日隅一雄さん@yamebunと木野龍逸さん@kinoryuichiの『検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか』。
原発事故は一方で「事故」として技術論で語られるべきだとは思うわけだが、本書は事故直後から昨年11月までの<記者会見>を通して「人災」のトーンで貫かれている。
技術で語られる原発事故はミスはミスとして指摘し、修正できる部分に関しては修正し、対策を施すことで対応できるならば対応すればいい。原発は所詮は機械でしかない。しかし、事故が起こった場合の影響が甚大で、コントロールさえできない技術は技術といえるのか? もはやそんな技術は信じられない。
技術論で反/脱原発派を牽制しようとする勢力がいるわけだが、正直個人的にはあえて同じ土俵に上がる必要はないと思っている。かつての反原発派の技術者たちはそれでも同じ土俵に上がり、事実と論証を積み上げることによって推進勢力に抗していた。それはとても勇気と体力がいることだし、彼らの行動は本当に尊敬に値する。しかし本当に事故が起こってしまった今、技術論は、もはやそれほど大きな意味は持たない(勿論現状を理解するための「解説」は絶対必要だけれども)。
それでも一部の思想家や経済人などは「人類の叡智」などという言葉を使って技術冒険主義を主張するわけだが、誰がそんなものに賛同できるというのか。
オレは何を怒っているのか。
自然災害ならば諦めもつく。それによって起きた事故「だけ」ならばそれなりに納得もする。しかし、それが拡大し続ける「人災」だから怒っているのだ、としか言いようがない。事故の原因が人間だから怖いし、怒りもするのだ。
本書にも収録されているSPEEDIの一件にしても、そして昨日報道によって判明(リーク?)した原子力災害対策本部や緊急災害対策本部など、東日本大震災関連会議の議事録「隠し」にしても、3.11の原発災害は単なる事故ではなく、「人災」であることを明らかにしている。
『検証 福島原発事故・記者会見』は今後も書き足され、書き継がれていくべき本だ。議事録「隠し」は本書に収録されていれば優に1章は必要な重大な「人災」である。事故は何も終わってはいないし、このまま放置しておけば「人災」は今後も起こり続けることは必至である。
日隅さんと木野さんには今後の活躍と健康を祈りたい。日隅さんには長生きして頂きたい。
そして明日は渋谷で、浜松で、福岡で、心ある人たちと歩き、声を挙げる。
自然災害や事故は止められないかもしれない。でも人災ってのは止められるんだよ。人災なんだから止めようぜ。
1.29反原発デモ@渋谷・原宿
@twitnonukes
日時:2012年1月29日(日)
集合:13時30分 出発:14時00分
集合場所:みやしたこうえん
原発いらない浜松デモ 1.29脱原発デモ@浜松
@twitnonukes_hmt
日時:2012年1月29日(日)
集合:13時30分 出発:14時00分
集合場所:アクト通り「東ふれあい公園」
WE ARE NO NUKES !!!『全原発停止 原発は必要ありませんでした from 九州
@twitnonukes9syu
日時:2012年1月29日(日)
集合:13時30分 出発:14時00分
集合場所:福岡 天神 警固公園