ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

リサ・リサ&カルト・ジャム Lisa Lisa & Cult Jam with Full Force - All Cried Out(1986年の洋楽 Part42)

2022-10-28 07:35:44 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart42は、Lisa Lisa & Cult Jam with Full Forceの"All Cried Out"。最高位は10月25日付の1週のみの第8位。年間チャートは61位。最高位が8位で、年度の途中にもかかわらず、Hot100に26週間チャートインするロングヒットで、年間チャートも意外な上位にランクインしました。

Lisa Lisa & Cult Jamですが、アメリカヒスパニック系の3人組ポップグループ。ボーカルのLisa LisaことLisa Velezと、ギター・ベースのAlex "Spanador" Moseley、ドラムス・キーボードのMike Hughesの3人編成です。その3人が、Full Forceのプロデュースで、1985年にリリースしたのが彼らのファーストアルバム『Lisa Lisa & Cult Jam with Full Force』です。

「with Full Force」となっていますが、Full Forceは、1970年代中頃から活動するアメリカのR&Bグループ。レギュラーチャートではヒットはありませんが、R&Bではヒット曲を持っているグループです。そしてこのグループ、プロデューサーとして、ソングライターとして活躍しています。1998年に最高位5位を記録したBackstreet Boysの"All I Have to Give"も、彼ら作詞作曲、そしてプロデュースです。

アルバム『Lisa Lisa & Cult Jam with Full Force』からは、まずは"I Wonder If I Take You Home"がファーストシングルとしてリリースされ、最高位34位を記録するそこそこのヒットとなります。
そして次のセカンドシングル"Can You Feel the Beat"が、最高位69位。この2曲は、ラテン系の曲ではありましたが、いわゆるポップダンスミュージック。この頃、特に女性ボーカルのダンスミュージックが流行っていましたので、ジャネット・ジャクソンなどの大ヒットしたダンスミュージックの中では、あまり目立った存在ではありませんでした。そんなところが大ヒットには結びつかなかったのでしょうか。

そして3枚目のシングルカット曲がこの曲"All Cried Out"。曲を作ったのはFull Forceのメンバー。そしてプロデュースもFull Forceです。
曲はバラード、この曲は心に響く曲でした。Lisa Lisaの澄んだ歌声が実に良い、バラードと合っています。曲の途中からLisa Lisaと一緒に歌っているのはFull Forceのメンバーですね。「Lisa Lisa and Cult Jam with Full Force featuring Paul Anthony & Bow Legged Lou」となっているレコードもあるようですので、一緒に歌っているのは、Full ForceメンバーのPaul Anthony と Bow Legged Louではないでしょうか。

Lisa Lisa & Cult Jamですが、この曲で一気にブレイクして、次のアルバム『Spanish Fly』からは、2曲連続のNo.1ヒットが出ることになります。
コメント (16)
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