塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

本田圭佑が抱える葛藤

2010-12-28 01:45:13 | 日記
 「やりたくないものはやりたくない。監督にもそう言っていますよ。」

 この言葉は昨日のテレビ朝日で放送された、本田と香川の特別番組の中で記者の方
が本田に

 「セントラル・ミッドフィルダーとして起用されることを、どう捉えていますか?」

 というう問いかけに本田が応えたものです。

 実に単純で、実に奥深い言葉です。

 プロのサッカー選手が選手としての責任を全うし、同時にクラブに貢献するには

 「自分が最も光り輝く、自分の適性のポジションでプレイする」

 以外に方法が無いことが、彼のコメントからもわかります。

 最近は過密日程に加えて交代枠3を最大限活用する為に、監督が選手に対して複数の
ポジションをこなせるよう求めています。

 例えばフース・ヒディンクは交代枠の活用が鮮やかで有名ですし、日本に馴染み深い
監督ならばイビチャ・オシムがそうでしたね。

 監督からすれば

 「複数のポジションをこなせるならば、それだけ出場の機会が巡ってくる上に、自分の
スキルアップに繋がるのだから、挑戦しても問題は無いだろう。」

 そう捉えてのかもしれません。

 実際本田にはセントラル・ミッドフィルダーで輝ける資質があると思います。

 でも彼はそう考えてはいません。

 「俺が特別な選手でないから、特別な役割が与えれない。」

 つまり自分が本来とは異なるポジションを与えられないのは、自分がそのポジションの
第一人者ではないから、クラブから「特別」と思われるだけの実力が備わっていない為。
と本田は思っているのです。

 だからこそ冒頭の「やりたくない。」と率直な気持ちを監督に伝えられるわけです。

 一見すれば融通の効かない本田の発言ですが、この意思の強さがあるからこそ、彼は今
欧州で生きているのだと思います。
コメント
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