

きのうの最終戦は、セルビアにフルセットの末、2:3で完敗である。
しかも2セット先取したあと3セット連続で取られてしまうという最悪のパターン。
やはりセルビアの方が一枚上、ということを見せ付けられた感じで、何とも残念な結果に終わった。
戦前の予想では、フルセットにもつれるくらいの接戦は予想していたが、終わってみれば実に後味が悪い試合内容となった。
第1、第2セットまでは、相手のミスにも助けられ、日本のペースで試合は運び、セルビアがベストメンバーで全日本に挑戦してきた割には、余りの弱さに拍子抜けさえ覚えたが、そうは問屋がおろさなかった。第3セットからは、セルビアが本来の力を発揮し始めたのだ。
第3セットからは、セルビアは、その持ち前の高さとパワーのあるアタック、高いブロック、それに好守と、すべてにつきその本領を発揮し始めた。(因みに、両チームの身長の差は、日本178.2cmに対しセルビアは188.0cmである。)


特に、日本の打つアタックが、その高さのあるブロックにことごとく止められ始めたのには打つ手がないという状態となった。
余りにブロックに引っ掛かるものだから、全日本のアタック陣は、これを避けようとしてアタックミスを繰り返したり、打っても強打ができないという状態となった。
セルビアの攻撃陣は、第3セット以降、完全に息を吹き返し、日本のコートの左右奥深く、面白いように揺さぶり攻撃を決めてくるという展開となった。
最後までもつれた第5セットでも、日本は17:17まで食い下がり粘ったものの、やはり相手の方が一枚上手。常にリードをし、日本の追い上げを許さなかった。

きのうの全日本は、決めるべきときに栗原、木村選手のアタックも相手の高いブロックに阻まれ決まらず、あるいは相手の高いブロックを恐れ強打できず、為すすべがないという状態であった。


セルビアのような相手には、杉山、荒木の両選手が得意とするスピードのある速いブロード攻撃、さらにはサーブでまず相手レシーブを崩すことなどが有効のように思う。

また、相変わらず、リベロの佐野優子選手の好守は素晴らしく、おそらくリベロ世界一であろう。

さあ~、北京に向け、今後は、きのうの試合の内容をよーく分析・研究し、世界の強敵たちとの戦いに生かして欲しい。

ここで分からない疑問が一つある。
それは、第1、第2セットに、あれだけ強い素晴らしいサーブを入れていた高橋選手が、第3セット以降は鳴りを潜め、単に入れに行くというように変身したことである。これは何故なのであろうか。甚だ疑問である。
ベテラン・高橋選手には、全日本チームの中心として、竹下選手ともども、是非、まだまだ頑張って行ってもらいたいものである。

今大会の結果は、得点率の差で日本は3位となったが、全日本女子チームには、北京で大暴れしてきて欲しい。
健闘を祈る。
お疲れ様でした。
※ なお、31日(土)からは、全日本男子チームの試合が始まる。
※ また、6月20日からは、全日本女子チームは、オリンピックの前哨戦ともいうべき戦いを、日本で、世界の強豪たちと戦う。まだまだ楽しみが続く。
※ なお、一つの疑問がある。なぜ、4位のドミニカ共和国が出場できないで、5位のカザフスタンが出場できることになったのであろうか。初めのルールでは、既述のように、出場権獲得するのは、①全体の1位、②アジア圏の1位、③それ以外の上位2位のチーム、となっていたように思っていたが、これで行けばドミニカ共和国が出場権を獲得するはずであると思う。何故なのか。私なりの一つの疑問である。