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コリアから来ていた生徒親子と短くも楽しい時間を過ごし、最終日、富士宮口五合目までドライブしてお別れする。生徒が友人に変わるその瞬間に立ち会えて感激だ。
私は日記文学が好きだ。枕草子、和泉式部日記も好きだが、それらの日記の作者をけちょんけちょんに貶してる紫式部日記が大好きだ。アンネの日記のアンネ・フランクは、「日記さん」に向けて明るく希望に満ちて語っているように見えるが、実は数十年後の自分、戦争が終わり、ユダヤ人が全解放され、家族と再会し、幸福に暮らしている自分に語りかけているように、私には思える。こんな苦難があったのよ、それを忘れないでと。
私もそう。数十年後、遍路宿にひとりぼっちでうずくまり、この富士日記を読み返して涙ぐんでる老婆の私に向かって、私は書いている。こんな素晴らしい事もあったのよ、それを忘れないでと。