ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ヴィクセン Vixen - Edge Of A Broken Heart(1988年の洋楽 Part44)

2024-11-14 20:00:00 | '88年洋楽
1988年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart44は、Vixenの"Edge Of A Broken Heart"。最高位は11月19日付の1週間の26位。年間チャートは圏外でした。

Vixenですが、ミネソタ州で結成されたガールズメタルバンド。結成は1980年ですが、この88年になって、初のアルバム『Vixen』をリリース、そのデビューアルバムからのファーストシングルがこの曲"Edge Of A Broken Heart"で、初のTop40ヒットとなりました。

ところで、「Vixen」の意味ですが、「雌の狐」または「意地悪女」のこと、そこからスラングでは、セクシーな美人、ナイスバディーな美女のことだそうです。日本ではというと「Vixen」といえば、天体望遠鏡のメーカーの名前です。私のメインの望遠鏡もこのメーカーの製品です。

"Edge Of A Broken Heart"の作者はRichard MarxとFee Waybillの共作。Richard Marxはこの曲のキーボードも担当しています。もう一人のFee Waybillですが、アメリカンロックバンドThe Tubesのリードボーカリスト。83年のTop10ヒット"She's a Beauty"が有名ですね。"She's a Beauty"はこちらをご覧ください→→→

"Edge Of A Broken Heart"ですが、ガールズメタルバンドといいながらも、この曲はポップなロック、ヒット性の高い良い曲だったです。大ヒット曲になっても良かったと思いますが、最高位は26位、いまいちのヒットで残念でした。
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ホイットニー・ヒューストン Whitney Houston - One Moment In Time(1988年の洋楽 Part43)

2024-11-07 20:00:00 | '88年洋楽
1988年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart43は、Whitney Houstonの"One Moment In Time"。最高位は11月12日付の1週間の第5位。年間チャートは第89位でした。

Whitney Houstonのことは私のブログには何度も登場済み、皆さんご存じですが、アメリカが生んだ最高の歌姫。初のシングルヒット"You Give Good Love"が最高位3位を記録、その後は、"Saving All My Love for You"を皮切りに、この88年4月のNo.1ヒット"Where Do Broken Hearts Go" まで、7曲連続のNo.1を記録、この曲で10曲目のTop40ヒットで、そのすべてがTop10入り、9曲目のTop5ヒットとなりました。"Where Do Broken Hearts Go"についてはこちらをご覧ください→→→

"One Moment In Time"ですが、1988年夏のソウルオリンピック、アメリカのオリンピック中継番組のテーマ曲として作られた曲、Whitney Houstonのアルバムではなく、『1988 Summer Olympics Album: One Moment in Time』の中の1曲として発表されました。

曲の作者は Albert Hammondとアメリカの作詞家John Bettisの共作。John Bettisは有名作詞家で、カーペンターズの"Yesterday Once More"、Madonna の"Crazy for You"、Pointer Sistersの"Slow Hand"などなど、数々のヒット曲を作った方、プロデューサーはNarada Michael Walden。

Albert Hammondは、元々は「カリフォルニアの青い空」のヒットで有名ですが、70年代後半からはソングライターとして大活躍、Starshipの"Nothing's Gonna Stop Us Now"は、彼の作曲と、Narada Michael WaldenプロデュースのNo.1ヒットです。

この曲、Albert Hammond、John BettisとNarada Michael Waldenの3人が作った壮大なバラード曲、そしてWhitney Houston、その曲を見事に歌い上げ、まさにオリンピックにぴったりの感動的な曲になりました。

この曲、オリンピックのテーマ曲といえばこの曲を思い出す、歌い継がれる曲。オリンピックという短期間のイベントのテーマですので、特大のヒットにまでは至りませんでしたが、ヨーロッパなど世界中で大ヒット、オリンピック以外にも、様々な場面で歌われる名曲です。
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バーシア Basia - Time and Tide(1988年の洋楽 Part42)

2024-10-31 23:28:58 | '88年洋楽
1988年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart42は、Basiaの"Time and Tide"。最高位は10月29日付の1週のみの第26位。年間チャートは圏外でした。

Basiaですが、皆さんご存じでしたか、意外に日本ではヒットしていたようですが、ポーランド出身のシンガー・ソングライター、ポップス・ソウル・ジャズのクロスオーバーなシンガーです。Top40には初登場、ポーランド出身の歌手というのは珍しい、というか、私が知っている限りでは初めてです。

70年代から、ポーランドで音楽活動を開始、80年代に入ってイギリスに渡り、まずは、Matt Biancoというバンドに加入、レコードデビューを果たします。イギリスをはじめ、ヨーロッパでは人気のバンドで、今でも活動しているようです。

1985年、そのMatt Biancoを、パートナーのDanny Whiteとともに離れ、ソロ活動を始めます。
1987年になって、ソロ第一弾のアルバム『Time and Tide』をリリース、このアルバムは、BasiaとDanny Whiteのコンビで曲を作成、プロデュースも手掛けたアルバムです。このアルバムは、本国イギリスやオーストラリアで徐々に人気がでて、シングルも、アメリカではヒットしませんでしたが、イギリスなどで、ある程度のヒット、成功をおさめます。

そしてこの曲"Time and Tide"ですが、デビューアルバムからの、実に6枚目のシングルで、初のアメリカでのヒットにつながりました。曲の作者は、そのBasiaとDanny Whiteのコンビです。

この曲、ソウル・ジャズっぽいところがある、なかなか良い曲ですね。ジャズ系の曲というと、シャーデーを思い浮かべますが、シャーデ-の曲よりももっとソウルフルでポップな明るい曲です。そこがこの曲の魅力でしょう。
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ロッド・スチュワート Rod Stewart - Forever Young(1988年の洋楽 Part41)

2024-10-24 20:00:00 | '88年洋楽
1988年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart41は、 Rod Stewartの"Forever Young"。最高位は10月15日付の1週間の第12位。年間チャートは圏外でした。

Rod Stewartですが、イギリスロンドン出身のロックシンガー・ソングライター。音楽活動を始めたのは、60年代初め、様々なロックグループに所属しながら音楽活動を続けます。

名前が知られるようになったのは、60年代半ばころから、ジェフ・ベック・グループや、フェイセズのボーカリストとして活躍、70年代になってからはソロのロック歌手として活動、71年の初めてのソロヒット"Maggie May"が、いきなりのNo.1を記録しました。その"Maggie May"は71年の年間チャートで2位の特大のヒットでした。

さらに1977年、8週間のNo.1を記録したのが"Tonight's the Night (Gonna Be Alright)"で、77年の年間チャートでNo.1の歴史的なヒットに、そして、79年に4週間のNo.1を記録したのが"Da Ya Think I'm Sexy?"で、これが年間チャート第4位。この3曲No.1ヒットが、どれも年間5位以内に入る偉大なロックシンガーです。

80年代に入っても、"Passion"、"Young Turks"が最高位5位。"Infatuation"、"Love Touch" が最高6位など、コンスタントにヒットを続けます。"Love Touch" については、こちらをご覧ください→→→

"Forever Young"ですが、彼の15枚目となるスタジオアルバム『Out of Order』からのファーストシングルカット曲。曲の作者は、このアルバムのギターのJim Cregan、キーボードのKevin Savigar、Rod Stewartの3人、それに加えてBob Dylanの4人の共作。驚いたことにBob Dylanの名前が曲の作者にありました。

Bob Dylanの1974年のアルバム『Planet Waves 』に収録されていた曲が"Forever Young" 。Rod Stewartのこの曲"Forever Young"とは、曲のメロディは全く違いますが、歌詞の構成がそっくりだそうで、ボブ・ディランに断って、曲の作者に名前を入れたそうです。

この"Forever Young"、大ヒットにはなりませんでしたが、印象に強く残る、素晴らしい曲だったです。この後も、スポーツ番組のテーマ曲など、いろいろな場面で使われる曲になりました。

こちらが、1974年、アルバム『Planet Waves 』に収録されていたBob Dylanの"Forever Young"です。
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グレン・フライ Glenn Frey - True Love(1988年の洋楽 Part41)

2024-10-17 20:00:00 | '88年洋楽
1988年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart41は、Glenn Freyの"True Love"。最高位は10月15日付の1週間の第13位。年間チャートは圏外でした。

Glenn Freyですが、もちろん皆さんご存じ、イーグルスの創設メンバーであり、ドン・ヘンリーと並ぶ中心メンバー。イーグルスのデビュー曲の"Take It Easy"のリードボーカルがグレン・フライですね。ハスキーヴォイスのドン・ヘンリーと、甘い歌声のグレン・フライ、この二人のボーカルが、イーグルスの素晴らしいところのひとつですね。

そしてグレン・フライ、「ホテル・カリフォルニア」をはじめとするイーグルスの名曲の数々を、ドン・ヘンリーとともに生み出した、希代のソングライターでもあります。

そのイーグルスが1980年に活動を停止、グレン・フライはソロ活動を開始します。1982年に初のTop40ヒット"I Found Somebody" が31位を記録、2枚のアルバムから、計3曲のTop40ヒットが出ますが、イーグルスの時のヒットに比べると、物足りないものがありました。

1984年、ついにソロでの大ヒットが生まれます。それがエディ・マーフィ主演の映画「Beverly Hills Cop」のサウンドトラックからのシングルカット曲 "The Heat Is On"、最高位2位の大ヒット、さらには、85年にテレビドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』サントラ収録曲"You Belong To The City" も同じく最高位2位の大ヒットとなりました。こちらをご覧ください→→→

この曲"True Love" ですが、久しぶりの映画・ドラマのサントラ以外からの、オリジナルアルバムからのシングルヒット、ソロのサードアルバム『Soul Searchin'』からのファーストシングルが、最高位13位を記録するヒット曲となりました。

"True Love"の曲の作者はGlenn FreyとJack Tempchin。Jack Tempchinですが、イーグルスのファーストアルバムのシングルヒット"Peaceful Easy Feeling"が彼の作品、イーグルス時代からグレン・フライと一緒に活動してきたソングライターです。前述の"You Belong to the City"も、この二人のコンビによる作品です。

ソロになってからの曲は、ロック系の曲やブルース系の曲などが多くありましたが、この曲のような穏やかなポップスが、グレン・フライには合っているのではないでしょうか。3年ぶりのシングルヒットになりました。
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