前野ひろみちの『満月と近鉄』を読んだ。
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どれも奈良を舞台にした作品の短篇集。収録されているのは「佐伯さんと男子たち1993」、「ランボー怒りの改新」、「アラビアン・ナイト 奈良漬け商人と鬼との物語」、「満月と近鉄」の4篇。
「ランボー怒りの改新」は大化の改新とベトナム戦争を絡めたぶっ飛んだお話。シルベスタ・スタローンが映画で演じたランボーが大化の改新に絡んでくるのがぶっ飛び具合をあらわしている。「アラビアン・ナイト 奈良漬け商人と鬼との物語」がわたしの好みで、「巧い!」と膝を打つ作品だ。「満月と近鉄」に出てくる佐伯さんは「佐伯さんと男子たち1993」と同一人物だと考えるとより楽しく読める。
楽しく読める作品で、面白い!読まないともったいない作品だ。
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