塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ジェフの3人の監督とGMの思惑

2010-08-06 21:52:03 | 日記
 日本でもGMの力で栄冠を手に入れたクラブが無いわけではありません。

 そのひとつがジェフ千葉です。

 日本ではどうしてもイビチャ・オシム時代のジェフに注目が集まりがちですが、オシム政権下でナビスコカップ2連覇を果たすことができたのは、それまでにクラブが築き上げてきた強固な土台があってこその栄冠でした。

 ではその強固な「土台」の正体は何でしょうか?

 1・ベルデニックからベングロシュ、そしてオシムへ
 
 2000年のベルデニック(スロベニア)から2002年のベングロシュ(スロバキア)、そして2003年から06年までののオシム(旧ユーゴ)と、ジェフはこの間一貫して東欧から指揮官を招聘してきました。

 またこの3人の基本布陣はいずれも3-5-2でしたから、この礎があったからこそ、皆が驚いたオシムの練習方法を選手がこなせたのだと思います。

 2・主力が抜けても降格せず
 オシム政権下で茶野の村井がジュビロへ、中西のF・マリノスへ移籍するなど、クラブの弱体化が心配されましたが、彼らが降格争いをすることはありませんでした。

 それは中盤に阿部という若き生え抜きの実力者が存在し、やがて代表にデビューする巻、山岸、そして羽生などクラブの根幹を支える選手にメドがたったからこそ、彼らの放出が可能だったのでしょう。

 イビチャ・オシムが代表監督に就任以降、今挙げた選手の多くが移籍し、アマル・オシム、ヨジップ・クゼ、そしてアレックス・ミラーなど、数人の外国人監督が指揮を執りましたが、結果は芳しくありませんでした。

 例外はミラー監督の、FC東京を4-2で撃破した2008年の最終節でしょうか。

 このベルデニックからオシム政権が続いた6年の間、ジェフのGMを勤めたのが現在フランスを拠点としている祖母井秀隆氏でした。

 僕は祖母井氏の手腕と、3人の監督たちが同じ意図をもっていたからこそ、ジェフの戦いが賞賛されたと感じています。

 しかし祖母井氏もベルデニックを招いた直後は、満足のいく結果が出せずファンから辛らつな意見を浴びせられたようです。

 しかし彼は自分のやり方が間違っていないと考えたからこそ、ジェフで6年仕事をしたのだと思います。

 
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セビージャのクラブ運営から僕らが学ぶ事

2010-08-06 18:29:27 | 日記
 モンチ氏のインタビューを読んだ事が僕にもありますが、彼は移籍の基本中の基本

 「安く買って高く売る」
 を実戦しているだけなんですね。

 ただモンチ氏は、選手時代をセビージャで過ごしていた為、誰よりもクラブの内部事情に精通しているメリットもあるんです。

 ただモンチ氏のすばらしい点は、
 目先の収益の為に、高値で売れる選手を全て売却しないことです。

 つまり主力の数人を残留させることで、降格争いに巻き込まれないように、リスク・マネージメントにも抜かりはないというわけです。

 例えばセビージャからは
 デンマーク代表のボウルセン、スペイン代表のセルヒオ・ラモス。
 そしてブラジル代表のふたり、ジュリオ・バプティスタとダニエル・アウベスが去っていきましたが、例えばルイス・ファビアーノは移籍が噂されながらも、セビージャに残留してきました。

 カヌーテもそうですね。

 それ以上にモンチ氏がしたたかなのは、
 選手の売り時を心得ている点です。

 ダニエル・アウベスがバルセロナに入団したのは2008-09シーズンからですが、本当は前年に移籍していてもおかしくはありませんでした。

 実際チェルシーの移籍はほぼ確定していましたが、彼の値段がつり上がると判断したモンチ氏は、この2007-08シーズン売却を許可しませんでした。

 シナリオは彼の描いたようになりました。

 でもセビージャは投資も怠りません。

 特にイングランドのトットナムからディディエ・ゾコラを獲得した事は、セビージャにとって大きな実りをもたらしましたし、ポルトで燻っていたルイス・ファビアーノが蘇生できたのも、モンチ氏の功績といって良いでしょう。

 秋元氏が「野いちご」の例で、皆と同じ事をしても仕方がないと伝えているように、
 モンチ氏は必ずしもビッグネームの獲得が、クラブの躍進と直結しないことを伝えています。

 秋元氏は「毎日劇場で自分の好きなアイドルの舞台を見れるように」
 という思いからAKBやSKBを誕生させたようですが、

 ファンが育てる、つまり日頃の練習から試合までクラブをサポートする点では、サッカーと何ら変わりません。

 Jリーグにも独自の視点でクラブを強化できるGMが誕生すれば、非常に面白くなってゆくはずです。
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セビージャのクラブ運営

2010-08-06 18:11:20 | 日記
 昨日、日本テレビ系列の昼の情報番組「DON」で、

 AKB48を成功に導いた、プロデューサーの秋元康氏のインタビューが放送されました。

 僕の丁度会社に向けて家を出るころから始まったので、全てを見る事ができなかったのですが、僕の印象としては

 「もし秋元さんがプロサッカーのGM職だったとしても必ず成功していただろうし、GMを目指す人たちにとって大きな目標になっただろう。」
 という物です。

 秋元さんはこのインタビューの中で
 「流行っているものとは異なるものを見ている。」
 「皆があつまる場所に、もう野いちごは残っていない」

 などいかに他人と違う目線で物を見る事ができるか。この点を強調されていました。

 例えば日本でもスペインのセビージャでGMを勤める、モンチ氏の動向に注目が集まった時期があります。

 セビージャは宿敵ベティスとの
 「アンダルシア・ダービー」が有名ですし、故野沢尚氏が著書「龍時」の舞台に選んだ地もここアンダルシアでした。

 でもお世辞にも両クラブの経営は良好とは言えず、タイトル争いに縁があるわけではありませんでした。

 でもモンチ氏がクラブ経営に携わると、セビージャの状況は一変します。

 2005-06、06-07シーズンにUEFAカップで2連覇を達成し、国内では2007-07、09-10シーズンに国王杯を獲得。また欧州スーパーカップとスペイン・スーパーカップも獲得するなど、そこには昔日のセビージャの姿は見当たりません。

 スペイン内外から、モンチ氏について問い合わせが殺到するのも、無理はありません。
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物を通じてみる選手の移籍(2)

2010-08-06 13:51:23 | 日記
 僕はその車屋さんで

 ダイハツの「エッセ」
 スバルの「ステラ」

 というう2種類の軽自動車の試乗が出来、非常に有意義な経験ができました。

 やはりパンフレットや解説本だけでは、感触や運転性能は判断できませんし、僕の車には免許が無い母親も乗るので、僕の感性だけでは決められないので、父と一緒に出かけたこともおおいに参考になりました。

 今欧州クラブは、より少ない資金で質の高い若手選手を獲得し、頃合いを見て売却し大きな利益を手にいれようと躍起になっています。

 でもその中でイタリアのウディネーゼは、
 スカウトを派遣して選手を観察するのではなく、世界中のサッカーが見られるビデオルームを用意し、映像だけで選手をリストアップしていると聞いた事があります。

 これは大きな驚きです。

 やはり映像と、自分の眼で見て確認することは大きな違いがあると思いますが、ウディネーゼのフロントはスカウトを派遣しないことで、資金の節約にいそしんでいるのかもしれません。

 ビッグクラブですと、アジアや南米、そして東欧などに常駐のスカウトが幾人もいて、目星のついた選手の情報が瞬時に送られてくるようですが、彼らと同じスカウト方法では、太刀打ちできないとウディネーゼは判断したのでしょうね。

 イタリアは古くからミランとインテル、ユヴェントスの3強の影響力が強いですし、ジーコは別格としてオリバー・ビエルホフ(ドイツ代表)、トマス・ヘルベグ(デンマーク代表)フェリピ(ブラジル)、ギョクハン・インラー(スイス代表)など、多くの優良外国人選手を獲得してきましたし、

 2005-06シーズンにはチャンピオンズ・リーグにも出場しましたから、ウディネーゼの方法論はひとつの模範として捉えてよいと思います。

 ただ今日の僕のように、体験してわかる事実があることも忘れてはいけません。

 クラブにフィットする方法論をウディネーゼのように見つけることできれば、多くのチャンスを手に入れることができるでしょう。
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物を通じてみる選手の移籍

2010-08-06 13:37:32 | 日記
 先ほど父と一緒に、近所の車屋まで車を見に出かけました。

 僕が今乗っている軽自動車が今年で10年の節目を迎え、車検やタイヤの新調などを考えると、減税が適用できる今が乗り換えの時期だと、父が強く勧めてくれたんです。

 以前から買い替え時かなとは思っていましたが
 「10年乗った車への愛着」
 「お金の問題」

 そして
 「車のグレード」
 「カーナビを含めた小物を将来使うようになるか。」

 様々な考えが浮んでまとまらなかったんです。

 でも買い替えを決意したので、今日試乗を兼ねた偵察に出かけたというわけです。

 人間ではない「物」を買い換えるだけで、これだけの神経を使うのですから、
 「血」の通った人間で成立している、サッカーの移籍市場を束ねる各クラブのGM達は、今の時期本当に神経を使っていることでしょう。

 選手だって自分がクラブの懐を潤おす存在であることは理解していると思います。

 でもそれは「頭」の中の話であり
 「心」の中はそうすんなりまとまることは、無いに等しいのではないでしょうか。

 ですからレアルがラウルとグティのクビを切った事は、重鎮を追い払った事で批判を浴びるかもしれませんが、

 クラブの風通しを良くし、世代交代を促すためには避けられない道だったのでしょうし、

 2001年の夏、ルイ・コスタが古巣のフィオレンティーナの財政難を補う為、ミランへの移籍を受け入れたように、クラブを護るために売却を余儀なくされる選手もいます。

 そこには
 「愛着」よりも「現金」という言葉の重みが伝わってくるのですが、今も昔も選手が移籍することに変化はありません。

 むしろ僕のように、「情」に流されてはクラブが降格してしまうかもしれませんから、ドライといわれよともGMは常に最善の判断を求められるわけです。
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