マラドーナという真の天才を思う

　サッカーに限らず「天才」と讃えられる人物がいます。

　僕が思うサッカーにおける天才の概念は

　「その天才がいたからこそ、新しい戦術が生まれた」
　「その選手がいなければ、サッカー自体すごく退屈していただろう」

　というものです。

　コカインや脱税など問題をいくつか起こしたことは事実ですが、改めてマラドーナは凄いと思いますね。

　彼がいたからこそ、アリゴ・サッキはゾーン・プレスを生み出し、

　「南部が北部のお荷物」
　「彼らはもはやアフリカ」

　を侮蔑され続けたナポリに、自信と誇りを与えたことだけでも、マラドーナの価値がわかります。

　マラドーナがいなければ、戦術の潮流は変わっていたでしょうし、ナポリもアルゼンチンも、優勝には程遠い出来栄えだったでしょう。

　代表ならばバルダーノやゴイコチェア
　クラブならばフェラーラやアレマン、カレカ

　マラドーナがいなければ主役だったに違いない彼らも、マラドーナの前では兜を脱ぎ

　「マラドーナがすべてを解決してくれる」

　と脇役に徹したこと。

　これも大きかったと言えます。

　マラドーナがペレに敏感なのは、天才は天才を知るではありませんが、ペレに自分の面影を感じるためではないでしょうか？

　もし僕の考えが正しいのであれば、メッシはマラドーナの領域に達してはいません。

　マラドーナがメッシを溺愛しているのは、彼が自分以外で初めて認めた存在だから、というほかに、自分の領域に達していないことを感じているためのように思います。

なでしこリーグが、女性の社会進出の基盤になる日

　先日購入したなでしこリーグの選手名鑑では、ベガルタ仙台に在籍する井上綾香選手のインタビューが掲載されています。

　僕はこの名鑑を買うまで井上選手を存じ上げなかったのですが、

　「サッカーも仕事も全力で取り組むなでしこたちに、二面な生活に密着」

　という趣旨に合致したのでしょう。

　ちなみに横山久美も井上選手と共にこの企画で取り上げらており、土橋アンバサダーの姿も確認できます。

　ただ、将来的には
　
　「女子選手も男子と同様に、スポンサーの広告に単独で登場する」
　「すべてをプロとして生活する」

　ことを目指すべきですよね。

　以前にも感じたのですが、例えばアディダス・ジャパンがアジアＭＶＰである宮間あやを、広告に使わないのは凄く残念に思いますし、将来、横山がナイキの企画に登場すれば、それは素晴らしいことです。

　日本はここ数年

　「女性の社会進出」
　「女性大臣を生み出す」

　事が叫ばれていますが、それらが単なる頭数では本末転倒です。

　高倉新監督のように、極論ですが男子を率いても遜色のないような方が、全く相手にされないようでは意味がありませんし、そうした正しい是正は必要です。

　「なでしこリーグのおかげで、女性の社会進出に弾みがついた」

　と指摘された時こそ、本当にリーグが認知された瞬間かもしれません。

　アンブロやヒュンメルのように、女性が快適と感じるジャージの提供も、その一環と言えます。