みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
心に留まった風景など
私の好きなことを綴っているブログです♪

『プリンセス・トヨトミ』 万城目学

2011年05月25日 | 本・マンガ
 今週末に映画が公開されますね。これまでも何冊か感想記事を書いているくらい万城目氏の作品は好きで、これも発売されてからすぐに購入したのですが、ずっと積読になってました(苦笑)映画は見るかは分かりませんけれど、映画化を前に慌てて読みました。気が付いたら最近文庫版も出てしまっていた・・・どれだけ放置していたんだ(笑)『鴨川ホルモー』『ホルモー六景』は京都、『鹿男あをによし』は奈良、そして今作は大阪が舞台となっています。ホルモーにしろ鹿男にしろ、なんかよく分からないはちゃめちゃワールドなのですが、歴史的背景も描かれていて、絶対にありえないけどありそうなこと(?)を書いているところが私の好きなポイントです。そしてこの作品一歩間違えると(失礼ですが、あくまで一歩間違えると!ですよ)日本の『ダ・ヴィンチ・コード』だ!!・・・と思っているのですが(笑)

 タイトルと大阪国という設定だけでなく、真田、蜂須賀、長宗我部、竹中、黒田、福島、加藤清●・・・そして会計検査院で大阪にやってきた主人公松平という登場人物たちの名字から、特に戦国時代に詳しくなくても、物語についてなんとなくピンとくるものがあります。彼ら一人一人の詳しいエピソードも知りたいところですけれど、それは想像で楽しむのがいいのでしょうかね?
 映画化になるということで慌てて読みましたけれど、面白かったには面白かったし(特に中盤以降)、設定もいかにもマキメワールドなんですけど・・・自分が関西生まれでも育ちでもないので、大阪城や豊臣家に対して、のめりこんで読むまでにはいかなかったかな~と・・・。

 映画では旭と鳥居の性別が逆になり、ちょっとどころか全然違うよ・・・と思ってしまいます。(あ、このパターンはドラマ『鹿男~』でもそうだったし、そのときも性別が変わったキャラを綾瀬はるかが演じていましたね)けど、旭が女になったら、綾瀬はるかというのは・・・なんとなく分かりますが(笑)原作とは違うでこぼこ3人組になってほしいです。あ、松平=堤真一はぴったりだと思います~。

 そして、以前万城目氏のエッセイ『ザ・万歩計』の記事を書いたときに触れましたが、彼が昔勤めていた会社はやはりあそこだと確信しました(笑)冒頭で3人の新幹線の中での会話にも出てきた富士山が見えるうなぎが美味しいところについて、また書いてほしいな~と思います。
 これは私的には今までの万城目作品程満足できなかったところもありますが、マキメワールドはこれからも楽しみに読み続けていきたいです。ちなみに今まで読んだ万城目作品の中では『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』が一番好きなのですが、これは子供も(が)楽しめるファンタジーだと思うのでアニメ作品で見たいと思っているワタクシです。