恩田陸の『ねじの回転ーFEBRUARY MOMENT-』を読んだ。
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舞台は未来、いわゆるタイムマシンがつくられて過去に行けるようになり、過去に起こった事件に介入した結果未来で恐ろしい病気が流行して人類存亡の危機が起こってしまったため、国連が過去のいろんなポイントに戻って史実を再生するという設定のSF作品。今回のポイントは日本で、「二・二六事件」の早朝からの4日間。
タイムマシンで過去に行って歴史を再生するという荒唐無稽なお話しなのだが、ここまで読ませる作品に仕上げてるのがすごい。時間旅行によるパラドクスと矛盾でぐだぐだになってもおかしくないところ、つっこみどころ満載なのだが、一気に読ませる技量はさすが。「二・二六事件」が舞台なのも興味深い。いろんな伏線もあって面白く、読み応えあり。