バーバのぐるうぷほうむへ最後のご挨拶と片付けに、皆で行く。オーナーの喜井さんとスタッフの皆さんの事は一生忘れません。ほうむの前にある神社にお賽銭を奮発する。いつも一円ぽっちで願い事ばかりしてすみませんでした。最後のひと月は、バーバが安らかでありますように、と毎日お願いしましたね。今日は百円入れます。ありがとうございました。
最近は柩に本は入れられないらしい。母(俳号信野)の八十一句の句集が手元に残った。四十九日まで、数句ずつ読んでいきたい。
ひとひらの花びら朱のさかずきに 信野
ちょうど昨日は伊月庵の幼い桜も満開で、集まった組員さん達の盃に散っていた。私も一杯お相伴した。ここには家族もいれば、句友もいる。同級生も、ニックの生徒もいる。ひとひらの花びらのように生きて散るのみと、カッコつけてきた人生だけど、木の下に積もって、集まって、暖かそうな花びらに心が慰められる。
私たちの実家も普通の家庭では考えられんぐらい宴会の多き家であった。郵便局長だった父が、郵便配達のお兄ちゃん達を集めては飲み会をしていた。この朱(あか)い盃は、新しい実家である道後の「母屋」に今もあるのではないかと思う。私とニックは「お部屋」に住めて本当に嬉しい。
一箇所だけ、「ひとひらの花びら朱きさかずきに」、あかき、の方がいいんじゃないかと私は思う。