ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

Paul Carrack - I Need You(1982年の洋楽 Part37)

2018-11-05 21:14:58 | ’82年洋楽
1982年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart37はPaul Carrackの"I Need You"。
最高位は10月30日と11月6日の37位。Top40はたった2週で落ちてしまいました、という今回はマイナーヒットの紹介の回です。

ヒット曲はマイナーでしたが、Paul Carrack、彼のことは聞いたことがあるかもしれません。元ジェネシスのマイク・ラザフォードが中心となって作ったグループ、マイク & ザ・メカニックスでボーカリストをとっていたミュージシャン、あの全米No.1ヒット"The Living Years"のボーカルで有名なのが彼なんです。

Paul CarrackがTop40に登場するのはこの曲"I Need You"が初めて、この曲を含めたソロ活動を始める前にはイギリスのロックバンドSqueezeにも在籍していました。スクイーズは1987年に"Hourglass"が15位まで上がるヒットになりますが、この時のボーカルはポール・キャラックではありませんでした。

"I Need You"の後、しばらくヒット曲が途絶えますが、1985年にMike + The Mechanicsに参加後はバンドの活動とソロ活動を並行して行い、数々のヒット曲を生み出します。

"I Need You"ですが、Paul CarrackとNick Lowe、Martin Belmontの3人の共作、その中で、Nick Loweですが、1979年に"Cruel To Be Kind"という曲が最高位12位を記録するヒットとなっています。こちらをご覧ください。この曲とっても良い曲です。



共作のニック・ロウとの共演の動画です。
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Santana - Hold On (1982年の洋楽 Part36)

2018-10-28 18:13:59 | ’82年洋楽
1982年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart36はSantanaの"Hold On"。
最高位は10月23日と30日の15位。年間チャートは残念ながら圏外でした。ただ、キャッシュボックスでは最高位9位、年間60位という大ヒットになっています。

サンタナですが、もちろん皆さんご存知ですよね。伝説のギタリスト。
活動を始めたのが1960年代で、1969年に発表した初めてのアルバム「Santana」がいきなりアルバムチャート4位を記録、シングル"Evil Ways"も9位の大ヒットでした。
そして2枚目のアルバム「Abraxas」が6週間の1位、シングルも"Black Magic Woman"が4位を記録して一躍大人気ロックバンドとなります。
その後もコンスタントにアルバム、シングルを出しています。
1977年に27位を記録した"She's Not There"、この曲は良い曲でした、私は今でも彼の曲の中でこの曲が一番好みです。
日本でも1976年でしょうか、インストルメンタル曲「「哀愁のヨーロッパ」が大ヒットしました。この曲をご存知の方はたくさんいるのではないでしょうか。

そしてこの"Hold On"、彼ら12枚目のスタジオアルバム「Shangó」からのシングルカット。
サンタナバンドはボーカルが変わるのですが、この時のボーカルはAlex Ligertwood。この人、良い声しています。この前のヒットシングル"Winning"も彼のボーカルでした。
曲の作者はIan Thomas、カナダのシンガーソングライターです。
前年の1981年にIan Thomasは発表したアルバムに収録されていて、カナダチャートでは28位を記録しました。カナダでは有名なシンガーですね。実は1973年にデビュー曲"Painted Ladies"がアメリカでも34位を記録するヒットになっています。ただアメリカのチャートに入ったのはこの曲だけでした。

"Hold On"という同名異曲はビルボードでもたくさんチャートインしています。Ian GommにKansas、1990年にはWilson PhillipsのNo.1ソングもありました。

サンタナですが、この"Hold On"のヒットからしばらくヒットチャートから離れることになります。
アルバム、シングルとも発表はするものの、Top40やアルバム上位に食い込むことなく15年以上が過ぎて、1999年、アルバム「Supernatural」が突然の大ヒット、なんと12週間の1位を記録します。そしてシングル"Smooth"は12週間のNo.1、1958年以降のAll-time chartsで2位という歴史的な大ヒット曲となります。



こちらが原作者Ian Thomasのオリジナルです。彼のバージョンもなかなか良いですよ。
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Aretha Franklin - Jump To It(1982年の洋楽 Part35)

2018-10-14 18:37:20 | ’82年洋楽
1982年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart35はAretha Franklinの"Jump To It"。
最高位は10月9日から3週続けた24位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

Aretha Franklin、今年の8月16日に亡くなってしまったのです。76歳でした。
私が彼女のことを知ったのは洋楽を聞き始めて間もないころ、1976年のヒット曲"Something He Can Feel"でした。でもヒット曲とはいっても最高位は28位。その後、しばらくTop40ヒットはありませんでした。その間、ディスコブームがあって彼女のような純ソウルはあんまりヒット曲がなかったですね。
そしてしばらくぶりにTop40に入ってきたのがこの曲"Jump To It"でした。

その彼女のヒット曲ですが、1970年代中盤から約10年間はあまり大ヒットが出なかった頃ですが、デビューは60年代前半、60年代後半には大ヒットを連発するまさにソウルの女王、「クイーン・オブ・ソウル」の名前にふさわしい活躍をしていました。1967年のNo.1ヒット"Respect"も有名ですね。
そして彼女の凄いところは、1980年代中盤以降復活、またまた大ヒットを連発するようになります。
1987年のNo.1ヒット、George Michaelとのデュエットソング"I Knew You Were Waiting (For Me)"がその代表曲ですね。
彼女のヒット曲、Hot100ヒットは73曲、Top40ヒットは43曲、Top10ヒットは17曲、No.1ヒットが2曲と、チャートとしても偉大な歌手だということがよくわかります。

"Jump To It"ですが、久し振りにTop40ヒットを記録した曲です。
曲の作者はLuther VandrossとMarcus Miller。
Marcus Millerは超有名ジャズベーシストで、Luther Vandrossはもとより、David SanbornやMiles Davisなどの大物ジャズ・ミュージシャンと活動している方です。この曲でもベースとシンセサイザーを担当しています。
そしてLuther Vandross、Top40ヒットも何曲か持っていますが、プロデューサーとしても大活躍していたミュージシャンです。
この曲が入ったアルバムのプロデュースもしていますし、バックボーカルでも参加しています。



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Eddie Money - Think I'm In Love(1982年の洋楽 Part34)

2018-10-07 18:22:28 | ’82年洋楽
1982年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart34はEddie Moneyの"Think I'm In Love"。
最高位は9月18日から3週連続の16位。年間チャートは58位。彼久々の年間チャート級の大ヒットになりました。

Eddie Moneyですが、結構有名な話だと思いますが、歌手になる前はニューヨーク市警の警察官、その後ロック歌手に転進するという異色の経歴の持ち主です。
ハスキーボイスに独特なメロディラインの新しいロックのデビュー曲"Baby Hold On"が1978年に最高位11位、年間67位の大ヒットになり一躍人気の新人ロック歌手として売り出しました。
その後、2曲のTop40ヒットがありましたが大ヒットには至らず、薬物の関係もあったようですが、しばらく音楽活動は停滞しました。

そして彼4枚目のアルバム「No Control」からのシングルカット曲がこの曲"Think I'm In Love"で、久々の復活大ヒットを記録しました。
"Think I'm In Love"ですが、"Baby Hold On"などに比べるとストレートな明るいロックとなっています。ギターソロも良いですね。
そしてPVがなかなか面白いです。ドラキュラに扮したEddie Moneyが逆に血を吸われちゃう、ユーモラスなミュージックビデオになっています。
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Tané Cain - Holdin' On(1982年の洋楽 Part33)

2018-09-29 23:23:05 | ’82年洋楽
1982年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart33はTané Cainの"Holdin' On"。
最高位は9月18日から3週間続けた37位。結局Top40にはこの3週間しかエントリーしなかった小ヒットで終わった曲です。

小ヒットではありましたがこの曲皆さんご存じだったでしょうか、一部のファンの間では大変有名な曲でありました。

Tané Cain、Top40ヒットはこの曲1曲のみ、Hot100ヒットもこの曲だけですね。
で、なぜ有名かというと、Tané CainのCainですが、あのJourneyのキーボードでソングライターのJonathan Cainの奥様なのです。
もちろんこの曲"Holdin' On"もJonathan Cainの作によるものです。

"Holdin' On"、パット・ベネターを彷彿とさせるメロディアスなロックです。とはいっても彼女はパット・ベネターと比べられるのを嫌がっていたようですが。
この曲、さすがJonathan Cainの作ということで、カッコ良い曲で大好きだったのですが、なぜかあんまりヒットしなかったですね。
洋楽界では彼女のヒットはこの曲のみで、その後、ターミネーターのサントラに曲を提供していますが、セカンドアルバムは結局発売されることはなく、歌手としては成功しなかったです。が、Jonathan Cainと数年後に離婚し、その後旧姓のTané McClureとして女優として長く活躍、今でも活動しているようです。
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