「恒例の子育ての思い出」
とにかく子育て中は毎日外で遊んだので、雨の日は外に行けない、という理屈がわかるまでが大変だった。傘さして、長靴履いてお買い物には行けても、ブランコやお砂場で長時間遊ぶことは出来ないと、言い聞かせても中々泣き止まなかった。犬も同じである。何故お散歩出来ないのか、雨の中でもしたらいいじゃないか、と私を見る。
冬になって、近所のお寺で餅まきがあるというので長女と二人で出た。餅を拾いたい人々のどよめきの渦の中で、長女の頭に餅が当たらんようにだけ気をつけていた。最後の餅が投げられ、人々の歓声と両腕をすり抜け、長女の足元に落ちた。長女が拾いあげたら、一等賞の洗剤当り券付きの餅だった。「えらかったねえ。」とほめた時、初雪が降り出した。不思議そうに空を見上げたあの顔が忘れられない。ごほうびに公園でちょっとブランコしてから帰った。雨はダメだけど雪はいいと初めて知った日。長女も次女も雪遊びが大好きになった。セントラルパークでそり遊びをした思い出は宝物だ。