一樹「背中を押してくれるサポーターがいて、天国から見てくれる母がいて、近くには(観戦に来た)家族もいる。それでやらないおれは無責任だと思った」(日刊スポーツ 10月5日付け)
土曜日。味スタで「FC東京対清水」。
以前、味スタのヴェルディ戦では、いくらアウエイチームとはいえスタメン発表のときにひどく事務的なアナウンスをしていただいて、そんなんだからおまえんとこは降格争いに巻き込まれちゃうんだよ! とずいぶん憤慨したものだが、さすがに同じ首都クラブでもFC東京はホスピタリティの意識が違うようだ。アウエイとは思えないような丁寧なスタメン紹介をしてくれた(画像参照)。これも当日、FC東京の招聘で味スタに来場したというパルちゃん効果か(結局観られなかったが……日本平以外ではどうでもいい……)。
そんなFC東京のホスピタリティの賜物なのか(そんなわけないが)久しぶりの大爆勝。しかもこれだけのスコアならば、今節の他のどこかのゲームのように、特定のゴーラーによるハットトリックでもあっても良さそうなものだが、素晴らしいことに得点者が全部違うのだ。
山本真希(20分)
岩下敬輔(39分)
原一樹(44分)
岡崎慎司(78分)
戸田光洋(89分)
安易に救世主に祀り上げられるようなStarはいらない、健太が積み重ね続けているのは、Everybody Is a Starなのである。
ここのところ冴えまくっている健太の采配も実に見事なものだった。まずは怪我情報もなかったイチに代わり、右サイドバックで岩下を起用し、FC東京の3トップを完全に押さえ込む。苦し紛れにいくらサイドから放り込んだところで和道、アオに弾き返されていた東京は、後半に入ってエメルソンを投入。0-3で折り返せばホームの東京が猛烈な圧力をかけてくるのは当然で、10分、15分ほど耐えられればゲームの流れは戻ってくるだろうと思っていた矢先の59分(後半14分)に失点。ここで満を持してパウロを投入してゲームを落ち着かせる。終盤、さらに押し込まれそうになるとイチを投入して3バック(5バック)にシステム変更。これで完全にサイドのスペースを埋めゴール前を固める。和道、アオ、岩下で中央を固められたら川崎あたりだって中々突破することはできないだろう。これはナビスコカップのアウエイ鹿島戦の進化系。無理目なパスワークは極力抑え、シンプルにボールを捌いていたことも、ピッチ状態の悪さを敗戦理由に挙げていた前節鹿島戦が教訓になっているようだ。苦い経験を確実に成長の糧にできているのは素晴らしい。一方、ラインを低めに保っているので、東京側のゴール前には広大なスペースがある。シュート11本で5得点と、効率よくカウンターが決まったのも当然と言えば当然だ。
そして原一樹。人の心を揺さぶり、突き動かしたりするには、やはり、どうしたって、結局はロジックを超えたストーリーが必要なのだ。
前節の鹿島戦での手痛い教訓、そして今回の一樹の熱い想いによって、今季序盤のつまづきから見失いがちになっていた健太エスパルスのストーリーが呼び覚まされたんじゃないかと感じる。もちろん今回は戸田のJ150試合出場及び移籍後初ゴール、FW陣の柱として北京五輪後も目覚しい成長を続けるオカと言った<ストーリー>もあった。今やセットプレーの鬼と化したイケメン岩下も、J1を舞台にミドルエリアのキャノン砲を完全に自分の武器にし始めた真希も、それぞれが自分の力を表現していた。Everybody Is a Starというのは、そういうことで、ピッチ上で本物の自己表現(プレイ)ができるプレーヤーの集団ということなのだ。
一樹のお母さんには声を大にして言いたい。彼もやっぱり「何か」を持ってるよ。「何か」はまだわからないけれども。
次節は2週間ほど開いて18日に日本平で川崎戦。今節、上位は勝ち点を伸ばせず、またもや全体の勝ち点だけが圧縮された。もしかしたらひょっとするかもよ。
ということで、久しぶりに斎藤君と笹塚で爆発的フリー飲酒。こんな日だからいいのである。
土曜日。味スタで「FC東京対清水」。
以前、味スタのヴェルディ戦では、いくらアウエイチームとはいえスタメン発表のときにひどく事務的なアナウンスをしていただいて、そんなんだからおまえんとこは降格争いに巻き込まれちゃうんだよ! とずいぶん憤慨したものだが、さすがに同じ首都クラブでもFC東京はホスピタリティの意識が違うようだ。アウエイとは思えないような丁寧なスタメン紹介をしてくれた(画像参照)。これも当日、FC東京の招聘で味スタに来場したというパルちゃん効果か(結局観られなかったが……日本平以外ではどうでもいい……)。
そんなFC東京のホスピタリティの賜物なのか(そんなわけないが)久しぶりの大爆勝。しかもこれだけのスコアならば、今節の他のどこかのゲームのように、特定のゴーラーによるハットトリックでもあっても良さそうなものだが、素晴らしいことに得点者が全部違うのだ。
山本真希(20分)
岩下敬輔(39分)
原一樹(44分)
岡崎慎司(78分)
戸田光洋(89分)
安易に救世主に祀り上げられるようなStarはいらない、健太が積み重ね続けているのは、Everybody Is a Starなのである。
ここのところ冴えまくっている健太の采配も実に見事なものだった。まずは怪我情報もなかったイチに代わり、右サイドバックで岩下を起用し、FC東京の3トップを完全に押さえ込む。苦し紛れにいくらサイドから放り込んだところで和道、アオに弾き返されていた東京は、後半に入ってエメルソンを投入。0-3で折り返せばホームの東京が猛烈な圧力をかけてくるのは当然で、10分、15分ほど耐えられればゲームの流れは戻ってくるだろうと思っていた矢先の59分(後半14分)に失点。ここで満を持してパウロを投入してゲームを落ち着かせる。終盤、さらに押し込まれそうになるとイチを投入して3バック(5バック)にシステム変更。これで完全にサイドのスペースを埋めゴール前を固める。和道、アオ、岩下で中央を固められたら川崎あたりだって中々突破することはできないだろう。これはナビスコカップのアウエイ鹿島戦の進化系。無理目なパスワークは極力抑え、シンプルにボールを捌いていたことも、ピッチ状態の悪さを敗戦理由に挙げていた前節鹿島戦が教訓になっているようだ。苦い経験を確実に成長の糧にできているのは素晴らしい。一方、ラインを低めに保っているので、東京側のゴール前には広大なスペースがある。シュート11本で5得点と、効率よくカウンターが決まったのも当然と言えば当然だ。
そして原一樹。人の心を揺さぶり、突き動かしたりするには、やはり、どうしたって、結局はロジックを超えたストーリーが必要なのだ。
前節の鹿島戦での手痛い教訓、そして今回の一樹の熱い想いによって、今季序盤のつまづきから見失いがちになっていた健太エスパルスのストーリーが呼び覚まされたんじゃないかと感じる。もちろん今回は戸田のJ150試合出場及び移籍後初ゴール、FW陣の柱として北京五輪後も目覚しい成長を続けるオカと言った<ストーリー>もあった。今やセットプレーの鬼と化したイケメン岩下も、J1を舞台にミドルエリアのキャノン砲を完全に自分の武器にし始めた真希も、それぞれが自分の力を表現していた。Everybody Is a Starというのは、そういうことで、ピッチ上で本物の自己表現(プレイ)ができるプレーヤーの集団ということなのだ。
一樹のお母さんには声を大にして言いたい。彼もやっぱり「何か」を持ってるよ。「何か」はまだわからないけれども。
次節は2週間ほど開いて18日に日本平で川崎戦。今節、上位は勝ち点を伸ばせず、またもや全体の勝ち点だけが圧縮された。もしかしたらひょっとするかもよ。
ということで、久しぶりに斎藤君と笹塚で爆発的フリー飲酒。こんな日だからいいのである。