ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

エディ・マネー Eddie Money - Take Me Home Tonight(1986年の洋楽 Part46)

2022-11-24 22:42:11 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart46はEddie Moneyの"Take Me Home Tonight"。最高位は11月15日付の1週のみの第4位。年間チャートは59位。Hot100には通算23週間滞在するロングヒットで、年度の途中ですが、年間チャートが上位に入る、Eddie Moneyの久し振りの大ヒットでした。

Eddie Moneyですが、デビュー前にはニューヨーク市警に勤めていたという話は有名ですが、警察官だったのではなく、事務員だったという話もあります。
そんなサラリーマン生活から歌手に転身、デビューは1977年、ファーストアルバムの『Eddie Money』をリリースし、そのアルバムからのファーストシングルカット曲が"Baby Hold On"、1978年に最高位11位、年間チャート67位の大ヒット曲となります。

この"Baby Hold On"ですが、それまでに聞いたことのないロックでした。78年のヒット曲を紹介した私のブログの記事を見たら、この曲のことを「只者ではない雰囲気を持った、怪しげな曲」と書いていました。デビューから、そんな衝撃的な曲でした。こちらをご覧ください→→→

その後、薬物の乱用で活動が停滞していた時期もあったようですが、アルバムはコンスタントに発表、シングルも、数曲をTop40に送り込みます。いずれも、Eddie Moneyらしい、特徴的なロックでした。1982年に最高位16位を記録した"Think I'm In Love"を最後にしばらくTop40から遠ざかっていましたが、1986年にリリースした彼の6枚目のアルバム『Can't Hold Back』からのファーストシングルカット曲のこの曲"Take Me Home Tonight"で、久々のTop40返り咲きです。

"Take Me Home Tonight"ですが、Mick Leeson、Peter Vale、Ellie Greenwich、Jeff Barry、Phil Spectorのいずれもソングライターチームの作品。この曲、Eddie Moneyのハスキーなボーカルが際立つ、爽快なロックです。

この曲は、なんといってもバックボーカルの Ronnie Spectorでしょう。バックボーカルというよりも、featuring Ronnie Spectorといっていいでしょうか。Ronnie Spectorは、60年代に活躍した3人組ボーカルグループThe Ronettesのリードボーカル。The Ronettesは、1963年に最高位2位を記録した"Be My Baby"の大ヒットで有名ですが、歌詞の中にも「Be My Little Baby ~ ♪」とあり、そこをRonnie Spectorが歌っています。MVにもRonnie Spectorが登場していますね。

アルバム『Can't Hold Back』のプロデューサーはEddie Money とRichie Zito。Richie Zitoですが、この後、特にロック系の数々の大ヒットを生み出す名プロデューサーになります。ざっと見ても、Cheap TrickのNo.1ソング"The Flame"、Bad EnglishのこれもNo.1ソング"When I See You Smile"、Heartの、こちらは2位止まりでしたが"All I Wanna Do Is Make Love to You"などの大ヒット曲を手掛けています。
Eddie Moneyですが、この後も、90年代にかけてTop40ヒットを出すなど活躍を続けます。


こちらがThe Ronettesの"Be My Baby"。1963年に最高位2位。私もこの曲は知っています。日本でもヒットした、スタンダートナンバーとも言っていい大ヒット曲ですね。

コメント (24)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ビルボード 全米 Top40 1986... | トップ | ビルボード 全米 Top40 1986... »
最新の画像もっと見る

24 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (星船)
2022-11-27 15:11:19
太ったボンジョビさんこんにちは。
アイリーン・キャラ、訃報はニュースにもなっていました。まだ63歳ですか、残念です。「フェーム」、私も大好きでした。最高位こそ4位でしたが、超ロングヒットだったです。当時はまだ20歳ぐらい、可愛らしかったですね。
返信する
3人のNo.1ヒット (星船)
2022-11-27 15:05:09
太ったボンジョビさんこんにちは。
そうか、思えば、この年は復活したミュージシャンが多かったですね。私としては、このエディ・マネーと、おっさんじゃありませんが、ボストンの復活が特に嬉しかったです。
Steve WinwoodとPeter Gabriel、Robert Palmerの3人のNo.1ヒットには驚かされた年でした。
返信する
ハスキーボイスとサックスが (星船)
2022-11-27 14:58:17
ダークディスコさんこんにちは。
ビリー・ジョエルの"say goodbye to hollywood"、改めて聞いてみましたが、そういえばリズムが"Be My Baby"と似ていますね。"Say Goodbye to Hollywood"はビリーの曲の中では好きな曲なのですが、そんな話があったとは知りませんでした。また、それをロニー・スペクターがカバーしているのですね。聞いてみましたが、彼女のハスキーボイスとE Street Bandのサックスが良かったです。
返信する
白黒にも味がある (星船)
2022-11-27 14:47:55
かんたさんこんにちは。
「エディ・マネー」というと、私にとってはもちろん彼のことですが、特に日本の大多数の方々は、洋楽ファンでもなし、楽天エディのことだと思うでしょうね。このブログをご覧の皆様は、ある意味特殊でしょうか。
63年というと、カラー放送が始まった頃でしょうか。まだまだほとんどが白黒だったでしょう。白黒にも味がある、というのは86年の時点ではすべてカラーになっている時代だからでしょうね。
返信する
Unknown (太ったボンジョビ o( T□T)o)
2022-11-27 00:32:25
ほ、ほ、ほ、⭐⛴️さん、アイリーンが、アイリーンがぁ………
フェーム、大好きだったのに( ´Д`)
返信する
Unknown (太ったボンジョビ 🤔…)
2022-11-26 23:38:37
86年は白人のオッサン復活の年、でもあったように言われておりましたが、このマネ夫さんできっちり締めた年末でありますな?
パーマーさん、ゲブリエルさん、ウィンウッドさんと、かれらはしっかり一位を獲り、さらにシングルもアルバムもかなり売ったと…。おまけに次のアルバムもかなりいい線行ってましたと…。
もちろんマネ夫さんもアルバムや後発シングル売ってますからね、復活オッサンのひとりですよね?
こん中だとやはりパーマーさんとマネ夫さんが好きかな。曲に惚れましたものね。
みなさんおっしゃるワナゴーバックも大好きでしたよ、むしろテイクミーホントゥナイよりもジーンと来てたかな?リクエストコーナーで新年にマネ夫のこれとカメ夫のキャンディがかかって、そのままその二曲の連続を頻繁に聴いていた卒業間近の2月…うーん、センチメンタルぽく思い出すなあ。
返信する
Unknown (ダークディスコ)
2022-11-26 22:40:46
今年の1月にロニー・スペクターの訃報を聞き、エディ・マネーのこの曲で彼女はカムバックしたと思っていたのですが、それ以前にもいくつも曲を出していたことを知りました。
その中でも77年に出したシングルはロニー・スペクターwith E street band(もちろんスプリングスティーンのバック)でビリー・ジョエルのsay goodbye to hollywoodをカバーしています。素晴らしいバージョン。そしてビリーのオリジナルのイントロ…ジャン、ジャジャン、ツ、ジャン、ジャジャン、ツツツツ…これはロネッツのbe my babyのそれだったのです。
フィル・スペクターそしてロニー・スペクターがどれだけの人に影響を与えていたかがわかります。
返信する
Unknown (かんた)
2022-11-26 20:34:06
私はどうしても、エディ・マネーと聞けば電子マネーの方を思い出してしまいます(詳しくは音時さんのコメント欄をご覧ください)。
とは言ってもこの曲、私にとっての80年代におけるお気に入りの1曲なんですね。
この曲をきっかけにロネッツを知り、こちらもお気に入りの1曲となりました。
ところで星船さんが紹介されているロネッツの動画。
おそらくこれ、もともとはモノクロだったものをカラー画像に加工されているようにも見えます。
そして、80年代のエディ・マネーではあえてモノクロPV。
ここらあたりの、コントラストも面白いですよね。


余談ではありますが、YouTubeには、チャップリンのモノクロ短編映画が、カラー加工されているものが、いくつかアップされています。
もし興味があれば、ご覧になってはいかがでしょうか。
返信する
90年代にかけてヒット (星船)
2022-11-26 19:24:37
hannahさんこんばんは。
私の"Think I′m In Love"のブログでは、この曲で「エディ・マネー復活」と、書いてありました。で、今回は「久々の返り咲き」と書いてありましたので、まあ、二度ほど薬物で落ち込んで、再度復活したのですね。不死鳥と言っちゃいましょうか。この後は、90年代にかけて頑張っていました。ヒット曲もたくさん出ましたね。
返信する
ビバリーヒルズコップ? (星船)
2022-11-26 19:21:38
太ったボンジョビさんこんばんは。
あれ?マイアミバイスはニューヨーク市警でしたっけ?ん?ビバリーヒルズコップ、でしたっけ?
まあ、どちらでもいですが、世界で一番危険な警察って感じでしょうか。いやんなっちゃって、ロッカーになったのでしょうかね。
返信する
No Cntrol (hannah)
2022-11-26 18:16:24
星船さん、こんばんは。
♪Thimk I'm In Love♪はアルバム♪No Cntrol♪からのシングルでした。
アルバムタイトル通り、野放図に突っ走るヴォーカルを聴かせてくれる、との評もありました。
この♪Can't Hold Back♪からは♪Endless Night♪など3曲のシングルヒットで、E.Money復活のアルバムでした。
そうそう、78年の♪Baby Hold On♪でのデビュー、アルバムの邦題は「噂のエディー・マネー」で話題になっていました。
返信する
Unknown (太ったボンジョビ 🤪ワチャー)
2022-11-26 16:55:42
いやー、すみません、Think I′m In Love、しっかりみなさんも書かれていて、私もラストに遅れレスしておりましたね、これは恥ずかしい!やはり良い曲認定は取り上げられており、なかなかスキがない82年でしたな!(この年まであと出しレスでした)
それにしても今回思ったのが、警察官というのはどっかでお聞きしていましたが、ニューヨーク市警!これはカッコいい!マイアミバイスにもアドバイスしてたりして……あちらはフロリダでしたっけ?
いやーNYなんてロス、シカゴくらいに犯罪多そう、てそんな状況知らないですけど…、たとえ事務員であってもNY市警なんて私からしたらホントに憧れてしまいますよー。
レノンが射殺されたときにはもうシンガーだったかー
うーんマンダム( - _ - )
返信する
スピード感あふれた (星船)
2022-11-26 14:59:23
太ったボンジョビさんこんにちは。
"Think I′m In Love"ですか、スピード感あふれた、カッコええ曲でしたね。もちろんブログにありましたよ。太ボンさんも、あとででしたが、コメントいただいていたような。「私は今愛の中に居ると思え!」、そんな離れちゃいないじゃないですか^^
「ロッドの萌えろ青春」ものっけたですよ。マークノップラーでしたね。
返信する
Unknown (太ったボンジョビ (>_<))
2022-11-25 23:10:33
⭐⛴️さん、私のスペクター→暴走族は無理がありましたが、スペクターの007はもっと分からんですよ~
( ω-、)ヨヨヨ
とはいえみなさん確かにThink I′m In Love、大好きなんですな~、あれ?⭐⛴️さんはその曲82年でやられてましたっけ?ん?おかしーなー(アミバ)
おしゃれな関係、とかペーソナリーみたいなのはあったと思いましたが…。
実は私もThink I′m In Love、シングル買ってますの、ジャケがピンクぽいの。
ラストの言葉の連呼が気持ち良くて…あの年ならロッドの萌えろ青春、もラストに早口になるパートが良過ぎて困りますよね?
そして高3の私、Think I′m In Love、は「私は今愛の中に居ると思え!」と訳しておりました。バカですねー😫😫😫😫😫
返信する
ロニースペクターにつきる (星船)
2022-11-25 22:54:50
hannahさんこんばんは。
エディ・マネーの正統派の一番の曲は皆さん"Think I′m In Love"が多いようですね。でも私は"Baby Hold On"なんですが。で、このきょくはやっぱりロニースペクターにつきますね。彼女が参加したからこその、大ヒットでした。
返信する
特にロニースペクターが (星船)
2022-11-25 22:51:19
太ったボンジョビさんこんばんは。
イヤー、やっぱりこの曲、皆さんに評判良いですね。特にロニースペクターは。「ホッホッホッホッホオォ~」もイイですね~!是非カラオケにトライしてくださいね。
ところで、「スペクター」といえば、私は「007」ですね。
返信する
本格的ロックヴォーカル (hannah)
2022-11-25 21:46:25
星船さん、こんばんは。
E.Moneyデビュー時はあまりそう感じることはなかったのですが、82年の♪Think I′m In Love♪を聴いて本格的ロックヴォーカリストだと思いました。
そして彼最大のヒットのこの曲もE.MoneyのヴォーカルとR.Specterのコンビネーションがいいですね。
R.Specterのバックコーラスは当時も話題になっていました。
返信する
Unknown (太ったボンジョビ ♪~(´ε`  ))
2022-11-25 20:44:12
わちゃー、夕べは早く寝てしまい、このエキセレントでゴージャスなファビュラスのセンチメンタリズム全開ソングに乗り遅れてしまいましたー。
いやー、一位軍団もなかなかですが、私はこの曲にシビれましたよ!ほんとにエモーショナルでロマンチックでスウィーティーなメイクミークライソングでありました。
ロニー暴走族もとい!ロニースペクターは確かにイイですな!大好きなのは「ホッホッホッホッホオォ~🎶」のパートで、メロディも最強であります。
そのロニーも遣っての変調部もまたお見事、泣けますな。
もうひとつ泣けるのはエディ自作曲ではなかったのですかあー!知らなかったですよー。
⭐⛴️さんに紹介してみた82年の「シェイキン」もクサクサソングだったので、このテイクミーホントゥナイもてっきりエディだと……。
一回だけカラオケやりましたが、もっかいトライしてみよう、ホッホッホッホッホオォ~🎶はしんどいかも。
返信する
見事な復活 (星船)
2022-11-25 18:09:02
blackmore1207さんこんばんは。
この曲は、復活エディ・マネーの変わらずのハスキーボイス&ロックと、ロニー・スペクターのちょっとは鼻にかかったようなボーカルが見事にマッチしていました。さらに2曲のシングルヒットがあり、見事な復活でした。
返信する
「全米Top40」の情報で (星船)
2022-11-25 17:58:56
240さんこんばんは。
この曲に参加しているRonnie Spectorが、フィル・スペクターと結婚していたのですね。たった3年しか持たなかったようですが。
この当時の情報は、ロック雑誌化、ラジオの、特にラジオ関東の「全米Top40」でしたが、この時にはすでに「全米Top40」も終わってしまいました。なかなかこういったレアな情報は入らなかったですね。実は、The Ronettesの"Be My Baby"が歌詞に入っているというは、当時知っていたのか、よく覚えていませんが、「全米Top40」は、そんな情報をよく教えてくれた、楽しい番組でした。
返信する
この曲のハイライトは (星船)
2022-11-25 17:52:38
音時さんこんばんは。
そういえば、これまでのEddie Moneyのシングルは、すべて彼自身が曲の作者に名前がありました。初めて人の歌をシングルにしたのですね。この曲のハイライトは、Ronnie Spectorの「Be My Little Baby ~ ♪」ですね、彼が依頼したのですか、さすがです。
“Brand New Day”聞きましたが、彼のハスキーなボーカルは変わらず、良い歌でした。70歳じゃあまだまだ若かったですね。
返信する
Unknown (blackmore1207)
2022-11-25 07:51:38
おはようございます。
80年代ピーター・バラカン司会の「ポッパーズMTV」で流された“Take Me Home Tonight”の圧倒的なインパクトに魅了されました。
アルバムも、“I Wonna Go Back”“Endless Night”等のシングルカットを経て、“復活”エディ・マネーの代表的なアルバムとなった珠玉でしたね。
しかしロネッツを大胆に使ったのは意外でした。
返信する
ロニー (240)
2022-11-25 07:43:32
おはようございます。
エディ・マネー、「Take Me Home Tonight」よりも「Think I'm In Love」の方が印象深いですが、この曲も当時、よくラジオから流れてましたね。
この曲がフィル・スペクターも含めたライターチームが書いたとは…、あとあの女性の声がロニーだったとは…。当時はネットもなく、そういった情報は紙媒体でしか入手出来ず、エディ・マネーなんて日本ではそれほどの情報もなかったので。
彼女の♬ Be My Little Baby~♬もそういう流れだったんですね~。
それにしてもロニーって、フィルに散々パワハラされても、しっかり仕事していたんですね。
返信する
エディ 安らかに… (音時)
2022-11-24 22:50:27
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/21077653.html
ドラッグでボロボロになっていたエディが外部ソングライターの曲で復帰をはかった曲。それでもエディは最初は歌うのが嫌だったようです。でも“Be My Little Baby〜♫”をロニー・スペクターが歌ってくれるなら…と我がままが通って?無事大ヒットとなりました。2019年9月に70歳でこの世に別れを告げたエディ。遺作となった“Brand New Day”。70歳のエディが人生を振り返りつつ、これからもゆっくり歩いていくよ…と歌うステキな曲です。
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/26205990.html
返信する

コメントを投稿

'86年洋楽」カテゴリの最新記事