松園の絵のほとんどは掛け軸に仕立てられていました。

雪 大正初期 踊里の図 大正7年
何気に見てきた表装ですが、



本紙




雪 大正初期 踊里の図 大正7年
何気に見てきた表装ですが、

今回、じっくり絵を見ていく中で、
掛け軸の中でも、本紙(絵画そのもの)の周囲、中廻しや本紙の上下についた一文字といわれる横長の裂(きれ)などにも注目しました。

天の部分から下がっている二本の帯は、
風帯と言います。
屋外で掛物を鑑賞するする習慣があったところ、燕が飛んできて汚されないよう、
驚かせて防ぐ目的でつけられたそうです。
風で揺れるからかなー。

本紙
春の光 昭和17年 絹本着色

本紙の上下についている、横長の裂を一文字といい、風帯と同じ裂を使います。
特に表装が好きだった作品ですが、
本紙の上下、左右の中廻しにも爽やかな色が使われています。
お着物の色と相まって、麗らかな春の光が感じられます。
本紙を生かす、経師(きょうじ)屋の仕事は、
大変緻密なものだと思いました。
掛け軸は、
こんな見方をしても随分楽しめるものです。
それにしても、

松園の絵は、どこを切り取ってみても、
魅力的です。
🔹🔹🔹
お知らせです。

生誕150年記念
大阪中之島美術館で松園展が開催されます。
見開きのとっても綺麗なチラシをいただいてきました。
「母子」や「序の舞」も見られます。
美術館へ行けば手に入るかと思います。
それにしても、
大阪は今、ホットですね。
万博も間近に迫っていますし、
JR大阪駅周辺も大きく様変わりしました。
行きたいなー。
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