほとんど決まらない展開であった。
また、コート内でお互いに声を出し合い盛り上げていくという行動が少なかったように思われ、チームの団結力に影がさしていたし、杉山選手にいたっては完全に足が止まっていた。 だから、すかさず多治見選手に交代させられたりもした。

そんななかにあって、相変わらず、リベロ・佐野選手の活躍は素晴らしかった。


それに、ベテランの高橋みゆき選手の頑張りは素晴らしかった。特に第5セットは、高橋選手の踏ん張りは物凄く、目つき顔つきがいつもと違っていた。

やはり最後は、ベテランの活躍がないとまだまだ全日本女子チームは戦えないことを証明したきのうの試合であったように思う。

全日本は、これで6連勝である。そして、今日の最終戦は、今大会一番の強敵・セルビアである。
でもオリンピックの本番に行けば、もっと凄いチームがゾロゾロいる。既に昨年オリンピック出場を決めている8チームの中にはキューバ、イタリアなど、高さとパワーがあり、さらに格の違う恐ろしいほど強いチームが沢山いる。

その意味でも、今日のセルビア戦は、最後の力を振り絞って死に物狂いで戦い、有終の美を飾って欲しい。
この戦いに勝利するくらいでなければ、オリンピック上位入賞はおろか、メダルには到底手が届かないと思われるからである。
全日本女子チームの、最後の大いなる踏ん張りを期待したい。
頑張れ!
日本!!
