●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラで遠方超新星を多数発見

2019-05-30 20:08:24 | 宇宙

 京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) の安田直樹教授を中心とするKavli IPMU、東北大学、甲南大学、国立天文台、東京大学大学院理学系研究科、京都大学の研究者らからなる研究チームは、ハワイのすばる望遠鏡に搭載された超広視野主焦点カメラ 「Hyper Suprime-Cam (HSC; ハイパー・シュプリーム・カム) 」を用いた半年間の観測により、赤方偏移1以上 (約80億光年遠く) の遠方超新星58個を始め、約1,800個もの超新星を発見した。

 近傍を含む大量の超新星を発見したことのみならず、遠方超新星を半年間という短期間の観測からこれほどの数発見できたことは、大口径のすばる望遠鏡の集光力と高解像度で広視野という HSC の特徴を合わせた、すばる HSC での観測の強みが存分に活かされた成果と言える。

 超新星爆発は星が一生の最期に起こす大爆発で、宇宙進化の原動力であることが知られている。太陽の10億倍以上という銀河全体に匹敵する明るさで光り輝き、その後一カ月から半年ほどで暗くなってしまう。

 特に、Ia (いちえい) 型と呼ばれる超新星は、その絶対的な明るさがほぼ一定であるため、見かけの明るさの明暗により超新星までの距離を測定することが可能。

 また、近年では Ia型超新星よりも5-10倍も明るい超高輝度超新星と呼ばれる特殊な超新星が次々と発見されている。

 超高輝度超新星は、その明るさのために非常に遠方のものまで観測できることから、宇宙初期にできた大質量星の性質を知るのに重要な手がかりになる。

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