徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

2012年のそらそれ

2012-01-22 17:40:02 | Works
昨夕は、いま編集としてちと参加している「ニッポンの歌(仮)」の取材で、6年ぶりに南流石さんと会う。
企画は基本的にランキング本なのだけれども、南さんが選ぶ「ニッポンの歌」なんだからそれは当然、紛れなしで、JAGATARAの楽曲ばかりなのだけれども、編集方針としてはそれもアリということなので取材を受けていただいた。
一昨年がアケミが亡くなって丁度20年。そして昨年は3.11が起こった。どうしたってランキングも2011年を意識しないわけにはいかない。そして2011年は特にJAGATARAとアケミの言葉が思い浮かぶ年になった。
命日まであと一週間ほどということで、取材なのか、思い出を語り合っているのかよくわからないインタビューになってしまったが、1時間予定が2時間近く話し込んでしまうほど楽しい時間でした。

オレも当然JAGATARAの歌はリストの中に入れる予定なのだけれども、歌モノとしてはやっぱし「もうがまんできない」か「都市生活者の夜」か…。ファンの間のナンバー1は、荒削りでも日本のオルタナティブに燦然と輝く「南蛮渡来」の楽曲(「クニナマシェ」「BABY」「タンゴ」あたり?)なのだろうけれども、「都市生活者の夜」が収録されている「ニセ予言者ども」のサウンドプロダクションは、あの時代を考えればかなりハイクオリティだと思うんだがなあ。特に「都市生活者の夜」は、この2012年でも歌としても、言葉としても、サウンドとしても、まったく古びてないし、風化していないと思う。改めて。

ということで、南さんが担当している氷川きよし君に「そらそれ」あたりを歌ってくれないかなァ…と思った。「都市生活者の夜」は無理としても。
2012年にはぴったりな言葉(歌詞)だぜ。






溜飲を下げる人たち

2012-01-22 12:18:30 | News
社民党本部が入るビルの玄関に右翼の男が車で何度も突入をかけたそうだ。
まだ理由はわかっていない。怖いことだし、卑劣な行為だと思うけれども、このことで正直溜飲を下げる人たちは少なくないだろうと思う。
溜飲を下げる人たちというのは、社民党の党首である福島瑞穂も呼びかけている、脱原発をめざす女たちの会による福島への「バスツアー」に反発している人たちあたり、か。3月11日に郡山市開成山球場で開かれる集会自体は県民集会で、決して脱原発をめざす女たちの会が企画したものではないのだが、どうやら「ツアー」という言葉が、集会やデモを「お祭り騒ぎ」としか思わない人たちの反発を呼んだ。
ネットで福島さんや社民党を叩き続ける行為というのは、考え方が異なる者への牽制とつまらないストレス解消という意味では、社民党本部に車を突入させた男の行為と大して変わりはない。

3.11は追悼の日だと言う人たちがいる。一方で3.11は告発の日だと呼びかける人たちがいる。
追悼はあくまでも個人個人の意識の問題である。また「追悼」をどのような形で表現しようとも、まあ、それも個人の自由だとしか言いようがない。
フクシマがいまだ現在進行形で、日々選択を迫り続けている中で、一日中、鎮魂を祈るだけで嵐が通り過ぎるとはとても思えない。
3月11日午後2時46分を除いて、オレは後者でありたいと思う。