今晩は大間原発の再稼動に向けて着々とインチキなルール作りを進める首相官邸への抗議。
きっと抗議行動はデモなんかよりもまったく参加しやすい。
ストレートに怒りを向ける対象がはっきりしているからだ。
デモのように不特定多数に向かって「自己表現」紛いのことも求められないし、デモ参加者対通行人(カメラ)という構図にもなりにくい。
それは通行人に対するデモンストレーションの場ではなく、あくまでも不特定多数による抗議の「現場」でしかない。
しかし、そこが「現場」であり続けるならいいのだけれども、「集会」になる可能性もあるわけだ。
「よろしくお願いします」と言われても、何がよろしくなのかよくわからない。
「頑張りましょう」と言われても、別に頑張っているわけでもない。
「ありがとうございます」と言われても礼を言われる筋合いはない。
ましてやスピーチの前に名乗られてもどこの誰だろうが別に関係ないではないか。参加者はみんな、名無しである。
抗議に沿わない糾弾を延々と続けられても、そんなものは論外である。
そんな内向きの言葉の数々がオレの居心地を悪くする。
19時過ぎに到着したのですでに歩道は参加者で溢れていて、国会議事堂前駅3番出口付近で声を上げた。途切れ途切れのコールの合間に大飯原発とも再稼動とも関係のないスピーチが聴こえてくる。先頭付近ではきれいにプリントされた幟旗がはためいていた。
20時15分を過ぎたあたりで我慢できなくなって警官の横をすり抜けて交差点方面へ前に進んだ。
抗議行動終了が宣言されてから改めてコールを始まった。もちろんそれに同調した。
コールをしながら、直接関係ないことを言い出す人間にムカついてきて仕方がなかった。
その4、5分間ほどだけでこの夜は燃焼した。
まあ、その4、5分だけで行ってよかったと思った。
申し訳ないけれども、それが実感。
デモはルーチンに耐えられるけれども、抗議はルーチンに耐えられない。
拍手よりも一秒でも長くプラカードを掲げ、一回でも多くコールを。
正直、もう抗議は(も)コールだけでいいと思っている。