しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

陸軍第九師団跡(金沢市)

2021年02月12日 | 「戦争遺跡」を訪ねる
場所・ 石川県金沢市 「石川県立歴史博物館」 いしかわ赤レンガミュージアム ほか
訪問日・2016.2.2



赤煉瓦の兵器庫が3棟あり、明治末から大正初期の建物。
平成に修復し、現在は国の重文。







歴史博物館 旧金澤陸軍兵器支廠兵器庫
明治42年から大正3年にかけて3棟建てられた煉瓦造の旧師団兵器支廠兵器庫。
創建当初の姿に復元し、現在県立歴史博物館に使われている。
国の重要文化財。

「日本の軍事遺跡」 飯田則夫著 河出書房新社 2004年発行 




歴史博物館 旧金澤陸軍兵器支廠兵器庫








金沢市の中心部にあり、美術館・金沢城・兼六園と一帯になっている。







左・第九師団司令部、右・偕行社。


(この2棟は移転して2020年「国立工芸館」として完成している)

「しらべる戦争遺跡の事典」 柏書房 2002年発行
偕行社
偕行社は、高級将校たちのクラブとして、1909年(明治42)に竣工した。
木造二階建でて、当時は玉撞き(ビリヤード)、囲碁、将棋などの娯楽に使用され、
二階のホールでは宴会や講演会も開催された。










「日本の軍事遺跡」 飯田則夫著 河出書房新社 2004年発行 
第九師団跡
城跡周辺に残る近代建築群


加賀百万石の金沢城、
明治8年歩兵第七聯隊が入り、明治31年には第九師団が置かれた。

城内には師団・聯隊区・憲兵隊の各庁舎や兵舎、被服庫、雪中演習所などの近代建築が建ち並ぶようになった。
藩政時代の三十軒長屋や鶴丸倉庫、石川門は引き継いで使用された。

金沢は空襲を受けなかったため、敗戦後も旧軍遺構はほぼそのまま残った。
戦後は平成7年まで45年間、金沢大学のキャンパスとして使われた。

ちなみに第九師団は日露戦争で旅順・奉天の激戦を経験し、シベリア出兵、上海・支那事変の戦闘にも参加した。


金沢城へ登城する。







旧第六旅団司令部。




金沢城は戦後、師団が廃止され金沢大学の用地になった。
金沢大学は平成7年に移出した。金沢公園。
金沢市は従来から観光都市だったが、さらに古都の魅力が増しているような気がする。




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