昨夜は大飯原発のストレステストに対する保安院の妥当発言と再稼動問題について経産省前で抗議行動があったので、急遽行くことにした。まあ仕事の詰まり具合も結構ヤバいんだが仕方がない。今年の最大のテーマは「いかに再稼動を止めさせるか」なのだから、現場に行くしかないのである。
着いたのは「集会」が始まってしばらく経った頃だったと思うけれども、それから1時間程度、時々参加者から起こるコールを交えながら、延々と十数人に渡ってスピーチが行われていた。
この光景は去年、某団体が主催した九電前の行動と同じだったと思う。
もちろんその中には、東電ではなく丸紅から購入した電気で、節電を呼びかけながら煌々と明かりが灯るビルに向かって熱く語りかけたり、ノイホイさんのように厳しく経産省を糾弾する人もいたわけだが、オレたちは抗議をしているのであって、寒空の下、集会をしに行っているのではない。TwitterのTLをチェックすると現場にあった日の丸に対してちょっとしたやり取りもあったようだし、もう、この辺は相変わらずとしか言いようがない。
同調できないスピーチには周囲の声も上がらない。むしろコールでかき消されたりもした。これは左に限らず右に対しても同じことだ。オレも我慢できずに、後半はスピーチの最中に何度かコールの声を上げた。
雪もチラついた寒さの中で延々とスピーチを聞かされる辛さは、ちょっと、今までにない。
だから告知されていた「集会」の後に、有志によって引き続き行われた「抗議」の言葉が荒く、熱くなるのは、ある意味当然なのだ。まず最初にトラメガを持ったbcxxx君のスピーチが笑ってしまうぐらい強烈だった。それは本気の、剥き出しの怒りだ。あのスピーチがその後の流れを作ったのだと思う。皆、寒さに震えながら、その怒りに同調してコールした。
この後半戦のスピーチを批判している人たちもいるようだけれども、オレたちの本気が問われているのに、「本気」を剥き出しにしたら批判されるって何なんだ? と思う。
早い話がオレたちはインチキ、八百長に怒っているのである。
貧乏人は生きるために多少のズルをしたところで、どうしたって結果的に「腹を切る」しかない。抗議に参加している人たちには「止めろ」「いらない」とだけ言っているだけで、何の利益もないわけだが、逃げ切ろうとしている連中は違う。こちらが本気にならなければ、連中は既成事実だけを積み重ね、再稼動を認めさせる。原発問題が決してエネルギー問題だけではないことを、改めてはっきりと認識すべきだ(ノイホイさんはこの点について執拗に糾弾した)。
昨日の夜、オレの頭ん中にはFist of Furyのマイク・レメディオスの声が響いていたよ。
趣味でやってるわけじゃない。怒りの鉄拳だぜ。
まあ、しかし、寒かった。
厚手のスカジャンの下がTシャツ1枚というのはさすがにオレでも寒い(当たり前だ)。