【1】この端末の背景
韓国LG社が2015年08月にグローバル市場展開を発表した端末で、海外市場では LG Wine Smart Jazz という名称です。仕向けによりキーボードの刻印やLTEの対応周波数帯が異なるようです。日本市場でこの端末を扱っているのは、株式会社ジュピターテレコム(J:COM)だけで、LGS01という型名で提供されています。LGS01が現時点で唯一の日本仕向けということになります。
LGS01の最大の特徴は、フィーチャーフォンのように折りたたみ型のボディを採用していることですが、普通のアンドロイドスマートフォンと同様にタッチ操作が可能なディスプレイになっています。また、アンドロイドOSをカスタマイズして採用しているいわゆる日本国内で販売されているガラホとも呼ばれることもある端末にはGoolge Play及びGoogle開発者サービスがインストールされていませんが、LGS01はGoogle Play及びGoogle開発者サービスがインストールされてますから、LGS01の基本的な仕様は、普通のアンドロイドスマートフォンです。
小生のライフスタイルには、LGS01の利用が最適ではなかろうかと感じたので、この端末を入手する方法を調べました。韓国のグローバル企業であるLG社の製品なので、グローバル市場で入手できるのではないかと考えて少し調べましたが、できないことがわかりました。まず、キーボードにハングルがふってあるモデルならあるのですが、仮名がふってあるグローバルモデルがありません。そして、対応するLTEバンドが少ないので、日本国内での利用を想定すると使えないモデルが多いという状況があることがわかりました。結局のところ日本仕向け(残念ながらJ:COM向けだけしかない)を入手しないと実用にはなりそうもないとわかりました。当方はJ:COMとの契約があるのでお得な条件でMNPでLGS01を入手できるのではないかと考えて調べたところ、当方が現在J:COMと結んでいる契約では安すぎてNGだとわかりました。ふと立ち寄った秋葉原のイオシスの店頭に箱付き付属品全部付きのワインレッドの美品(ランクAと表示されてました)を1台見つけました。店員さん曰くau VoLTE SIMでしか使えませんとのことでした。税込み17,800円と少々相場よりも高めでしたが入手いたしました。その数日後、じゃんぱら川崎店の店頭に本体のみのネイビーブルーの美品(ランクAと表示されてました)を1台税込み12,800円で見つけましたので入手いたしました。どちらのLGS01も店頭表示札にSIM Freeとありました。当方は、それぞれのLGS01にmineo AプランのVoLTE SIMとmineo DプランのSIMを入れました、その通り入手時点で既にSIM Freeでした(J:COMのウェブサイトやネットの書き込みを拝見すると出荷時点ではSIMロックされているがJ:COM契約者でなくともいつでもSIMロック解除できるようにJ:COMのサイトで解除コードをが提供されているという情報もあった)。
LGS01ではau VoLTE SIM(mineo AプランVoLTE SIMを含む)しか使えないという説明は「面倒な説明なし」を期待するならばそれがいいと思いますが、正確ではありません。mineo Aプラン(VoLTEでない)SIMでも音声通話はできないでしょうがデータ通信だけならできるに違いありません(但し小生は未検証)。それから、ドコモのLTE対応SIM(mineo DプランなどMVNOを含む)でも音声通話及びデータ通信が両方ちゃんと使えます。但しドコモ(MVNO含む)SIMだと3G(通話用)も2.1GHz帯とLTE(データ通信用)も2.1GHz帯だけしか使えませんが、au VoLTE SIMだとLGS01の場合には通話もデータ通信もLTEバンド1(2.1GHz帯)及びバンド26(800MHz帯)の2バンド使えます。1バンドだけと2バンド使えるのとどちらがいいかというのは、同じキャリアなら自明ですが、キャリアが異なりますから比較は難しいと思います。少なくとも、小生が普段生活している範囲では、全く差を感じません。
【2】外観
ネイビーブルー、ワインレッド、ブラウンの3色展開です。前面及び背面のカバーは、プラスチックです。細かい滑り止めの溝が付けられています。ワインレッドの前面及び背面のプラスチックカバーには、上からウレタンゴム塗装されていますので、見た目も感触も皮革調の質感です。但し残念なことにウレタンゴム塗装なので何年か後には空気中の水分でゴムが加水分解して表面がベタベタになるに違いありません。交換部品が簡単に入手できればいいのですが、おそらく、簡単というわけにはいかないだろうと思います。ネイビーブルーはウレタンゴム塗装無しなので、経年変化でベタベタになる心配ありません。ブランは持ってませんので不明。
【3】ストラップ&ホルスター
ストラップ穴ではなく、海外携帯電話端末によく見られるストラップフックです。ストラップ用の穴の奥にピンが立っており、そこへストラップをかけて、背面カバーで覆うという形になります。
ベルトに付けるホルスターをビックカメラで税別934円で買ってきました。オズマ(osma)株式会社の製品で型番 CHD-PL02KW です。箱にサイズ「Sサイズ」とあり内寸 118 mm × 64 mm × 13 mm と書いてありました。
【4】プリインストールアプリ
● 緊急地震速報アプリがプリインストールされてます。
● ざっくぅキーがあります。方向キーの右上側にあり頻繁に使うアプリを設定することでワンタッチで起動することができます。
● J:COMで120M以上のネットワーク接続サービスとセットトップボックスを設置してオンデマンド番組視聴契約などをしている家庭を囲い込む餌にする作戦が見え見えです。LGS01には、J:COMサービス専用プリインストールアプリが入っておりまして、それらのJ:COM契約者に限ってビデオオンデマンドのアプリが消費するパケット通信料が無料になるようです。
【5】仕様
ディスプレイ:3.2インチ(320×480ドット)
チップセット:MSM8909(1.1GHz駆動のクアッドコア)
microSDカードスロット:一つ (最大32GB)
ROM:4GB
RAM:1GB
カメラ:メイン300万画素・インカメ30万画素
OS:Android 5.1.1 (Lollipop)
通信方式:4G LTE (Band 1及びBand 26, VoLTE能力あり), HSPA+, 3G
Wi-Fi:IEEE 802.11 b/g/n 準拠
Bluetooth:version 4.0
USB:充電及びストレージモード
バッテリ容量:1650 mAh
バッテリ動作時間:連続待受時間約830時間・連続通話時間約185分以上
ボディカラー:ネイビーブルー/ブラウン/ワインレッド
大きさ:117.7 × 58.7 × 16.6 mm
めかた:約 143 g (電池パック装着時)
人体に吸収される電波の平均エネルギー量(比吸収率(SAR: Specific Absorption Rate)):
携帯電話機の側頭部におけるSARの最大値は0.121W/kg
身体に装着した場合のSARの最大値は0.691W/kgです。
(携帯電話機に対するSARの許容値は2.0W/kgです。)
【6】対応SIM
LGS01は、auのcdmaOneに対応していないので、LGS01でauのSIMを使って音声通話も利用したいのであれば、VoLTE対応SIMが必要になるようです。docomo又はSoftBankならば、LTE対応の最新SIMでありさえすれば特にVoLTE対応でもそうでなくても音声通話及びデータ通信サービスを利用できるようです。SIMサイズはmicroです。
【7】対応周波数帯
〔GSM〕日本(J:COM)仕向けのLGS01がGSMとして対応している周波数帯は明らかにされてませんが、GSMにも対応しているようなので、海外でも通話及びSMSの利用が可能のようです。GPRSなどを使ったGSM帯域でのデータ通信ができるかどうかについて小生は未確認です(可能だという公開情報は見つかりませんでした)。
〔3G〕3GでのLGS01のケーバピリティについて公開された情報が見つかりませんでしたので、3Gバンド1(2.1GHz)での音声通話を主に指し3G(2.1GHz)でのデータ通信も指しているのではなかろうかと小生は推察しました。
〔4G〕日本(J:COM)仕向けのLGS01は、LTEのバンド1及びバンド26に対応しているようです。
グローバルモデルのLTE対応Band構成は、日本(J:COM)仕向けLGS01と異なり、仕向けによって例えばバンドに対応してないモデルもあるらしいので、日本国内で利用する予定がある場合には、仕向けについて要注意です。
docomoとSoftBankはBand 1で結構広いエリアをカバーできているようですがauはBand 1ではエリアがとても狭いようです。docomoとSoftBankはBand 26ではサービスを提供していないようですが、auはBand 26で結構広いエリアをカバーしてサービスを提供しているようです。auのLTEをBand 1だけで利用するのが実用的でないということをiPhone5のauユーザだったことのある人ならば既に思い知らされているはずなので、auのSIMを使うとBand 26が主に使われてdocomo又はSoftBankのSIMを使うとBand 1が主に使われるということになるのだろうと思われます。
docomo, SoftBank, au は以下のようにLTEバンドでサービスを提供しています。
NTT docomo(Xi)
Band 1:2100MHz帯 75Mbps
Band 3:1800MHz帯 150Mbps
Band 19:800MHz帯 75Mbps
Band 21:1500MHz帯 112.5Mbps
Band 28:700MHz帯(予定)
au by KDDI(4G LTE)
Band 1:2100MHz帯 150Mbps
Band 11:1500MHz帯 75Mbps
Band 18:800MHz帯 75Mbps
Band 26:800MHz帯 75Mbps
Band 28:700MHz帯(予定)
SoftBank(SoftBank 4G LTE)
Band 1:2100MHz帯 112.5Mbps
Band 3:1800MHz帯 75Mbps
Band 8:900MHz帯
Band 28:700MHz帯(予定)
但し各通信速度は下りの最大値。
【8】マイネオ(mineo)のモバイルデータ通信用設定情報
〔Dプラン〕
APN mineo-d.jp
ユーザー名 mineo@k-opti.com
パスワード mineo
認証タイプ CHAP
LGS01にマイネオDプランSIMを入れた場合には、WCDMAの3Gバンド(たぶんバンド1だけ)で音声通話を行い、データ通信はそれに加えて4G(LTEバンド1だけ)が使えるといった運用になるんだろうと思われます。小生が実験したところ、そうだという確証はありませんがそうかもしれないという感じがしました。LTEバンド1しか対応していないスマホをいつもの行動範囲で使った時ととてもよく似た傾向を感じたのがその根拠です、勘違いかもしれませんが。着信あるいは発信するとLTE表示が3G表示になり、終話すると3G表示からLTE表示になります、これは勘違いではありません。
〔Aプラン VoLTE〕
APN mineo.jp
ユーザー名 mineo@k-opti.com
パスワード mineo
認証タイプ CHAP
LGS01にマイネオAプランSIMを入れた場合には3Gバンドを利用できず、4G(但しLTEバンド1及びバンド26だけ)バンドだけを利用しての運用となります。従いましてデータ通信だけでなく通話も4G(LTE)で行わざるをえませんのでVoLTE対応SIMでなければなりません。着信あるいは発信してもLTE表示のままですし、終話した後もLTE表示のままです。
【9】電池について
〔電池のもち〕
昔のガラケーの電池は 800 mAh 程度ですから、LGS01の電池容量はその約倍となる 1650 mAh です。しかし最近では 3000 mAh 搭載のスマホがいくつもありますし、アンドロイドは電池大食いだとの印象が固定観念化している感もあるほどだろうと思います。この固定観念からするとLGS01の 1650 mAh では1日も持たないんじゃなかろうかと心配になりましたが、意外に持つので驚きました。
就寝前までに100%充電にして、就寝時にマナーモードに。時計アプリで起床。乗換案内アプリで時刻を調べたり、バスの時刻を調べたり、電車で移動中に2時間弱程、宣伝画像の付いたHTMLメールをGmailで20件程受信、Gmailで50文字程度のメールを作文して数通送信、写真撮影して1枚送信、ツイッターを閲覧、スケジュール確認を5回くらい、新しいスケジュールを数件入力、などして夜遅く帰宅して、残容量は 20%〜50%程度という感じです。移動もせずメールもやらずLGS01を閉じたまま置いておくと6日くらい持つようです。
アンドロイドOSなのにどうしてガラケー並みに電池の持ちがいいのか知りたくなります。LGのアンドロイドOSでの電池制御をきちんとやっているんだろうという推察もあり得るのではないかと思います。例えば「クローズ時のアプリ」設定項目があり、これで「アプリの停止」に設定できるのは一つの特長ではないかと思うわけです。また、アンドロイドの設定で、電池の項目を見ると、残容量及び推定残動作時間が数値で示されますが、これが意外と精度が高いというのも特長ではないかと思うわけです。
〔電池パックの入手〕
★小生は下記の通り集めた電池入手方法情報から(5)の方法を選びました。LGS01を2台所有しているのでとりあえず2個注文しました。電池にはLGのロゴがあり中国語で注意事項が印刷され、生産日期(製造年月日)は2012.08.17(L)と印刷されてました。届いた電池を早速使ってみましたところ、朝充電100%にして通勤して働いて帰宅して80%残りという結果が得られましたので中古LGS01端末にもともと入っていた電池(こちらの場合は50%程度残りという成績でした;使用状況は当然違いますが・・・)よりも持ちが良かったです。
(1)ドコモが販売していたL-04D(LG社製ルーター)用の電池パック(型名は L17)が使えるらしいのですが、残念ながらドコモネットショップでは販売終了になっています。販売終了商品は今後の入荷は無いということらしいので、L17電池パックを使用したLG社製新製品がドコモから出てこない限りドコモからは購入できそうにない感じです。
(2)J:COMのお客様窓口に電話で問い合わせたところ、バッテリーの販売は行なわないとの回答だった、という書き込みをネットで見かけましたが、当方では未確認です。
(3)少し割高になるけれども、ネットオークションなどの中古販売で、L-04D(LG社製ルーター)を買ってその中に入っている電池パック(型名は L17)を取り出して使うという案がネットに書き込まれているのを見かけました。
(4)秋葉原や日本橋などにあるジャンク屋で BL-44JH 又は L17 電池パックが見つかるかもしれません。
(5)eBayでLGブランド(OEM)の BL-44JH 電池パックが販売されてます。ちなみに価格は1,000円しなくて送料が500円くらい(Amazon.comにも同様の商品がありますが送料が1,350円くらいなのでeBayより割高になってしまう)。米国、ドイツ、香港あたりからの発送のようです。これを入手して問題なく使っているという書き込みをネットで見かけました。
(6)LGブランドでなく無印でもないBL-44JH互換を謳う電池パックをAmazon.comから購入して試したところ、起動するのですがしばらくすると「不正なバッテリーです。シャットダウンします。」と警告が出て自動的にシャットダウンしてしまいますという書き込みをネットで見かけました。
【10】小生のLGS01使用スタイル
片手でメールなどをできる方が都合の良い場合が多そうな外出の時に、小生はLGS01を連れて行きます。
就寝前に#長押しでLGS01をマナーモードにします。純正「時計」アプリで朝起床します。
通勤ではバス停で「バスあと何分?」アプリでバスの到着を待ちます。
駅に着いたら「Y!乗換案内」アプリで電車の到着を待ちます。
小生はアンドロイド端末で使うメールアプリにはK-9を専ら愛用していましたが、K-9はテンキーでは操作できず画面タッチ及びスライド等の操作でしか使えないため、LGS01 (実はSH-06Gでも)では不便を感じました。Google先生にお尋ねしたところ、 AquaMail というメールアプリだと結構テンキー操作及びカーソルキー操作が可能だとわかりましたので、早速利用させていただいたところ、絶好調でしたので購入(290円だったかな)しました。AquaMailを使い始めてまだ1日目ですから使いこなせてませんが、画面上で今カーソルがある位置が分かりづらいです。もしかするとそれをカスタマイズ機能が提供されているかもしれません(無いかもしれません)が。
インストールしたアプリは次の通りです。
Echofon Pro (ツイッターアプリです)
AquaMail (メールアプリです)
RealCalc (科学技術計算用電卓アプリです)
SmoothSync for Cloud Calendar (アップル社のiCloudカレンダとAndroidとのブリッジです)
SmoothSync for Cloud Contact (アップル社のiCloud電話帳とAndroidとのブリッジです)
Tasks (SmoothSync推奨のToDoリストアプリです)
Y!乗換案内 (Yahoo乗換案内です)
カレンダー+ (カレンダーアプリです)
mineoスイッチ (mineo管理用アプリです)
バスあと何分? (バスの運行状況把握用アプリです)
以下のアプリは無効にしました。
インターネット
ドライブ
ハングアウト
フォト
遠隔サポート
Gmail
Googleアプリ
TalkBak
Wi-Fiかんたん設定
以下は有効なアプリです。
Chrome
YouTube
Playムービー&TV
マップ
カメラ
カレンダー
ギャラリー
シンプル設定
ファイルマネージャー
ボイスレコーダー
メッセージ
音楽
緊急地震速報
時計
設定
短縮ダイヤル
通話履歴
天気
電卓
電話
連絡先
Google設定
LG Backup
Playストア
Qメモ+
QR Code
これ以外にもプリインストールアプリがありましたが消せるものは消しました。
例えばJ:COM契約でないと利用できないサービスのためのアプリで消せるものは消しました。
アンドロイドの設定で以下をやりました。
(1)「通知を表示」のチェックは全アプリで外しました。ただし、メッセージ、メール、緊急地震速報、は通知するにしてあります。
(2)「クローズ時のアプリ」は「アプリの停止」にしました。
(3)「位置情報」はONにしました。
(4)「カメラ」写真や動画に位置情報を記録しますに設定。
(5)「アカウントと同期」は「データ自動同期」を外しました。
【11】LGS01のQRコードリーダー
QRコードの生みの親であるとされているデンソーウェーブ社のQRコードリーダーアプリがプリインストールされてます。広告が出ないので気持ち良く使えます。アプリの性能ではなくてカメラの解像度及び焦点機能の問題ではなかろうかと思いますが、ガラケー(例えばP-03D)とかiPhoneに比べると、小さいQRコードの読み取り能力がありません。10 mm × 10 mm のQRコードの場合には、コードが高密度だと読み取れず低密度だと読み取れました。11 mm × 11 mm 以上のQRコードは読み取り可能でした。
▼QRコードの例
【12】LGS01のカメラ画像
いまどき300万画素しかないのという感じですが、静止画撮影については、光量が十分あればそれなりに写り、純正カメラアプリにはHDR機能がないので白とび黒つぶれは避けられず、接写には弱くてピンボケします。動画撮影も可能です。
▼LGS01で撮影した錦糸公園の遊具
▼LGS01で撮影したロードバイクのサドルバックリアライトの稼働中の様子
ちなみにこのリアライトの話はこちらのブログにしています。
韓国LG社が2015年08月にグローバル市場展開を発表した端末で、海外市場では LG Wine Smart Jazz という名称です。仕向けによりキーボードの刻印やLTEの対応周波数帯が異なるようです。日本市場でこの端末を扱っているのは、株式会社ジュピターテレコム(J:COM)だけで、LGS01という型名で提供されています。LGS01が現時点で唯一の日本仕向けということになります。
LGS01の最大の特徴は、フィーチャーフォンのように折りたたみ型のボディを採用していることですが、普通のアンドロイドスマートフォンと同様にタッチ操作が可能なディスプレイになっています。また、アンドロイドOSをカスタマイズして採用しているいわゆる日本国内で販売されているガラホとも呼ばれることもある端末にはGoolge Play及びGoogle開発者サービスがインストールされていませんが、LGS01はGoogle Play及びGoogle開発者サービスがインストールされてますから、LGS01の基本的な仕様は、普通のアンドロイドスマートフォンです。
小生のライフスタイルには、LGS01の利用が最適ではなかろうかと感じたので、この端末を入手する方法を調べました。韓国のグローバル企業であるLG社の製品なので、グローバル市場で入手できるのではないかと考えて少し調べましたが、できないことがわかりました。まず、キーボードにハングルがふってあるモデルならあるのですが、仮名がふってあるグローバルモデルがありません。そして、対応するLTEバンドが少ないので、日本国内での利用を想定すると使えないモデルが多いという状況があることがわかりました。結局のところ日本仕向け(残念ながらJ:COM向けだけしかない)を入手しないと実用にはなりそうもないとわかりました。当方はJ:COMとの契約があるのでお得な条件でMNPでLGS01を入手できるのではないかと考えて調べたところ、当方が現在J:COMと結んでいる契約では安すぎてNGだとわかりました。ふと立ち寄った秋葉原のイオシスの店頭に箱付き付属品全部付きのワインレッドの美品(ランクAと表示されてました)を1台見つけました。店員さん曰くau VoLTE SIMでしか使えませんとのことでした。税込み17,800円と少々相場よりも高めでしたが入手いたしました。その数日後、じゃんぱら川崎店の店頭に本体のみのネイビーブルーの美品(ランクAと表示されてました)を1台税込み12,800円で見つけましたので入手いたしました。どちらのLGS01も店頭表示札にSIM Freeとありました。当方は、それぞれのLGS01にmineo AプランのVoLTE SIMとmineo DプランのSIMを入れました、その通り入手時点で既にSIM Freeでした(J:COMのウェブサイトやネットの書き込みを拝見すると出荷時点ではSIMロックされているがJ:COM契約者でなくともいつでもSIMロック解除できるようにJ:COMのサイトで解除コードをが提供されているという情報もあった)。
LGS01ではau VoLTE SIM(mineo AプランVoLTE SIMを含む)しか使えないという説明は「面倒な説明なし」を期待するならばそれがいいと思いますが、正確ではありません。mineo Aプラン(VoLTEでない)SIMでも音声通話はできないでしょうがデータ通信だけならできるに違いありません(但し小生は未検証)。それから、ドコモのLTE対応SIM(mineo DプランなどMVNOを含む)でも音声通話及びデータ通信が両方ちゃんと使えます。但しドコモ(MVNO含む)SIMだと3G(通話用)も2.1GHz帯とLTE(データ通信用)も2.1GHz帯だけしか使えませんが、au VoLTE SIMだとLGS01の場合には通話もデータ通信もLTEバンド1(2.1GHz帯)及びバンド26(800MHz帯)の2バンド使えます。1バンドだけと2バンド使えるのとどちらがいいかというのは、同じキャリアなら自明ですが、キャリアが異なりますから比較は難しいと思います。少なくとも、小生が普段生活している範囲では、全く差を感じません。
【2】外観
ネイビーブルー、ワインレッド、ブラウンの3色展開です。前面及び背面のカバーは、プラスチックです。細かい滑り止めの溝が付けられています。ワインレッドの前面及び背面のプラスチックカバーには、上からウレタンゴム塗装されていますので、見た目も感触も皮革調の質感です。但し残念なことにウレタンゴム塗装なので何年か後には空気中の水分でゴムが加水分解して表面がベタベタになるに違いありません。交換部品が簡単に入手できればいいのですが、おそらく、簡単というわけにはいかないだろうと思います。ネイビーブルーはウレタンゴム塗装無しなので、経年変化でベタベタになる心配ありません。ブランは持ってませんので不明。
【3】ストラップ&ホルスター
ストラップ穴ではなく、海外携帯電話端末によく見られるストラップフックです。ストラップ用の穴の奥にピンが立っており、そこへストラップをかけて、背面カバーで覆うという形になります。
ベルトに付けるホルスターをビックカメラで税別934円で買ってきました。オズマ(osma)株式会社の製品で型番 CHD-PL02KW です。箱にサイズ「Sサイズ」とあり内寸 118 mm × 64 mm × 13 mm と書いてありました。
【4】プリインストールアプリ
● 緊急地震速報アプリがプリインストールされてます。
● ざっくぅキーがあります。方向キーの右上側にあり頻繁に使うアプリを設定することでワンタッチで起動することができます。
● J:COMで120M以上のネットワーク接続サービスとセットトップボックスを設置してオンデマンド番組視聴契約などをしている家庭を囲い込む餌にする作戦が見え見えです。LGS01には、J:COMサービス専用プリインストールアプリが入っておりまして、それらのJ:COM契約者に限ってビデオオンデマンドのアプリが消費するパケット通信料が無料になるようです。
【5】仕様
ディスプレイ:3.2インチ(320×480ドット)
チップセット:MSM8909(1.1GHz駆動のクアッドコア)
microSDカードスロット:一つ (最大32GB)
ROM:4GB
RAM:1GB
カメラ:メイン300万画素・インカメ30万画素
OS:Android 5.1.1 (Lollipop)
通信方式:4G LTE (Band 1及びBand 26, VoLTE能力あり), HSPA+, 3G
Wi-Fi:IEEE 802.11 b/g/n 準拠
Bluetooth:version 4.0
USB:充電及びストレージモード
バッテリ容量:1650 mAh
バッテリ動作時間:連続待受時間約830時間・連続通話時間約185分以上
ボディカラー:ネイビーブルー/ブラウン/ワインレッド
大きさ:117.7 × 58.7 × 16.6 mm
めかた:約 143 g (電池パック装着時)
人体に吸収される電波の平均エネルギー量(比吸収率(SAR: Specific Absorption Rate)):
携帯電話機の側頭部におけるSARの最大値は0.121W/kg
身体に装着した場合のSARの最大値は0.691W/kgです。
(携帯電話機に対するSARの許容値は2.0W/kgです。)
【6】対応SIM
LGS01は、auのcdmaOneに対応していないので、LGS01でauのSIMを使って音声通話も利用したいのであれば、VoLTE対応SIMが必要になるようです。docomo又はSoftBankならば、LTE対応の最新SIMでありさえすれば特にVoLTE対応でもそうでなくても音声通話及びデータ通信サービスを利用できるようです。SIMサイズはmicroです。
【7】対応周波数帯
〔GSM〕日本(J:COM)仕向けのLGS01がGSMとして対応している周波数帯は明らかにされてませんが、GSMにも対応しているようなので、海外でも通話及びSMSの利用が可能のようです。GPRSなどを使ったGSM帯域でのデータ通信ができるかどうかについて小生は未確認です(可能だという公開情報は見つかりませんでした)。
〔3G〕3GでのLGS01のケーバピリティについて公開された情報が見つかりませんでしたので、3Gバンド1(2.1GHz)での音声通話を主に指し3G(2.1GHz)でのデータ通信も指しているのではなかろうかと小生は推察しました。
〔4G〕日本(J:COM)仕向けのLGS01は、LTEのバンド1及びバンド26に対応しているようです。
グローバルモデルのLTE対応Band構成は、日本(J:COM)仕向けLGS01と異なり、仕向けによって例えばバンドに対応してないモデルもあるらしいので、日本国内で利用する予定がある場合には、仕向けについて要注意です。
docomoとSoftBankはBand 1で結構広いエリアをカバーできているようですがauはBand 1ではエリアがとても狭いようです。docomoとSoftBankはBand 26ではサービスを提供していないようですが、auはBand 26で結構広いエリアをカバーしてサービスを提供しているようです。auのLTEをBand 1だけで利用するのが実用的でないということをiPhone5のauユーザだったことのある人ならば既に思い知らされているはずなので、auのSIMを使うとBand 26が主に使われてdocomo又はSoftBankのSIMを使うとBand 1が主に使われるということになるのだろうと思われます。
docomo, SoftBank, au は以下のようにLTEバンドでサービスを提供しています。
NTT docomo(Xi)
Band 1:2100MHz帯 75Mbps
Band 3:1800MHz帯 150Mbps
Band 19:800MHz帯 75Mbps
Band 21:1500MHz帯 112.5Mbps
Band 28:700MHz帯(予定)
au by KDDI(4G LTE)
Band 1:2100MHz帯 150Mbps
Band 11:1500MHz帯 75Mbps
Band 18:800MHz帯 75Mbps
Band 26:800MHz帯 75Mbps
Band 28:700MHz帯(予定)
SoftBank(SoftBank 4G LTE)
Band 1:2100MHz帯 112.5Mbps
Band 3:1800MHz帯 75Mbps
Band 8:900MHz帯
Band 28:700MHz帯(予定)
但し各通信速度は下りの最大値。
【8】マイネオ(mineo)のモバイルデータ通信用設定情報
〔Dプラン〕
APN mineo-d.jp
ユーザー名 mineo@k-opti.com
パスワード mineo
認証タイプ CHAP
LGS01にマイネオDプランSIMを入れた場合には、WCDMAの3Gバンド(たぶんバンド1だけ)で音声通話を行い、データ通信はそれに加えて4G(LTEバンド1だけ)が使えるといった運用になるんだろうと思われます。小生が実験したところ、そうだという確証はありませんがそうかもしれないという感じがしました。LTEバンド1しか対応していないスマホをいつもの行動範囲で使った時ととてもよく似た傾向を感じたのがその根拠です、勘違いかもしれませんが。着信あるいは発信するとLTE表示が3G表示になり、終話すると3G表示からLTE表示になります、これは勘違いではありません。
〔Aプラン VoLTE〕
APN mineo.jp
ユーザー名 mineo@k-opti.com
パスワード mineo
認証タイプ CHAP
LGS01にマイネオAプランSIMを入れた場合には3Gバンドを利用できず、4G(但しLTEバンド1及びバンド26だけ)バンドだけを利用しての運用となります。従いましてデータ通信だけでなく通話も4G(LTE)で行わざるをえませんのでVoLTE対応SIMでなければなりません。着信あるいは発信してもLTE表示のままですし、終話した後もLTE表示のままです。
【9】電池について
〔電池のもち〕
昔のガラケーの電池は 800 mAh 程度ですから、LGS01の電池容量はその約倍となる 1650 mAh です。しかし最近では 3000 mAh 搭載のスマホがいくつもありますし、アンドロイドは電池大食いだとの印象が固定観念化している感もあるほどだろうと思います。この固定観念からするとLGS01の 1650 mAh では1日も持たないんじゃなかろうかと心配になりましたが、意外に持つので驚きました。
就寝前までに100%充電にして、就寝時にマナーモードに。時計アプリで起床。乗換案内アプリで時刻を調べたり、バスの時刻を調べたり、電車で移動中に2時間弱程、宣伝画像の付いたHTMLメールをGmailで20件程受信、Gmailで50文字程度のメールを作文して数通送信、写真撮影して1枚送信、ツイッターを閲覧、スケジュール確認を5回くらい、新しいスケジュールを数件入力、などして夜遅く帰宅して、残容量は 20%〜50%程度という感じです。移動もせずメールもやらずLGS01を閉じたまま置いておくと6日くらい持つようです。
アンドロイドOSなのにどうしてガラケー並みに電池の持ちがいいのか知りたくなります。LGのアンドロイドOSでの電池制御をきちんとやっているんだろうという推察もあり得るのではないかと思います。例えば「クローズ時のアプリ」設定項目があり、これで「アプリの停止」に設定できるのは一つの特長ではないかと思うわけです。また、アンドロイドの設定で、電池の項目を見ると、残容量及び推定残動作時間が数値で示されますが、これが意外と精度が高いというのも特長ではないかと思うわけです。
〔電池パックの入手〕
★小生は下記の通り集めた電池入手方法情報から(5)の方法を選びました。LGS01を2台所有しているのでとりあえず2個注文しました。電池にはLGのロゴがあり中国語で注意事項が印刷され、生産日期(製造年月日)は2012.08.17(L)と印刷されてました。届いた電池を早速使ってみましたところ、朝充電100%にして通勤して働いて帰宅して80%残りという結果が得られましたので中古LGS01端末にもともと入っていた電池(こちらの場合は50%程度残りという成績でした;使用状況は当然違いますが・・・)よりも持ちが良かったです。
(1)ドコモが販売していたL-04D(LG社製ルーター)用の電池パック(型名は L17)が使えるらしいのですが、残念ながらドコモネットショップでは販売終了になっています。販売終了商品は今後の入荷は無いということらしいので、L17電池パックを使用したLG社製新製品がドコモから出てこない限りドコモからは購入できそうにない感じです。
(2)J:COMのお客様窓口に電話で問い合わせたところ、バッテリーの販売は行なわないとの回答だった、という書き込みをネットで見かけましたが、当方では未確認です。
(3)少し割高になるけれども、ネットオークションなどの中古販売で、L-04D(LG社製ルーター)を買ってその中に入っている電池パック(型名は L17)を取り出して使うという案がネットに書き込まれているのを見かけました。
(4)秋葉原や日本橋などにあるジャンク屋で BL-44JH 又は L17 電池パックが見つかるかもしれません。
(5)eBayでLGブランド(OEM)の BL-44JH 電池パックが販売されてます。ちなみに価格は1,000円しなくて送料が500円くらい(Amazon.comにも同様の商品がありますが送料が1,350円くらいなのでeBayより割高になってしまう)。米国、ドイツ、香港あたりからの発送のようです。これを入手して問題なく使っているという書き込みをネットで見かけました。
(6)LGブランドでなく無印でもないBL-44JH互換を謳う電池パックをAmazon.comから購入して試したところ、起動するのですがしばらくすると「不正なバッテリーです。シャットダウンします。」と警告が出て自動的にシャットダウンしてしまいますという書き込みをネットで見かけました。
【10】小生のLGS01使用スタイル
片手でメールなどをできる方が都合の良い場合が多そうな外出の時に、小生はLGS01を連れて行きます。
就寝前に#長押しでLGS01をマナーモードにします。純正「時計」アプリで朝起床します。
通勤ではバス停で「バスあと何分?」アプリでバスの到着を待ちます。
駅に着いたら「Y!乗換案内」アプリで電車の到着を待ちます。
小生はアンドロイド端末で使うメールアプリにはK-9を専ら愛用していましたが、K-9はテンキーでは操作できず画面タッチ及びスライド等の操作でしか使えないため、LGS01 (実はSH-06Gでも)では不便を感じました。Google先生にお尋ねしたところ、 AquaMail というメールアプリだと結構テンキー操作及びカーソルキー操作が可能だとわかりましたので、早速利用させていただいたところ、絶好調でしたので購入(290円だったかな)しました。AquaMailを使い始めてまだ1日目ですから使いこなせてませんが、画面上で今カーソルがある位置が分かりづらいです。もしかするとそれをカスタマイズ機能が提供されているかもしれません(無いかもしれません)が。
インストールしたアプリは次の通りです。
Echofon Pro (ツイッターアプリです)
AquaMail (メールアプリです)
RealCalc (科学技術計算用電卓アプリです)
SmoothSync for Cloud Calendar (アップル社のiCloudカレンダとAndroidとのブリッジです)
SmoothSync for Cloud Contact (アップル社のiCloud電話帳とAndroidとのブリッジです)
Tasks (SmoothSync推奨のToDoリストアプリです)
Y!乗換案内 (Yahoo乗換案内です)
カレンダー+ (カレンダーアプリです)
mineoスイッチ (mineo管理用アプリです)
バスあと何分? (バスの運行状況把握用アプリです)
以下のアプリは無効にしました。
インターネット
ドライブ
ハングアウト
フォト
遠隔サポート
Gmail
Googleアプリ
TalkBak
Wi-Fiかんたん設定
以下は有効なアプリです。
Chrome
YouTube
Playムービー&TV
マップ
カメラ
カレンダー
ギャラリー
シンプル設定
ファイルマネージャー
ボイスレコーダー
メッセージ
音楽
緊急地震速報
時計
設定
短縮ダイヤル
通話履歴
天気
電卓
電話
連絡先
Google設定
LG Backup
Playストア
Qメモ+
QR Code
これ以外にもプリインストールアプリがありましたが消せるものは消しました。
例えばJ:COM契約でないと利用できないサービスのためのアプリで消せるものは消しました。
アンドロイドの設定で以下をやりました。
(1)「通知を表示」のチェックは全アプリで外しました。ただし、メッセージ、メール、緊急地震速報、は通知するにしてあります。
(2)「クローズ時のアプリ」は「アプリの停止」にしました。
(3)「位置情報」はONにしました。
(4)「カメラ」写真や動画に位置情報を記録しますに設定。
(5)「アカウントと同期」は「データ自動同期」を外しました。
【11】LGS01のQRコードリーダー
QRコードの生みの親であるとされているデンソーウェーブ社のQRコードリーダーアプリがプリインストールされてます。広告が出ないので気持ち良く使えます。アプリの性能ではなくてカメラの解像度及び焦点機能の問題ではなかろうかと思いますが、ガラケー(例えばP-03D)とかiPhoneに比べると、小さいQRコードの読み取り能力がありません。10 mm × 10 mm のQRコードの場合には、コードが高密度だと読み取れず低密度だと読み取れました。11 mm × 11 mm 以上のQRコードは読み取り可能でした。
▼QRコードの例
【12】LGS01のカメラ画像
いまどき300万画素しかないのという感じですが、静止画撮影については、光量が十分あればそれなりに写り、純正カメラアプリにはHDR機能がないので白とび黒つぶれは避けられず、接写には弱くてピンボケします。動画撮影も可能です。
▼LGS01で撮影した錦糸公園の遊具
▼LGS01で撮影したロードバイクのサドルバックリアライトの稼働中の様子
ちなみにこのリアライトの話はこちらのブログにしています。